見出し画像

結婚

 妹の息子、要するに僕の甥っ子が、やっと広島の実家へ彼女を紹介に訪問したようだ。結婚への秒読みといったところか。既に同棲を始めているらしい。僕の体重も少しずつ減って、何とか礼服のズボンをはけるようにはなっている。この礼服は自分の結婚式にも着た服である。あれから30年経っている。準備はOKだ。
 相手は静岡の人らしいが、ともに職場は東京なので、結婚式は多分東京で行われる公算が大きい。久しぶりの東京である。どうせなら幾日か滞在して遊んでいきたいところではあるが、病気の息子が心配でもあるので、早々に帰ることになるだろうとは思う。
 2月5日、母親の誕生日の際に妹と広島で会うので、詳しい話を聞いてきたいと思う。
 私と妻は神前結婚式である。ホテルではなく正真正銘、神社で結婚式を挙げた。北九州市若松区にある白山神社である。後ろの方で、賽銭を投げる音がする。柏手を打つ音がする。そんな中で祝詞を上げて貰った。
 僕と妻がそれぞれ互いの親族を車に乗せて運転して、神社まで行った。それから互いの親族の顔合わせという事で、若松の千畳敷という大きな料亭で食事会を開いた。
 その後、学生時代の友人たちが主催して、2次会を開いてくれた。事実上の披露宴みたいなものになった。胴上げをしてもらった。気持ちよかった。
 新婚旅行は北海道に行った。雪の北海道だったが、思ったよりは寒くなかった。室内はどこも暖房がしっかり完備されていて、暑いくらいだった。知床で流氷を見た。キタキツネを見た。
 2月20日が結婚記念日である。甥っ子の結婚話で、ついあの頃の2人を思い出した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?