![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/113533670/rectangle_large_type_2_09c823ff4bc3ed8c8ee05f5cd08e0d33.jpeg?width=800)
ロービジョンカフェ実証実験第一回レポート~Brailles×ノムカフェ~
1.はじめに
皆さんこんにちは、Braillies(ブレイリーず)です!8月12日(土)にロービジョンカフェの実証実験を実施したのでレポートしていきたいと思います。
ロービジョンカフェのコラボ先として今回ご協力いただいたのは新宿ダイヤログのノムカフェさんです!こちらは新宿三丁目から徒歩3分ほどに位置するカフェで、曜日ごとに異なる団体さんが利用している共有スペースとなっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1692187381683-Es9sC9e2DO.jpg?width=800)
その中でも土曜日はノムカフェさんがカフェを開いています。メニューはできるだけ国産の農家さんのものを使用し、コミュニティーカフェのようなあたたかな空間をつくることを大切にされており、とても居心地の良い素敵なカフェなんです!
![カフェ店内の様子。SDGsのロゴが書いてある観覧車のようなオブジェがあり、テーブルとカウンター席がある。窓からは光がたくさん入ってくる](https://assets.st-note.com/img/1692186354830-XzOBuaW37W.jpg?width=800)
ロービジョンカフェの実証実験は私たちにとって初めての挑戦でしたが、オーナーさんのご協力のもと、無事に実証実験初日を終えることができました!
2.ロービジョンカフェとは?
ロービジョンカフェとはその名の通りロービジョン=見えにくさを体験していただきながらカフェを楽しんでもらうプロジェクトです。入店した際にロービジョンキットをお渡しし、ロービジョンを体験しながらメニューを注文したり食事をしたりおしゃべりしたりしていただきます。
![3Dメガネのようなキットが二つ並んでいる。一つはレンズの部分が曇っていて白濁した視野を体験できる。もう一方は視野狭窄を体験できる](https://assets.st-note.com/img/1692186483001-xLbYhQ9coW.jpg?width=800)
視覚障碍者のイメージとして連想されがちなのは全盲(全く見えない状態)ですが、今までなかなかフォーカスされてこなかったロービジョンを取り上げて発信することで社会の中で浸透していないロービジョンの存在を広めていきたいという思いがあります。見えにくさは人それぞれ異なり、感じる不自由も必要とするサポートも十人十色です。
![視覚障害のさまざまな見え方を表した図。左上から右に向かってせいがん、視野狭窄、中心暗転、左下から弱視、羞明、白濁。金閣寺の写真を使ってさまざまな見え方を紹介している](https://assets.st-note.com/img/1692186684929-w0NyVcuuXM.jpg?width=800)
視覚障害は見た目だけでは認識できないことがほとんどなため、感じている見えにくさや困難を周囲に共有したりSOSを発信したりすることが難しい現状もあります。また、ロービジョンという立場が理解されないことで当事者がヘルプを求めにくくなってしまうこともあります。そこで、困っている人が困っているということを声にできる社会にしていきたいと考えるようになりました。
ただ、このような社会は当事者の声に耳を傾けてくれる方々がいてこそ成り立つものであるため、はじめの一歩としてロービジョンという存在を社会に発信していくことに決めました。
3.ロービジョンカフェで大切にしていること
ロービジョンカフェで大切にしていることはお客様自身が体感した中で自分なりの新たな気づきに出会えるような空間にすることです。
![ブレイリーズメンバーの写真。左からしほり、まりえ、ゆいな。右手の人差し指と親指をくっつけて他の指をピンと伸ばすブレイリーズポーズ](https://assets.st-note.com/img/1692191841595-Tz7voivAFE.jpg?width=800)
Brailliesは講演会などで視覚障害について発信しますが、受け身で聞くだけではなかなかイメージもしにくく、学ぶには少しハードルを感じてしまう領域でもあると感じています。そこで、カフェという開けた空間で気軽にロービジョンを体験できるようにすることで、今までハードルを感じていた方やあまり興味がなかった方も壁を感じずにロービジョンに触れたり考えたりできるようにしていきたいと思っています!
![カフェのテーブルに座りこちらにポーズを取るBrailliesのメンバー2人。片方は視野狭窄、片方は白濁のキットを着用している](https://assets.st-note.com/img/1692266582173-zAFhMcQVIw.jpg?width=800)
カフェという日常の一コマにロービジョンという晴眼者にとって非日常であるロービジョンを組み込むことで、ロービジョンという存在を身近に感じていただけるようなきっかけになればと願っています。詳細は現在挑戦中のクラウドファンディングのページに記載されていますので、是非ご一読いただけますと嬉しいです!
4.Braillies×ノムカフェ!ロービジョンカフェ実証実験の様子
実証実験初日は緊張しながらお客様のご来店をお待ちしていました。オープンの11時をまわり、少しするとクラウドファンディングにもご協力いただいていた方がご友人と一緒に来て下さりました!入り口付近でロービジョンカフェのコンセプトを説明しつつ、体験したいロービジョンキットを選んでいただきました。キットをお渡ししていよいよロービジョン体験がスタート!
