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月見 まる
2021年1月23日 06:33
人の夢から夢のカケラを集めていたドミノとシイナ。2人は約40個の夢のカケラを集める事ができました。しかしそのいくつかは、穴が開いたり夢の害虫に食べられたりとダメになるものも。鍵穴がいくつもある夢のカケラを覗いてみると…そこには初めに見た「宇宙のカケラ」と同じ景色が広がっていました。「この夢のカケラに合う鍵があれば、夢主がいなくても夢の中に入れるかもしれません」「そ、そこに何があるの?
2021年1月21日 06:13
「鍵穴」の夢のカケラ(egg)を採取してきた風の子達。「あ、あれれ? どうしたのその体」気がつくと、鍵穴の数は増えそれは風の子・シロイトの体にも。「どうやらこの鍵穴、移動する上に増える特徴があるようですね」「ね、ねえ・・・これに合う鍵がどこかにあるって事なのかな?」シイナのその言葉にドミノは確かに鍵穴に合う鍵がどこかにあるのだろうと考えました。「わ、私、鍵屋なら紹介できるわ
2021年1月19日 06:26
風の子・シロイトとマロンは、困った顔で「夢のカケラ(egg)」を腕に戻って来ました。そのカケラは、これまでと違い音も味もその他の感覚が全くない不思議なものでした。「あ、穴が空いてる?」シイナの言葉にドミノはカケラを手にその部分を見つめました。そこには、小さな鍵穴の様な物が空いていました。「これは夢主の物ですか?」ドミノはシロイトに声をかけると、シロイトとマロンは顔を見合わせ、
2021年1月16日 06:11
ドミノ達は不穏な夢から持ち帰った夢のカケラ(egg)をよくよく観察しました。「あ、足跡ついてる」それは、鳥の様な三本の指のある小さな足跡…その向こうから見つめている者がいました。「この足跡はあなたですか?」ドミノは優しい声で隠れる小さな子に声をかけました。にょろっと伸びた手は枝の様に細く、その顔に表情はありません。「この夢のカケラはあなたにとっては大切なものなのですね」ドミ
2021年1月14日 06:44
「あーー!」風の子・マロンから夢のカケラを受け取ったシイナはそれをドミノ達に見せました。「またですか」「こりゃ、外で何か起こってるね」護衛の明は、夢の中の不気味な空気に警戒している様でした。「ひとまず外へ」せっかく入った夢の中も誰もおらず、ドミノ達は光の失った夢のカケラ(egg)を手にその場所を後にしました。BOX SPACE:夢現風の子と契約を結んでいるコントラの「
2021年1月12日 07:43
「あれ? この夢のカケラは…」ドミノは卵の形をしている夢のカケラを風の子・シロイトから受け取りました。しかし、その夢のカケラは光っていません。「き、消えちゃったの…?」シイナと護衛の明(あかり)はドミノの手のひらにある夢のカケラを見つめました。「何か引っかかってるね」明が指差すそこには、小さな仮面の様な物がありました。「このカケラはダメですね…次、行きましょう」ドミノ
2021年1月9日 07:45
「あの、これ…」そう言って渡された手紙は明らかに「ラブレター」だった。「ありがとう」そう言って素直に受け取ると開く事なく鞄にしまう。「あの、返事を」「ごめんね。今度手紙書いてくるよ」そう言って高校最後の時間は終わった。あれから彼女には合ってない。あの子に渡すために書いた返事もまだ渡せていない。______シイナは首を傾げてドミノの顔を見ました。「す、好きだったの? 返事に
2021年1月7日 07:14
「よっ! あんたは偉い!」ガヤガヤした居酒屋で1人タスキをかけたサラリーマンがジョッキを片手に立ち上がる。「え〜では、皆さまそれでは〜」その声に居酒屋の一同が思い思いのグラスを手にサラリーマンを見つめる。額の広いサラリーマンは勢いよくジョッキを掲げ一言。「乾杯!」そう言うと皆んな一斉に乾杯と叫び飲み始めた。サラリーマンは皆が飲み始めたのを確認するとさっさとタスキを片付け出す。ガヤガ
2021年1月5日 06:33
夕暮れに一本そびえたつ煙突が白い煙を吐き出している。それはすぐに夕陽に染まり空の一部になっていく。カラスの声が遠くから。それは記憶の一番底にある僕の故郷の景色。もう、この世界のどこにもない夕暮れの景色。__________風の子・シロイトは夕暮れに響くカラスの鳴き声のする夢のカケラ(egg)を抱えて戻ってきました。「も、もうどこにも無いの? この風景」「もしかしたら、この煙突
2021年1月2日 11:01
「お誕生日、おめでとう!」目の前にだされたケーキを見て私は頬を膨らます。「これ、嫌い! チョコレートのがいいって言ったのに!」腕を組んで足をばたつかせる。「でもね、こっちの方が美味しいよ? チョコレートは…よっちゃんが食べれないし…それに、こっちの方が皆んなで食べれるのよ!」「でも、私の誕生日でしょ? 私のケーキでしょ?」困った顔の父と母。小さな妹のよっちゃんがケーキに手を伸ばして苺を
2020年12月19日 07:16
♪ジングルベル!ジングルベル!鈴がなる〜!商店街から聞こえる音楽を聴きながら家路に急いだ。手にあるケーキは小さなあの子の為に。今年は小さなツリーも飾る予定だ。そうだ、プレセントを買って帰ろう。何がいいかな?熊のぬいぐるみ?お洒落な髪飾り?それとも今時の可愛い洋服?女物の趣味は分からない。でも、小さなあの子が喜ぶなら全部買って帰ろう。右へ左へジグザグに歩く。早く帰ってあの子に会おう。あぁ
2020年12月17日 06:08
「大変よくできました!」そう言って、私は飴を一つもらう。それを家に帰ってママに見せると、ママは私を撫でてくれる。「今日は何を頑張ったの?」「砂場でスコップ貸してあげたの!」そう、優しいわね、とママは細くなった手で私の頬を撫でてくれる。「早く元気になってね」そう言って私はママの枕元にある瓶に飴をまた一つ入れた。「今日も食べないの?」「ママが元気になったら一緒に食べるの」私は瓶にど
2020年12月15日 06:43
「ねぇ、知ってる? ここには人魚が住んでるって」「ここに? ここ、溜池だよ?」私は教えてくれた姉にすぐ反論した。姉はいつも私に嘘をつくのだ。「本当だって。私、見ちゃったの」「人魚を?」「そう。そこで」姉は溜池じゃなくて、溜池横の歩道を指差した。「人魚がここまで這って来たって事?」フフフと笑う姉はやっぱり嘘をついている。「人魚もたまには歩きたいのよ」「何でそんな事分かるの?」
2020年12月3日 06:48
「いただきま〜す!」目の前に回る寿司に狙いを定めて腕を伸ばす。「またそれか?」お父さんは僕の手のした皿を見て笑顔。「だって、好きなんだからいいじゃん」「他にも美味いもんはいっぱいあるぞ?」「いいの! これが1番美味しいし!」どうやら、僕が遠慮してそれしか食べていないと思ったみたい。でもね、本当に好きなんだ。このプリプリとした食感が。そして僕は知ってるよ。月に数回しか会えないお父