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FIRST NAME

 私の本名は「タカシ」である。「孝之」と書く。どこでもかしこでも「たかゆき」といい間違われるが、「タカシ」である。
 小学校か中学校の卒業式の練習で、卒業証書を渡す際、名前を読み上げるのだが「たかゆき」と先生に読まれたので、「ちがいます、たかしです」と大声で否定したことがある。そこは子供である。後で先生にこっそり、「間違ってますよ」といえばよかった。先生には恥をかかせてしまった。
 そもそもこの漢字で「タカシ」と読ませる方が間違いである。キラキラネームではないが、10人中10人間違うのではないか。
 それは名前を決めた祖父の想いだったのであろう。「タカシ」のほうがたしかにスッキリして呼びやすい。ならば「孝」一字でよかったのではないかと思うが、それでは漢字の画数が縁起が良くないというので「孝之」にしたようである。
 全部の合計が33画が縁起がいいらしい。これはだいたいどの本もそう書いてある。よって祖父は「孝」に「之」を加え、見事33画にして、孫の将来の幸せを願ったのであろう。
 ところがである。画数に関して、本によっては「之」を4画とする場合と3画とする場合があり、3画が正しいのであれば、32画になり、あまり運勢的によろしくはないことになってしまう。
 祖父が名前を決める際に用いた本が4画と表示していたのだろう。
 おかげで私の人生はよかったのか、悪かったのか、迷うところである。
 ただそのことをしってから「之」をなるだけ4画で書くようにはしている。そうすればラッキーな画数になってハッピーになれるからである。
 実際の自分は、うつであるが、そのおかげで、働かずとも、これまで収入があり、やってこれた。まさにハッピーなのかアンラッキーなのか意見がわかれるところであろう。
 まあ自分的には今のところ十分幸せに暮らしているかな、と思っているので、よしとしようと思っている。ただし33画の要素にある栄誉や出世、金持ちには縁がないが。
 


 ものの本に寄って33画がいいとか32画がいいとか、結構違いがあります。インターネットで探ってみても、どちらもそんなにいい運勢とはいえないな、と思えることが書いてありました。ただ祖父の時代の名前の画数は33画が最強だったようです。結局は本人のやる気次第ですよね。


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