ヒーローって日常に隠れてる
「見てる人はちゃんと見てるよ」
このセリフ、私は言われがち。
でも、その見てる人ってなかなか姿を現してくれない。
パッと現れてピンチを救ってくれたっていいじゃないか。
どこにいるんだよ、その人。
本当に見てんのかよ。
と、いつも思ってたのだけど。
理不尽のるつぼのような私の勤務先で良くない出来事が続いていたある日の朝。
(理不尽のるつぼについては「サビついた人生の歯車を動かしたい42歳独身女」を読んでみてください)
会社の駐車場に着き車から降りると後ろから
「おはよう!」
振り返ると会社のおじさんだった。
そのおじさんは、海外ドラマの「SUITS」に出てくるルイス・リットに似ていて、営業なのだけど口下手であがり症なところがあって。
若手の陽キャ営業からは軽く見られている…
だけど、面倒は事務方に丸投げで間違いだらけの書類を出してくるあいつらとは違ってちゃんとした処理をしてくれるし事務方に配慮した書類を出してくれる。
人の悪口なんか言わないし、そういう会話にも参加しない。
そして、そのおじさんが次に私に言った言葉は。
「なんか疲れてるねー大丈夫?」
そう、私は疲れていた。ここ数日元気がなかった。
いた…見てくれてる人。
私が気づいてなかったのか。
今までも、いろんな人から優しさをもらっていたのかも知れない。
それに気付けないくらいに、きっとこの数年の私の心はトゲトゲしていた。
トゲトゲの先が少し丸くなった気がした。
ありがとう、身近なヒーローさん。
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