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東日本大震災と熊本地震を経験して分かった「命綱になる防災対策」

全国の猫好きさん、こんにちは!僕たち猫と飼い主さんが、万が一の時でも命を守れるよう防災情報を配信している、ひでおだよ。今回は僕のお友達、Dちゃんが登場!本当に役立つ防災術を教えてくれるよ!

■東日本大震災と熊本地震を経験

―今日はよろしくね!Dちゃんは、これまでに2回も地震を経験したんだよね?
Dちゃん: うん。2011年に起きた東日本大震災と2016年の熊本地震で被災したんだ。

―それは大変だったね。怖かった?
Dちゃん:うん。すごく怖くて、パニックになっちゃった。逃げ回っちゃう子も多かったみたい。

―避難所での生活はどうだった?
Dちゃん:それがね、私たちを受け入れてくれるペット可の避難所って意外に少なくて。熊本地震の時は一か所だけあったけれど、50cm×50cmのスペースだったから狭かったんだ。

―電気やガスはどれくらいで復旧したのかな?
Dちゃん:東日本大震災の時は1〜2日くらい。長くても2~3週間ほどだったけれど、熊本地震では1ヶ月くらい電気やガスが復旧しなかったんだ。

―わあ、熊本地震の時はより大変な思いをしたんだね…。
Dちゃん:うん。一番、水道が使えなかったのが大変だったよ。水道を完備した避難所もあるけれど、建物のみで水などの物資は自分たちで用意しなければならない避難所もあるの。私が飼い主さんと行ったのは、そっちだったんだ。

―そこではどんな生活をしたの?
Dちゃん:1家庭、500mlのペットボトル1本で1週間過ごしてくださいって言われた!

―えー!それは大変だね…。
Dちゃん:飼い主さんは、それを全部私たちにくれて、車と自転車を使って家族みんなで水を探す旅に出たんだけれど、自販機には炭酸飲料しかなくて…。結局、江津湖のそばにあった貯水機を頼りにしたよ。

―飼い主さん、頑張ったんだね。
Dちゃん:近くの野球場にもお水を汲みに行っていたよ。震災後1〜2日は怖くて、お腹が減らなかったみたい。

―Dちゃんのご飯は大丈夫だった?
Dちゃん:売り切ればっかりだった…。お皿がなかったり、洗う水がなかったりしたから特に缶詰がなくて飼い主さんは困っていたよ。

―トイレはどうだった?
Dちゃん:猫砂もすごく売れていたよ。トイレは蓋付きのものだと、においが外に漏れにくいから便利だった!蓋があると重ねることができるから、持ち運びやすいしね。

―僕たち、外でトイレができないもんね。
Dちゃん:私たちみたいにおうちの中で暮らしている子は3種混合ワクチンを接種していることがほとんどだから、お外はちょっと怖いよね。だから避難時、トイレは屋内に作ってもらえたら嬉しいな。

■実際に被災して分かった「本当に必要な備え」


―2つの震災を経験して、Dちゃんはどんな防災対策が必要だと思った?

Dちゃん:まずは、おうちのガラス強度を確認してほしい。

―窓ガラスとか?
Dちゃん:うん。災害時、パニックになって窓ガラスに体当たりする子も多いみたい。飼い主さんはマンションの9階からガラスを割って飛び降りた子の話も聞いたらしいよ。だから、ガラスの強度を前もって確認しておいたり、私たち猫には割る力があるっていうことを認識したりしておくことが大事だね。

―避難時には、とにかくたくさん必要なものを持っていきたくなっちゃうけど、それはどうなのかな?
Dちゃん:長毛種の子はクシや爪切り、綿棒があると便利だけれど、避難所で過ごせない場合は車の中で避難生活を送らないといけないこともあるから、車に荷物を詰め込みすぎないことは意外に大事なんだよ。

―へえ、そうなんだね!
私の場合は、キャリーケースは1つあれば大丈夫だったよ。でも、折りたたみケージだったら、広いからもっとよかったかな。パニックになっちゃうから、毛布をかけて暗くしてくれたら嬉しいよ。

―キャリーケースに慣れていない子は、練習しておくといいよね。
Dちゃん:そうだね。日頃からキャリーケースを出して私たちを入れたり、キャリーケースを入れられるスペースを車内に確保しておいたりするといいね。

―ごはんはドライフードがあれば大丈夫なのかな?
Dちゃん:缶詰のほうがもらいやすいし、食欲も湧きやすいからドライフードと一緒に備えてほしいな。悲しいけれど、私たち動物への援助はなかなか来ないから、ご飯は最低でも1ヶ月分は用意してね。

―ほかに、普段からできる防災対策って何があるのかな?
Dちゃん:震災の時には、いつも通っている病院が閉まっている可能性もあるから、一次病院と二次病院を探しておくといいね。夜でも行けるように24時間診療してくれる病院をチェックしておくことも大切だよ。

―ネットで調べることができなくなっちゃうもんね…。
Dちゃん:大学病院も要チェックだよ。持病がある子は、防災手帳に飲んでいるお薬を書いておこう。

―体のケアはもちろん、心のケアも飼い主さんにしてもらえたら嬉しいよね。
Dちゃん: 私たちは音にすごく敏感になったり、揺れるとびっくりしちゃったりするから、冷静に「大丈夫だよ」って話しかけてほしい。地震が起きたら、すぐに抱っこしてゆらゆらしてくれたら、飼い主さんが揺らしてるのかなって少し安心するの。

―飼い主さんがパニックだと、僕たちはより不安になっちゃうもんね。
Dちゃん:揺れ始めた時に、おやつをくれるのも嬉しい。あと、私の飼い主さんは「キャリーマット」っていうものを作ってくれたよ。
このマットには普段の自分においがついているから、安心できるんだよね。こういうにおい付きのアイテムが何かひとつでもあったら心強いよ。

日頃の備えは、いざという時に僕たち猫と大切な飼い主さんの命を守る命綱になってくれるもの。Dちゃんの貴重な経験談を参考に、もう一度自分の防災対策を見直してみてね!

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