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鉄印帳の旅【第5弾】

久しぶりに鉄印を集める旅に行ってきました。前回が3月でしたから4ヶ月ぶりになります。それ以降も、ゴールデンウイークに長良川鉄道を撮影に行った際に長良川鉄道と樽見鉄道は収集していたのですが、今回の行先は同じく東海地方の天竜浜名湖鉄道、愛知環状鉄道です。

浜松へ、そして遠鉄

いつもは効率を重視するために朝イチに近い列車で旅立つ私ですが、前夜遅くまで仕事をしていたこともあって、9時過ぎの新幹線で出発しました。

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浜松に停車するひかり号は1時間に1本です。たくさんあるのぞみ号は心なしかどの列車も空いている印象ですが、ひかり号は静岡や浜松、豊橋など、のぞみが停まらない駅を利用する人にとっては貴重な速達列車ですから、結構人が乗っている印象があります。ひかり号もそんな感じで、案の定、この列車の停車駅である三島、静岡、浜松では多くの乗降客がいました。

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浜松といえばこのアクトシティの超高層ビルですよね。高さ212メートル、地上45階建は静岡県内では最も高いんだとか。上層階にはホテルオークラが入居。高そうだなぁ、というのは、こちらは料金の話。

浜松駅から遠鉄百貨店の横を歩いて3分くらいのところにあるのが遠州鉄道の始発駅・新浜松。ここから遠州鉄道に乗って、西鹿島駅へと向かいます。掛川から天竜浜名湖鉄道に乗ってもよかったのですが、せっかくなので地方私鉄の遠州鉄道にも乗ってみたいということで浜松に来たわけです。

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遠州鉄道は新浜松から天竜浜名湖鉄道に接続する西鹿島まで17.8kmを走る私鉄ですが、浜松の市街地を走り、平日日中は12分間隔、休日でも20分間隔と高頻度運転で知られています。この日も多くの乗客が乗っていましたが、途中の主要駅である浜北までの間にほとんどの乗客が降りてしまって、終着の西鹿島まで乗り通したお客さんは15名くらいだったでしょうか。

西鹿島から天竜浜名湖鉄道へ

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西鹿島駅に到着。天竜浜名湖鉄道の掛川行は15分後。ロータリーへ出てみると、洋風のおしゃれな駅舎が出迎えてくれました。なかなかに年季が入っていますが、昭和54年に改築されたもののようです。

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西鹿島駅は遠州鉄道の車庫もあって大きな雰囲気ですが、天竜浜名湖鉄道は1面だけでこじんまりと間借りしているような感じでした。やがてやってきた掛川行に乗って2駅、天竜川を渡った先の天竜二俣駅へと向かいます。

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天竜二俣駅は天竜浜名湖鉄道の本社もある沿線の中心駅です。駅舎や構内にある扇形機関庫などが国の登録有形文化財に指定されています。昨今、大ヒット中の映画「シン:エヴァンゲリオン劇場版」のロケ地として知られ、この日も多くの観光客が訪れていました。

ここで鉄印を記帳します。せっかくなので、社長直筆の鉄印をいただきました。

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次の列車は1時間後、まずは腹ごしらえです。駅舎に併設されているラーメン屋「ホームラン軒」でおいしい塩ラーメンをいただきました。

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食事も終わって、どこかへ観光でもしようかと思いましたが、いやはやとにかく暑い。忘れてました。ここは浜松市天竜区。暑いことで有名なところ。ラーメンなんか食べてしまったのでなおさらです。駅構内に留められていた旧国鉄キハ20系を撮って、そそくさと駅舎内に逃げ込みました。

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天竜浜名湖鉄道の旅

やがて列車の発車時間が迫り、こちらも登録有形文化財のホームへ。これから乗る新所原行がホームへ入線してきました。

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やってきた車両は会社の全面広告のいわゆるラッピング車両でしたが、なかなかデザイン性にも優れ、いい雰囲気の車両でした。

結構な乗客を乗せて出発。鉄道ファンやアニメファンっぽい人もいますし、部活帰りと思われる高校生もそれなりに乗っており、1両編成の列車はほとんど座席が埋まっていました。

