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【中学受験】合格確率30%の考え方

 「受験」において、頭を悩ませるものの一つに「合格判定」というものがあると思います。そこで出てくる合格確率という数字は、評価するのが非常に難しいものです。当然、模試によって成績が違うので、合格確率も模試で変化します。右肩上がりで成績が上がれば信じやすいかもしれませんが、模試の結果は基本的に「平均回帰の法則」に従うので、上下するのが普通です。それゆえに、どこの数字を信じればいいのか、答えは自分で出すしかありません。どこを切り取るかで、「20%」で合格する子もいれば「80%」で不合格になる子もいるということが可能なのです。一般的には「平均偏差値」を基準にすると言われていますが、それも信じ切れる数値ではありません。

 真偽は定かではありませんが、私立学校の評判が落ちないように偏差値を盛っている学校もあるいう話も聞きます。模試判定を行っている会社と私立学校は、仲が良いところもあり、そういった学校には配慮することもあるそうです。それは、あくまで現場で聞く都市伝説のような話なので、信じるか信じないかは皆様次第です。

 とはいえ、そういう話は抜きにしても、どうも合格確率というものは、信憑性が無いのではないと感じております。以前、模試と過去問の関係についての記事でも書かせてもらいましたが、模試と過去問の点数に関しては、全く手応えが一致しません。

 これまでの模試についての考察記事でも述べてまいりましたが、その学校の偏差値に全く届かない子でも、実際の入試問題を解かせてみると、わりと合格者最低点を超えることが多いです。

 模試の合格確率30%があれば、合格者最低点のラインである程度戦えます。その学校の問題の相性などで、学校の得意不得意はありますが、概ね戦えます。

 ゆえに私たちの感覚では、「合格確率30%あれば勝負できる」と考えています。事実、ここ2年間の生徒の進学先は、全員が合格確率80%に到達していない学校に進学しています。

もちろん、見方によれば「ちゃんと合格確率80%まで育てろよ」という意見もあると思います。しかし、「合格確率80%なければ…」と焦るのであれば、「合格確率30%あればいいよね」という気軽な気持ちでいることが、最終的には、良い結果を引き寄せると考えています。

 この記事のご家族は、本人もご両親も苦しい模試の結果を前向きに受け止めてくださりました。進学した学校も、模試の結果では非常に厳しい判定でしたが、縁を手繰り寄せることができました。

 模試の結果は捉え方次第で変わります。それによって不安を蓄積していくと悪い結果を引き寄せるものです。逆に、期待し続けていれば良い結果を手繰り寄せることができます。常に前向きな気持ちを作り続けるのも、中学受験では大切な作業です。それを戦略的に行えるかどうかが、受験の結果をも左右します。
 そういう受験にしたい方は、気軽に学習相談にお越しください。


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