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【検証】ローカル路線バス乗り継ぎの旅第10弾(四国ぐるり一周)

最近、このバス旅検証シリーズがどうやら何かで紹介されたのか、アクセス数が急伸しておりまして、うれしいやら、恥ずかしいやら、ちょっと訳が分からないやらという状況になっております。まぁ、アクセス数を気にせずに、書きたいものを書いていくというスタンスは変えずにこれからもやっていきます。

さて、今回お届けするバス旅検証は第10弾。四国ぐるり一周編です。バス旅シリーズでは初めてのチェックポイント制だったかと思います。徳島県の徳島駅を出発して室戸岬、足摺岬、今治をチェックポイントとして通って、最終目的地は同じく徳島県の鳴門。マドンナはエンクミこと遠藤久美子さん。いきなりの18㎞の歩き。夜遅くに着いた足摺岬。宿では夕食に間に合わずにカップラーメンを食べる一行。そして3日目は伝説の伊予小松での宿泊。お肉屋さんの2階にあるお遍路さんの定宿に泊まるという、これまたびっくりするような旅でした。結果としては失敗に終わるわけですが、大変見どころの多い回だったと思います。

第10弾の実際ルート

一日目
徳島駅-(徳島バス丹生谷線)-川口営業所-(徳島バス南部)-日和佐駅-(徒歩)-牟岐-(徳島バス南部)-甲浦駅前-(高知東部交通甲浦線)-室戸岬-(高知東部交通甲浦線)-安芸駅
二日目
安芸駅-(土佐電ドリームサービス安芸線)-県庁前-(高知県交通)-須崎/須崎本社営業所-(高知高陵交通矢井賀~須崎線)-久礼駅前-(高南観光自動車)-大野見役場前-(高南観光自動車)-窪川-(高南観光自動車)-佐賀駅-(高知西南交通四万十市~黒潮町線)-中村駅-(高知西南交通中村・清水・足摺・宿毛線)-足摺岬
三日目
足摺岬-(高知西南交通中村・清水・足摺・宿毛線)-清水プラザパル前-(高知西南交通中村・清水・足摺・宿毛線)-宿毛駅-(宇和島自動車)-宇和島駅前-(宇和島自動車城辺・宇和島 - 松山線)-大洲駅前-(伊予鉄道(伊予鉄バス)特急34系統)-松山市駅-(瀬戸内運輸)-今治駅前-(瀬戸内運輸)-小松総合支所前
四日目
小松総合支所前-(瀬戸内運輸)-新居浜駅前-(瀬戸内運輸)-川之江営業所-(徒歩)-箕浦-(観音寺市のりあいバス箕浦観音寺線)-観音寺駅-(観音寺市のりあいバス五郷高室線)-三豊総合病院-(三豊市コミュニティバス山本線)-琴平駅-(琴参バス)-琴平案内所

基本的には、四国の海沿いをずっと走っていきましたが、最終的には琴平で時間切れ。鳴門まではかなりの距離を残しての敗退でした。収録は2011年の11月といわれていますので、それから10年以上が経っています。この四国一周は、Zシリーズになってから徳島城発で丸亀城、松山城、宇和島城、高知城と巡っていくZ第4弾で逆方向に回る形で再挑戦し成功していますが、果たして2022年のダイヤではどうなることでしょうか。

2022年のルート検証

実際ルートでは、初日、阿波川口から日和佐に乗り継いだ後、牟岐までバスがなく、いきなり18kmも歩かないといけないという極めて苦しい旅程になっていました。何とかうまく行かないものかと考えていましたら、面白そうなバスを見つけました。

2019年から既に適用されていますが、牟岐線の列車本数削減と引き換えに、線路に並行して走る高速バス・室戸・生見・阿南大阪線が阿南駅から甲浦までの間に限り路線バスとして運行するというものです。

今年4月からは同区間を乗る場合、JRのきっぷを持っていれば別途バス代を払わなくてもよいということになり、改めて注目されています。

このバスを使えば、あれほど苦労した日和佐から牟岐までの区間も歩きなしで行くことが可能です。早速、このバスを使うことを前提にルート検証をしてみましょう。

1日目
徳島駅1000→徳島バス・87系統・橘富岡線→1110富岡/阿南駅1203→徳島バス・室戸・生見・阿南大阪線(下道区間)→1350甲浦/海の駅東洋町1445→高知東部交通→1525室戸世界ジオパークセンター1555→高知東部交通→1604室戸岬1641→高知東部交通→1805安芸駅1925→高知東部交通→2041はりまや橋

