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天気が転機

私と夫との間に大きな進展があったのは、天気が原因というか、はっきり言って天気のせいです。

初めて二人で食事に行って、話しやすいし紳士的だし悪い印象はなかったものの、デート2回目まではやはり警戒していました。だって、カフェで向かい合わせに座ったらガン見してくるし、その前にtwitterでつぶやいたことに対して聞いてもないのにラインで返信してくるし、いくら相手がオタクだと知っていても「こわっ!」ってなりますよね。

この2回目のデート前半でも、ガン見してくるから「こわっ!」となって気が抜けず、でも悪い人ではなくむしろいい人だし、後で通りすがりに見かけた沖縄系の居酒屋に行ってみようと言われたからデートを切り上げるのも悪いと思ったのです。私も真面目ですからね。

しかし、この日は10月なのに天気が悪くやたら寒くて、寒いし眠いしで完全に思考回路が麻痺してきました。

もう、とにかく暖かいところで横になりたい。

居酒屋に行くまで時間が持たず、彼が冗談で「ホテルに行きましょうか」と言ったときどうリアクションすればいいかわからず適当に流したのですが、段々と「そうだ、暖かいところで横になって時間をつぶすにはホテルしかない、この人なら抵抗すればなんとかなるだろう、それなのに何故この男はもう一度『ホテルに行こう』と言わないのだ!」と思うところまで思考が麻痺してきました。

それくらい寒くて眠かったのです。

結局、居酒屋に行くまでどこで時間をつぶそうか聞かれて、自分から「ホテルでもいいですよ」と答えていました。すると、奴は答えるでもなくただスマホを眺めているのです……

と思ったら、周辺のホテルを探していました。
早くそれを言え。私は早くホテルに行きたいんじゃ!

そんな感じでやっと暖かくてベッドのある場所にたどり着いたら、あらまあ天国。しかも、奴は優しい! 臭くない! (相性はにおいでわかる)脱いだら意外といい体!(筋肉がない人は好きじゃない) 優しいけどSっ気もある!

勇気を出してホテルに行った結果、寒さと眠気は解消され、相手の本性や相性もわかって警戒する必要もなくなり、すっかり快適になりました。

注意していただきたいのは、ホテルに誘うことが重要ではないということです。むしろ大事なのは、初めてのデートでホテルに誘わなかったことと、ホテルに行ってから嫌な思いをする要素がなかったことです。暖かくて快適な場所にいても、相手と過ごす時間が不快なら意味がないですからね。

前の彼と別れたのも、今の夫との間に進展があったのも、生命の危機を感じるような崖っぷちの状態の判断がポイントになったのです。

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