今回、天竜浜名湖鉄道の西半分を乗車しますが、その魅力は何といっても浜名湖の絶景です。寸座駅付近からちらほらと浜名湖が見え始めます。浜名湖は面積こそ国内10位ですが、昔からよく知られ、遠江国の由来となった湖です。東海道新幹線に乗っていると舞阪付近で見られますが、天竜浜名湖鉄道はその北岸をゆっくりと進んでいきます。

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天竜二俣を出てからたっぷり1時間、やがて列車は終点の新所原に到着。東海道本線に乗り換えられる駅です。天竜浜名湖鉄道の駅舎は小さめながらも洋風でおしゃれでした。

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東海道線へ乗り継ぎ、愛知環状鉄道へ

ここからは東海道線に乗り継ぎます。まずは豊橋行に乗車。そしてすぐに豊橋からの列車に乗り換えます。どちらも313系で、快適な転換クロスシート車両でした。

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ここから乗車するのが今日乗車するもう一つの第三セクター鉄道、愛知環状鉄道です。第三セクター鉄道には珍しく都市部を走り、運転本数も多く、しかもICカードが使えます。車両もJRの313系に近い形式を採用しており、ほとんどJRとして運用した方がいいような路線となっています。

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沿線には自動車工場がたくさんあり、乗客も多く乗っていました。三河豊田駅の目の前にはトヨタ自動車の本社工場もありました。新豊田駅は豊田市の中心市街地で、大きな百貨店の松坂屋がでんとそびえ立ち、かなり賑わっている様子です。

ここでも1時間近く乗車して降り立ったのは八草駅。ここで鉄印を記帳してもらいます。

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どうしてこの八草駅で降りたかというと、そう、ここから乗るのは未来の乗り物、リニアモーターカーが走るリニモに乗るためでした。

リニモ、そして金シャチ

リニモは「愛・地球博」のアクセス路線として建設されたHSST(常電導)式の日本初のリニアモーターカー営業路線です。リニアモーターカーというと時速500㎞で吹っ飛ばしていくイメージがありますが、このリニモは最高でも100km、それでも静かに進んでいく様はかっこよく、無人のATO運転ということも相まって近未来的な乗り物でした。

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惜しむらくはこのリニモ、いわゆる新交通システムと同じなので駅はホームドアが完備、車両を撮るのが難しかったこと。それでも、東部丘陵線という正式名称通り、愛・地球博記念公園駅へと下りていく車窓はジェットコースターのようで迫力満点。遠くには名古屋の高層ビル街も見えました。

リニモの起点、藤が丘駅に到着。ここからは地下鉄東山線で名古屋方面へと向かいます。

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途中の栄で下車しました。その理由はこれ。4月12日までやっていた名古屋城の金シャチの特別公開。地上に降りたのは16年ぶりとのことで、せっかくなので立ち寄ってみました。「お触わり」できるコースもあったのですが、30分待ちと聞いて私は断念。テレビ塔と絡めて写真をパチリと撮らせてもらいました。入場料500円は高い気もしましたが、お城の天守閣に上がってしまっては大きさは体感できないので、今回見られてよかったと思います。

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そして再び地下鉄に乗って名古屋へ。名古屋駅前といえば、今はセントラルタワーズかも知れませんが、個人的にはこの謎の渦巻きと大名古屋ビルヂングなんです。大名古屋ビルヂングは建て替えられましたけど、往年の雰囲気が残っていて素敵でした。ちなみにこの渦巻き、「飛翔」という立派な名前があり、しかも解体のうえ移設工事が始まるとのことで、この風景も来年4月までには完全になくなるとのことです。これも今ならではの景色、貴重な風景を見ることができました。

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むすびに

今回は出発も遅かったので、鉄印をゲットしたのは天竜浜名湖鉄道と愛知環状鉄道の2社のみでしたが、それでも遠州鉄道やリニモ、そして貴重な金シャチなどを存分に楽しむことができました。

最後の一枚は帰りの新幹線の中で見た見事な入道雲。家に帰り着いた直後、雷雨が我が家を襲いました。大気が不安定になるのも、梅雨の終わりの特徴のひとつですね。

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(※常にマスクを着用、単独行動、最低限の会話に努め、感染対策に気を付けながらの旅程としています。ご理解のほどよろしくお願いいたします)

(掲載写真はすべて筆者撮影)

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