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心と体に急ブレーキ? 本番 16 日前レポート @ 保護者様の声

 今回は、6 年生で 1 番最初に入塾してくださった T 君のお母様に、受験直前の心境について文章を書いていただきました。不躾なお願いを聞いていただきありがとうございます。

 T 君は、6 年生の 6 月まで主に通信教育で都立一貫校受検の勉強をしていましたが、私立中学受験の勉強は一切していない子でした。明確な将来の目標を持ち、その目標に近づける大学学部も意識して、中学受験に挑戦している子です。
 私たちは、目標のために勉強し始めることに、「早い」も「遅い」も無いと思っています。だから、T君のように 6 年生から勉強を始めても、将来に繋がる成長は出来ますし、それは決して偏差値や受験結果だけでは語れないものだと考えています。
 本当は、受験結果が出てから合格体験記をお願いするものかもしれませんが、「結果に評価が左右されない成長」というを感じてくださっていたT君のお母様だからこそ、結果が出る前に伝えられることがあると思い、文章を書くことをお願いしました。
 私たちは、受験結果が出る前に、中学受験の価値は子供たちの中に芽吹いていると考えています。そういう受験にしてあげることが、私たちの務めであると考えています。

 受験本番まで、残りあと僅かの期間です。全ての受験生のこれまでの努力は、結果の如何に関わらず、その子の人生にしっかりと残ります。結果によって、無駄になることは何一つありません。だからこそ、全ての受験生が自分の人生に自信を持って受験に臨めるように願っております。

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心と体に急ブレーキ? 本番 16 日前レポート

T 君のお母様

これを書いているのは、初めての受験の前日です。2 月 1 日に始まる本番に向けて、明日は地方の中学校の首都圏入試に参加します。ここまで順調な仕上がりと思っていましたが、今朝、息子が朝食後に嘔吐。めったに風邪を引かない息子にとってはめずらしい体調トラブルです。熱もなく、その後は不調を訴えていないため、胃腸炎や風邪ではなく、ストレスによるものかもしれません。本人は、「緊張感はあるけど、緊張はしていない」とケロッと答えるものの、実質 2 日間しかなかった正月休みからの疲れが溜まっている気がします。

さて、塾の先生から、今の心境を書いて欲しいと言われ、下書きにはもっと格好の良いことだけを並べていました。私立受験への挑戦を通じて、「自ら学ぶ姿勢を身につけて欲しい」という我が家の目標は、受験日を迎える前にすでに達成したという内容です。事実、通塾を始めた昨年 6 月には、2 時間の授業を受けるのが精一杯だった息子が激変しました。2 カ月後の夏休みには、塾のない日は自宅で 8 時間勉強すると宣言し、実行。冬休みには、1 日に冬期講習 6 時間と自宅での自習 4 時間の合計 10 時間、進んで勉強をする姿に私も夫も驚きました。そして年明けのある日。リビングのテーブルで計算の問題集をこなしていた息子が、「あ〜、気持ちいい!」と一言。過去に分からなかった問題が、今ではサクッと解けるのが快感だそうです。楽しいから取り組めるのだな、と思いました。

息子が自ら望んで始めた中学受験。山あり谷ありで 7 カ月が過ぎ、残り約 2 週間は淡々とやるべきことをやろうと思っていた矢先の体調トラブル。加えて一昨日は、久々に息子の気持ちが大爆発して、行き場のないイライラを、嗚咽しながら私にぶつけてきました。でも理由を探ると、「うまくできない」という自分の未熟さを、人のせいにしないためにどうすればいいのかと、もがいていたのでした。自分を律するのは、大人にだって難しいこと。自分の弱点と向き合うのも辛い作業です。でも、12 歳でそれに挑む息子に、「私は、あなたを尊敬している」と伝えました。励ますためではなく、本心からの言葉です。

ここ数日の心と体のブレーキを考えると、模試で 60% 判定の志望校も今のままでは怪しいかもと思えてきました。息子の体調が戻り次第、集中力を高めていかねばと作戦を考え中です。正直、あと 1 〜 2 年早く受験勉強を始めていれば、もっと成績が伸びて志望校の選択肢が広がったかも、と頭をよぎることもありました。ただ、放課後に友達と遊ぶことが大好きで、学校の宿題さえ 5 年生まで泣きながら嫌々やっていた息子の個性を思うと、やはり我が家の場合は本人の意思がはっきりした 6 年生からのスタートで良かったのだと思います。残りの 2 週間、息子が「やり切った」と思えるよう、サポートします。

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