【検証】ローカル路線バス乗り継ぎの旅第10弾(四国ぐるり一周)
最近、このバス旅検証シリーズがどうやら何かで紹介されたのか、アクセス数が急伸しておりまして、うれしいやら、恥ずかしいやら、ちょっと訳が分からないやらという状況になっております。まぁ、アクセス数を気にせずに、書きたいものを書いていくというスタンスは変えずにこれからもやっていきます。
さて、今回お届けするバス旅検証は第10弾。四国ぐるり一周編です。バス旅シリーズでは初めてのチェックポイント制だったかと思います。徳島県の徳島駅を出発して室戸岬、足摺岬、今治をチェックポイントとして通って、最終目的地は同じく徳島県の鳴門。マドンナはエンクミこと遠藤久美子さん。いきなりの18㎞の歩き。夜遅くに着いた足摺岬。宿では夕食に間に合わずにカップラーメンを食べる一行。そして3日目は伝説の伊予小松での宿泊。お肉屋さんの2階にあるお遍路さんの定宿に泊まるという、これまたびっくりするような旅でした。結果としては失敗に終わるわけですが、大変見どころの多い回だったと思います。
第10弾の実際ルート
基本的には、四国の海沿いをずっと走っていきましたが、最終的には琴平で時間切れ。鳴門まではかなりの距離を残しての敗退でした。収録は2011年の11月といわれていますので、それから10年以上が経っています。この四国一周は、Zシリーズになってから徳島城発で丸亀城、松山城、宇和島城、高知城と巡っていくZ第4弾で逆方向に回る形で再挑戦し成功していますが、果たして2022年のダイヤではどうなることでしょうか。
2022年のルート検証
実際ルートでは、初日、阿波川口から日和佐に乗り継いだ後、牟岐までバスがなく、いきなり18kmも歩かないといけないという極めて苦しい旅程になっていました。何とかうまく行かないものかと考えていましたら、面白そうなバスを見つけました。
2019年から既に適用されていますが、牟岐線の列車本数削減と引き換えに、線路に並行して走る高速バス・室戸・生見・阿南大阪線が阿南駅から甲浦までの間に限り路線バスとして運行するというものです。
今年4月からは同区間を乗る場合、JRのきっぷを持っていれば別途バス代を払わなくてもよいということになり、改めて注目されています。
このバスを使えば、あれほど苦労した日和佐から牟岐までの区間も歩きなしで行くことが可能です。早速、このバスを使うことを前提にルート検証をしてみましょう。
高速バスに合わせていくと出発はずいぶんと遅く10時に徳島駅を出れば十分間に合います。歩きなしで実際ルートよりもはるかに先の高知市まで到達することが可能です。本当は、さらに先にある土佐市まで進むことが可能ですが、2日目の朝のバスで土佐市に向かっても同じなので、ここは宿泊施設の多い高知市に泊まることがよさそうです。
実際ルートでは須崎から土佐久礼、大野見と乗り継いで窪川を目指しましたが、現在、このルートで進むと、土佐久礼で2時間半、大野見でも2時間半と乗り継ぎが悪く、結局窪川までしか進むことができません。ここは土佐久礼で降りずに乗り通して終点矢井賀から3kmちょっとを歩いて志和経由で向かうのが正解。かなり遅い時間にはなりますが、実際ルートと同じく足摺岬に到着することができます。実際ルートでは真っ暗な足摺岬をこわごわ歩き、その後のホテルでも夕食にありつけずにおにぎりとカップラーメンで空腹を満たしていましたが、おそらくそれと同じような状況でしょう。
なお、昨年10月までは須崎から梼原を経由することで、歩きなしで、しかももう少し早く足摺岬に到達することが可能でしたが、バスが廃止され、現在は10km程度の歩きが必要になってしまっています。
足摺岬からは土佐清水の中心市街地で大月経由の宿毛行に乗るのが最もすっきりするルートなのですが、あいにくちょうどよく乗り継げるバスがありませんので、いったん中村に出ることになります。しかし、その後は宇和島で1時間半、大洲で2時間、松山でも1時間半と乗り継ぎがうまく行かず、結局チェックポイントの今治に到着するのがやっとです。
実際ルートでは今治からさらに小松へと進みましたが、小松行のバスが遅れ、本来であれば2分接続で乗れるはずだった新居浜行が先に出てしまって小松で宿泊することに。いまや伝説となっているお肉屋さんの2階、お遍路さんの定宿に泊まるというシーンが生まれましたが、今回の検証では宿泊施設も豊富な今治に泊まることができます。
実際ルートよりもかなり手前の今治からスタートする最終日、途中、愛媛・香川県境で6kmほど歩きが必要ですが、琴平、高松空港、高松駅と乗り継いで、21時前にゴールの鳴門に到着することができます。
実際ルートではあまりしっかりと放映されていませんが、なぜか琴平到着が夜になってしまい、結局そこでゴール断念ということになってしまいましたが、普通に進めばゴール可能と思われます。
まとめ
阿南から甲浦まで高速バスの下道区間を使うことができたため、歩きの距離を大幅に減らすことができました。2日目の矢井賀と志和の間、4日目の川之江と箕浦の間の計10km程度の歩きでしっかり鳴門まで到達できます。この程度であれば、過去のバス旅の中でも短い徒歩距離で済んだといってもよいでしょう。
四国はまだ下道を走って都市間を結ぶバスが比較的多く残っており、それが乗り継ぎがうまく行く要因になっていると思われます。
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(トップ画像は「CraftMAP」さんの白地図を使わせていただいております)
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