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運動会は変わった…

小学校の先生で、2児の父、雄剛です。

先日、運動会がありました。
自分の担当学年の発表が終わって、ちょっとゆったりする時間があったので、いろいろと考えながら他の学年の種目を見ていました。そこで感じたのは、「運動会は変わったなぁ…」。

①自分たちで動く綺麗さを追究しなくなった…

昔は、競技や種目の指導以外に、けっこう時間をかけていたなと思います。たとえば、短距離走。
自分たちで入場門に並ぶ。アナウンスが流れると、先生が笛を鳴らす。笛の合図で子どもたちが入場。笛の合図で足踏みを辞め、座る。走った後も、笛の合図で列を崩さないように退場…。
先生が先導をしなくても、笛の合図だけで全てを完結できるように指導をしていました。

今では、そこの指導はほぼありません。入場門すらなく、児童席から先生が先導して入場。退場は、先生が「児童席にもどるよ~!」と声を掛けて、バラバラに戻る…。

②種目の完成度を求めなくなった…

「限られた時数で、できる範囲で…」職員会議でそんな提案がされるようになりました。昔は、特に表現(踊り・組体操)の完成度をどれだけ高められるかが、学年の先生の力の見せ所…という面がありました。

組体操では、だいぶ厳しい指導も…。正直、怒鳴りながら徹底的に仕上げていくような指導も多かったように思います。ピラミッドを作る時に、土台でグラウンドの石が足に食い込んで痛い…「いたたた…」そんな声を出そうものならすぐに指導する…。そんな感じでした。

③児童の係がなくなった…

新型コロナウィルスの影響で運動会を縮小…。まっさきになくなったのが、児童の係でした。学校によっては、復活していますが、私の勤務校では未だに復活せず…。指導は大変だけれども、高学年担任としては、子どもたちが育つ大切な場だったのに…という想いがあります。

④リレーがなくなった…

代表者によるリレー!運動会の花形種目ですよね!代表リレーでは、毎年選手を決める段階から本番まで、本当にいろいろなドラマがありました。これも、コロナ対応により、実施されなくなってしまいました…。

⑤保護者の席がなくなった…

昔は、保護者にとって、どれだけいい席を確保して運動会が見られるか…というのがありましたね。20年ほど前は、完全に早い者勝ちだったので、当日の朝3時から校門前で並んでいる…。そんな光景がありました。

今では、席取りはなしの、全て立ち見。プログラム自体が「低学年ブロック」「中学年ブロック」「高学年ブロック」とブロックごとにかためられているので、自分の子どものブロックになったら、前に来て見て、終わったら入れ替わる…という形式になっています。

⑥お弁当がなくなった…

お弁当なしで、午前中で終了!そのために全校競技をなくしたり、種目数を減らしたりしました。この流れは、コロナ対応の前から始まっていました。

⑦運動会の花形競技・種目が軒並みなくなっていく…

なくなったのは、先ほども出てきた「代表リレー」だけではありません。「応援合戦」「騎馬戦」「全校競技」…。

盛り上がることが目的ではないし、安全面の配慮もあるので仕方がないことではあるのですが…。面白みが減っているのが正直な所かなと思います。

新型コロナウィルスの影響や働き方改革、時数確保の流れで、運動会は大きく変わった…

変わったことが、全て悪いわけではありません。

個人的には、管理的な指導にかける時間は少なくなってよかったと思っています。「笛の合図で動けるようにするための指導」は、誰のためだったんだろう?先生が気持ちよくなるための指導だったのでは・・・?と思ってしまいます。組体操の怒鳴る指導も、高圧的に押し付けるだけの指導は、本当に子どもたちのためだったのかな?と思ってしまいます。もっともっと子どもが主体になって動ける活動に時間を割いた方がいいなと今では思います。

ただ、変えてはいけない部分も…。
運動会を通して、子どもたちの成長を図る部分については、「働き方改革」や「時数確保」を言い訳に縮小してはいけないと思っています。個人的には、「児童の係」や「代表リレー」は指導は大変でも、子どもたちの成長のためにあってよいと思いますが…。

私は運動会が大好きなので、思いが溢れて長くなってしまいました…。読みづらくてすみません。皆さんは、運動会が変わったなぁと思う所はありますか?そして、その変化をどう思っていますか?

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