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中学受験の勉強を始める時期について@2023年の考え

 2020年にも同様の記事を書かせていただきました。

今回は、3年間の指導経験をもとに、その記事の内容を更新したいと思います。

 さて、基本的な考え方は以前とかわりません。その子と御家庭に覚悟があれば、いつから始めても問題ないと思います。知識以外の認知能力が高まっていれば、最後に知識を付け足すことは、それほど難しいことではありません。もし非認知能力も高まっていれば、6年の1年間でも、ある程度は難易度の高い学校まで届く可能性はあると思います。しかし、難関校を目指し、中学受験を通して非認知能力を育てていくとなると、1年では期間が短すぎます。その能力を整える必要がある場合は、やはり早い段階からの通塾が必要です。

 首都圏模試センターの偏差値で、基準を述べさせていただきますと、
偏差値55以下の学校=6年生~
偏差値65以下の学校=5年生~
偏差値65以上の学校=4年生~
という手応えです。

 これはあくまでおおよその基準でしかありません。良くも悪くもズレはあります。ただ、私たちの教室では、これくらいを基準として学習相談を承っております。

 とはいえ、以前から少しだけ考え方が変わったところもあります。それは算数に関してです。中学受験の算数のことを考えると、やはり始めるのは早いに越したことはないです。それは、現在の中学受験の教材の難易度の高さのためです。たとえば、『予習シリーズ』で話をすれば、4年生になるまで全く算数の準備をしていなければ、4年生のスタートの段階で『予習シリーズ』から始めるのはとても難しいと思います。

 もし、それがカリキュラム通りに毎週1単元ずつ進んでいくとすれば、多くの子が消化不良のまま、どんどん単元だけ進んでいき、気が付いた時には「算数ができない」という状況に陥るでしょう。
 中学受験自体、最難関校を目指さない限り、早い時期から始める必要はありません。ただ、現在の中学受験のカリキュラムで、システム的に算数の指導が進んでいく学習塾に入塾するのであれば、スタートの段階で土台ができていなければ、付いていくのが難しいと思います。その意味で、「学習塾のカリキュラムについていく」という中学受験をしようと思えば、低学年の段階で、「カリキュラムに付いていくための前段階」が存在すると考えるようになりました。

 もちろん、カリキュラムに沿うのではなく、その子の実力に合わせて指導を積み上げていくことができれば、4年生からでも間に合う中学受験はあります。どちらかと言えば、私たちの教室は、そういう中学受験のための学習塾と心得ています。

 とはいえ、私たちの教室でも低学年のうちに算数の指導をする枠組みを設けております。

  2・3年生のクラスでは、基本的に算数しか指導しません。それも、カリキュラムを設けてそれを進めていくというものではなく、その子のペースでテキストを一つずつ進めていき、その子のペースで理解を積み上げていくシステムです。その目標は、4年生になったときに、スムーズに中学受験の算数の指導を始められるようにすることです。
 興味がありましたら、ぜひ一度学習相談にお越しください。


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