お客様たちは慣れない見えにくさの中で懸命に注文にチャレンジしてみたり、サンドイッチを食べてみたり、難しいケーキにもトライされたりしていました。会話の中では「メニューが全然読めない!」、「サンドイッチどうやって食べよう⋮。」「遠近感覚がなくなってカップを口に運ぶのが難しい!」という声があり、苦戦の連発が伝わってきました。ただ、その中でも「いつもより味に集中できる!」、「触感や舌触りの違いに注目できる!」、「こうやって食べたら食べやすいかも!」と多くの気づきや発見に触れられていました。苦戦しながらも楽しんでいただけており、ロービジョンカフェが視覚障碍者と晴眼者を繋ぐコミュニティーになっているようにも感じられました。
![](https://assets.st-note.com/img/1692187069247-Wh4S1bDa8g.jpg?width=800)
体験されたお客様からは「実際に体験してみることで初めて見えにくさにも種類があることが分かりました!」という声や「カフェというフラットな場所だからこそ気軽に体験しやすくてよかったです!」というご感想をいただくことができ、少しの手ごたえを感じられた実証実験になったと思います。
![左はせいがんの写真ケーキが三つ並んでいる、右は白濁のしゃしん。同じ写真だがぼやけていて輪郭がはっきりしない](https://assets.st-note.com/img/1692187585914-ssLJJw5ieQ.jpg?width=800)
5.ワークショップの様子
ワークショップでは白杖の役割や種類について紹介したり実際にロービジョンキットを装着して白杖歩行体験をしたり、介助の方法を伝授したり点字に触れたりと盛りだくさんの内容で1時間半にわたっておとどけしました。
![長机が二つとベンチ。大きな窓のある部屋で、スライドを投影する白い壁がある。3階のワークショップスペースでワークショップは行いました。10人程度は余裕で入れるお部屋です](https://assets.st-note.com/img/1692263643933-F7hp7UcdaS.jpg?width=800)
白杖の歩行体験では参加者様に気になる白杖を選んでいただき、ゴールの椅子を目指してまっすぐ歩いていただきました。まっすぐ歩くのはなかなか大変そうでしたが、周りの参加者様も声で進行方向をサポートしながら無事全員がゴールすることができました!「まるでスイカ割りみたい!」と盛り上がりつつも、白杖の役割や使い方を体験し視覚障害者にとってとても大切なアイテムであることを実感していただけたのではないかと思います。
![6本の白杖が壁に立てかけてある。折りたたみ式もあれば直杖もある。](https://assets.st-note.com/img/1692192023919-Hcz9rBMdBp.jpg?width=800)
介助方法では実際にBrailliesのメンバーがデモンストレーションをしながら一つ一つポイントを説明していきました。多くの参加者様は声のかけ方に困っているとのことだったため、声をかけてから介助歩行をする一連の流れを参加者様の中から代表で一人のかたに協力していただきながら会場の全員で学んでいきました。説明したポイントをすぐに取り入れながら上手に介助することができていたため、是非街中で白杖を持っている方を見かけた時には自信をもって実践していただきたいと思います!
![白杖を使用する男性の後ろ姿。奥でゆいなが案内している](https://assets.st-note.com/img/1692263798829-gdXj1ROb6w.jpg?width=800)
点字についてははじめに点字にはどのような法則があるのかを参加者様に見抜いていただきました。点字がどのようなものか学んだら実際に点字盤を使って好きな点字を打っていただきました。初めて触る方も多く、点字を打つことの新鮮さをとても楽しんでいただけていました。中には自分の名前を懸命に打っている方もいれば「ありがとう」とメッセージを打って私に見せに来てくれた方もいらっしゃり、とても嬉しかったです!体験する中で疑問がわいてきたり新たな発見に出会ったりと各々が充実した時間を過ごせているように感じ、Brailliesとしてもやりがいのあるワークショップとなりました。
![点字盤で打った点字を触る笑顔の女性。](https://assets.st-note.com/img/1692265023386-85kA1Jlqa9.jpg?width=800)
たまにゆいなにこれ読んでみて!と声がかかり、ゆいなが正しく打てているかチェックすることもありました。
6.次回のご案内
次回のロービジョンカフェとワークショップの実施の詳細は以下の通りです。カフェとワークショップはそれぞれ異なるフロアでの体験となりますのでそれぞれの詳細をご確認いただければと思います。
<ロービジョンカフェの詳細>
日時:2023年8月26日(土) 11時~16時頃
場所:新宿ダイヤログ(2階)
アクセス:新宿三丁目駅C1出口より徒歩3分程
↓新宿ダイヤログの詳細は以下のリンクをご参照ください。
予約:キットをつけてのカフェ体験のみの場合は不要です。
<ワークショップの詳細>
日にち:2023年8月26日(土)
時間:第1回 11時~12時30分
第2回 13時~14時30分
場所:新宿ダイヤログ(3階)
アクセス:上記と同じです。
予約:↓以下のGoogleフォームよりご予約ください。
※クラウドファンディングのリターンでロービジョンカフェワークショップチケットをご選択いただいた方はご予約不要です。
是非ご気軽にご参加ください!Braillies一同皆様にお会いできることを楽しみに新宿ダイヤログにてお待ちしております!
7.クラウドファンディングのご案内
現在Brailliesはロービジョンカフェに関することでクラウドファンディングに挑戦中です!9月11日までページを公開しております。
多くの方々のご支援の下、目標金額の7割ほどまで達成することができました!ご支援いただいた皆様、あたたかな応援をありがとうございます。
まだクラウドファンディングのページを見たことがないという方は是非、下のリンクから覗いてみてください!私たちがロービジョンカフェにかける想いや活動のきっかけ、今までの活動の様子など記載しておりますのでご一読いただけますと大変嬉しいです!よろしくお願いいたします。
Brailliesのクラウドファンディング終了まであと26日!残りの時間も是非私たちBrailliesと一緒にこの記事を読んでくださっている皆さまにも本プロジェクトを盛り上げていただきたいです!
引き続き、応援の程よろしくお願いいたします!
最後になりましたが、今回も最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!次回の投稿も楽しみにお待ちくださいね!
![ワークショップの全体の写真。左端にゆいなが立ち、説明している。全部で9名の方がかけてゆいなの話を聞いている](https://assets.st-note.com/img/1692266901991-K42n6bFRCl.jpg?width=800)
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