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015 お盆って何? -幸せであることの重要性-

2022.8.4発行

コロナ渦、職場の社員を見てみると、結構心を病んでしまっている方が多いことに気づき、ヘルシーテンプル・コミュニティーのお坊さまたちからいただいた知識を基に、社員向けにコラム「ヒーリングギフト」を書き始め、1年ほど経ちました。

と言っても、ヘルシーテンプル・コミュニティーの記事やファシリテーターの方々のお言葉を拝借し、また、ネット検索をした資料を切ったり貼ったり。。。といった内容ですが、noteに少しづつ上げて行こうと思います。お目汚しですが、お付き合いくださいませ。

まもなく、お盆休み。
花火や夏祭り、蚊取り線香の香りと色々な情景が浮かび、まさに夏の風物詩といった感がありますね。

この辺りでは、7月盆のところが多いかと思いますが、昔から親しまれている「お盆」とはどんな意味があるのでしょうか?

お盆の由来を調べてみると、
『7月15日(または8月15日)に行なわれる夏の御霊祭。
仏教における「盂蘭盆会(うらぼんえ)」、または「盂蘭盆(うらぼん)」を略した言葉とされ、その昔、お釈迦様のお弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)の母親が餓鬼界(がきかい:人が生まれ変わる時に赴くとされる、十の世界の一つ。欲望が満たされず飢えに苦しむ世界を表す)に落ちたと知り、お釈迦様の教えに従って、目連尊者は多くの高僧たちに食べ物飲み物をふるまい、その施しの功徳によって母親が救われた話に由来している。』というように出てきます。

「盂蘭盆会(うらぼんえ)」とは、従来、インドのサンスクリット語の逆さ吊りを意味するウラバンナ(または、ウランバーナ)を漢字で音写したもので、 転じて「逆さまに釣り下げられるような苦しみにあっている人を救う法要」という意味、と解釈されていました。

ところが、現在は、創価大学の故辛島静志先生の論文が定説とされ、以下のように分析されています。

※Seishi Karashima「The Meaning of Yulanpen 盂蘭盆 —“Rice Bowl” on Pravarana Day」(『創価大学国際仏教学高等研究所紀要』16、2013年)

7月15日を自恣(じし)の日(夏安居 (げあんご:僧たちが籠って修行すること) の最終日)とし、この日に施すご飯を「盂蘭(うら)」と言い、その盂蘭を乗せた盆(鉢、器)を「盂蘭盆」と言います。

つまり「お盆」という言葉の本来の意味は、まさに器としての「盆」という言葉にあり、「盂蘭盆」とは「器にお供えのご飯を盛った状態」を表している、というのです。

確かに、お仏壇へご飯やごちそうをお供えしますよね。逆さ吊りの解釈に比べ、なんだか、ほっこりする解釈だなぁと感じられますね。(諸説あるかと思います)

くわしくはこちらに記載があります。https://note.com/eikan/n/na2876e15a246

ご飯の施しをして、先祖の供養や功徳を積み幸せを願う。
そして大切な事は、この行事や期間を通して日常の振る舞いを見直す事です。

自分自身が「楽しんでいる、幸せである」と、自分を生んでくれた父母、さらにはご先祖様も「幸せに感じてくれる」というような言葉もあります。
何よりもまず自分が「幸せ」であることの重要性が示されているのですね。

最近は離れて暮らすことも当たり前となってしまったご家族が一堂に会し、普段、お墓参りになかなか行けない人も、日頃のお礼の気持ちをご先祖様に伝える良い機会です。
それとともに、自分の日常を振り返るきっかけにしてみてはいかがでしょうか?

家族や一族が集まり(節度を守りながら、となりますが。。。)、近況を報告しあったり、故人の思い出を語り合ったりすることは、とても意義ある素晴らしい風習ですね。

良いお盆休みをお過ごしくださいませ。

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