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中学受験の勉強を始める時期について@2020年の考え方

 中学受験の勉強をいつから始めるのかというのは、多くの考え方があると思います。これは、何が正しいとは言えない問題です。早く始めた子供が成功するというわけでもなく、遅く始めたか失敗するわけでもありません。私たちは、通塾開始の時期はそれほど重要ではないと考えています。
 ただ、中学受験の勉強を始めるまでに取り組むべきことがあることは間違いありません。本格的な中学受験の勉強をするために必要とされる能力があるのは事実です。それはSAPIXに入室テストがあることからもわかると思います。ゆえに、早ければ早い方が良いという考え方も否定はできないところです。

 さて、ここでではあくまで教える側の都合としての中学受験の勉強を始める時期について書かせていただきます。あくまで私たちの希望ですが、それは新 4 年生からです。4 年生のときから、しっかりと受験生に育てることができれば、ゆとりをもって指導できるという実感があります。4 年生は学習量がそれほど多くありませんので、受験への姿勢を育てやすい時期です。この時期に、自発的に勉強する「姿勢」が育てられれば、受験までスムーズに成長する印象です。

 5 年生になると、「姿勢」を育てるのが少しだけ難しくなります。それは、子供の問題ではなくカリキュラムの問題からです。5 年生は、受験勉強が本格化する時期なので、勉強量が増えるだけでなく、難易度も格段に上がります。もし、まだその子の受験に対する「姿勢」が育ち切っていないと、本人の負担を減らしながら「姿勢」を育てる必要が出てきます。「姿勢」が育たないうちにトップレベルで学習を進めようとすれば、消化不良を起こす危険性もあるので慎重に育てなければならなります。

 6 年生までに「受験生」に育っていない場合は、かなり厳しいです。6 年生になると「姿勢」と学力の両方を育てる時間は無くなっています。それでも、時間をかけて姿勢を育ててあげないと、受験のストレスやプレッシャーに耐えることができず、結果的に努力が中途半端になってしまいます。

 私たちが、4 年生から始めた方が良い理由は、受験に対する「姿勢」を育てる時間を作るためです。大抵の小学生は、「受験」がどういうものかを知りません。ゆえに、どういう姿勢で受験に臨むべきかということも理解していません。したがって、学力を上げる前に、まず「受験」というものが、どういうものかを教える時間が必要になります。それは長い時間をかける必要があるので、カリキュラムの難易度が上がる5年生や受験が差し迫る6年生ではなく、4年生から ゆとりをもって取り組むことが望ましいと考えています。
 ただし、それは難関上位校に合格するための中学受験の勉強に限った話です。そこまで目指さなければ、それほど焦る必要はありません。

 受験に向けた準備を始めるにあたって、ご家庭で心配なことも多くあると思います。まずは、お気軽にご相談ください。


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