【2024年受験】9月の合不合判定テストを受けての雑感

 夏期講習が終わると、6年生はいよいよ模試シーズンに突入します。9月から12月までの間に受ける模試の結果で、2月の受験校が決まってくるかと思います。私たちの教室でも模試を受験してもらいますが、その基本的な考え方は、こちらの記事にまとめております。ご参照ください。

 さて、今回は先日行われた合不合判定テストの結果について記事をまとめたいと思います。

 結論から申し上げますと、今回の合不合判定テストの結果から、「合不合判定テストは、四谷大塚の教材をやり込んだ子の方が成績が上がる」ということが見えてきました。

 この夏、私たちの教室では2クラスで授業を行いましたが、成績下位のクラスは、一足早く『予習シリーズ』の6年下「有名校編」の算数を徹底的に扱い、成績上位のクラスでは別の教材を扱いました。その結果、合不合判定テストの算数で、下位クラスの子が上位クラスの子との差を一気に詰めるという結果になりました。しかし、それが本質的に実力差が縮まったというには、眉唾物なのが面白いところです。
 というのも、その前の週に行った日能研の合格力判定テストで、上位クラスの子達は結果を出しており、そこでは追いつかれることはなかったからです。また、夏休み中に家庭学習で行ってもらった過去問の結果も、対応できる学校のレベルに決定的な差があります。

 模試については、基本的には主催会社のテキストを徹底している子の方が有利であるのでしょう。問題には、それぞれ癖があり、その問題表現に慣れているかどうかというのは、重要なポイントだと考えています。これまでの模試の考察でも、子供によって相性の良い模試が異なるという記事を書いてきました。

 私たちの教室では、模試の結果、過去問の結果、授業の3つの軸で子供たちの成長を考えております。さらに、模試は複数の母集団の模試の結果で、より客観的に考えられるように努めています。
 その中で、わかってきたことは、合不合判定テストの結果は信用しすぎない方が良いということです。それは、模試との相性が必ずしも入試問題との相性とは一致しないということが見えてきたらからです。
 それは、どちらかというと「できなかったとき」の方が信じすぎてはいけないと感じています。というのも、合不合判定テストの難易度の対応できなくても、わりと対応できる難易度の入試問題の学校が多いからです。それは合不合判定テストに対応できた方が良いことには変わりありませんが、出来なかったとて、志望校に向かって適切に準備を進めれば戦えるものです。特に合格確率30%あれば勝負論だと考えています。無理に合不合判定テストの問題に合わせて準備を進めるのであれば、自然体で挑んで30%を取っている方が健全だと考えております。

 ここから先、模試の結果で一喜一憂することもあると思いますが、あまり浮き沈みしないことをお勧めします。浮き沈みすることで、かえって学習効率を下げてしまうケースもありますので、話半分に留めて考えることをお勧めします。

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