高速バスに合わせていくと出発はずいぶんと遅く10時に徳島駅を出れば十分間に合います。歩きなしで実際ルートよりもはるかに先の高知市まで到達することが可能です。本当は、さらに先にある土佐市まで進むことが可能ですが、2日目の朝のバスで土佐市に向かっても同じなので、ここは宿泊施設の多い高知市に泊まることがよさそうです。

2日目
堺町805→とさでん交通・S2Y4系統→846土佐市役所前930→とさでん交通・宇佐高岡須崎線→1016須崎駅1043→高知高陵交通・矢井賀須崎線→1138矢井賀→(徒歩3.4km・60分)→志和1315→四万十交通・窪川志和線→1355窪川駅前1615→四万十交通・佐賀線→1704佐賀1716→高知西南交通→1811中村駅1915→高知西南交通→2055足摺岬

実際ルートでは須崎から土佐久礼、大野見と乗り継いで窪川を目指しましたが、現在、このルートで進むと、土佐久礼で2時間半、大野見でも2時間半と乗り継ぎが悪く、結局窪川までしか進むことができません。ここは土佐久礼で降りずに乗り通して終点矢井賀から3kmちょっとを歩いて志和経由で向かうのが正解。かなり遅い時間にはなりますが、実際ルートと同じく足摺岬に到着することができます。実際ルートでは真っ暗な足摺岬をこわごわ歩き、その後のホテルでも夕食にありつけずにおにぎりとカップラーメンで空腹を満たしていましたが、おそらくそれと同じような状況でしょう。
なお、昨年10月までは須崎から梼原を経由することで、歩きなしで、しかももう少し早く足摺岬に到達することが可能でしたが、バスが廃止され、現在は10km程度の歩きが必要になってしまっています。

3日目
足摺岬705→高知西南交通→902中村駅908→高知西南交通→1004宿毛駅1047→宇和島自動車→1238宇和島駅前1404→宇和島自動車・急行→1508大洲駅前1706→伊予鉄バス・34系統・八幡浜三崎特急→1829松山市駅2000→せとうちバス・特急→2112今治駅

足摺岬からは土佐清水の中心市街地で大月経由の宿毛行に乗るのが最もすっきりするルートなのですが、あいにくちょうどよく乗り継げるバスがありませんので、いったん中村に出ることになります。しかし、その後は宇和島で1時間半、大洲で2時間、松山でも1時間半と乗り継ぎがうまく行かず、結局チェックポイントの今治に到着するのがやっとです。
実際ルートでは今治からさらに小松へと進みましたが、小松行のバスが遅れ、本来であれば2分接続で乗れるはずだった新居浜行が先に出てしまって小松で宿泊することに。いまや伝説となっているお肉屋さんの2階、お遍路さんの定宿に泊まるというシーンが生まれましたが、今回の検証では宿泊施設も豊富な今治に泊まることができます。

4日目
今治駅前713→せとうちバス→856新居浜駅925→せとうちバス→1049川之江駅→(徒歩5.7km・90分)→箕浦1244→観音寺市ふれあいバス→1327三豊総合病院1340→三豊市コミュニティバス・山本線→1455琴平駅前1540→琴空バス・空港連絡バス→1626高松空港1650→ことでんバス・高松空港リムジンバス→1735高松駅1755→大川バス・引田線→1925引田/引田駅前2005→徳島バス・鳴9系統・引田線→2043鳴門駅前

実際ルートよりもかなり手前の今治からスタートする最終日、途中、愛媛・香川県境で6kmほど歩きが必要ですが、琴平、高松空港、高松駅と乗り継いで、21時前にゴールの鳴門に到着することができます。
実際ルートではあまりしっかりと放映されていませんが、なぜか琴平到着が夜になってしまい、結局そこでゴール断念ということになってしまいましたが、普通に進めばゴール可能と思われます。

まとめ

阿南から甲浦まで高速バスの下道区間を使うことができたため、歩きの距離を大幅に減らすことができました。2日目の矢井賀と志和の間、4日目の川之江と箕浦の間の計10km程度の歩きでしっかり鳴門まで到達できます。この程度であれば、過去のバス旅の中でも短い徒歩距離で済んだといってもよいでしょう。

四国はまだ下道を走って都市間を結ぶバスが比較的多く残っており、それが乗り継ぎがうまく行く要因になっていると思われます。

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(トップ画像は「CraftMAP」さんの白地図を使わせていただいております)

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