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小倉

 小倉駅の真ん前に、セントシティという複合型商業施設ビルがある。ずっと以前は駅から墓場が見える寺だったのだが、そごうが進出してビルを建て、営業したものの長続きせず、小倉玉屋が入り、伊勢丹に代わり、地元の百貨店、井筒屋が入ったが、経営不振で撤退した。
 墓場だったこともあり、駐車場に幽霊が出るなどの噂もあったせいかどうかはしらないが、政令指定都市の真ん中の駅前にある商業施設がこうも営業不振なのはいかなることだったのであろう。
 そして今はセントシティという名で営業している。テナントにロフトやユニクロ、無印良品等が入り、営業成績はどうなのかはしらないが、それなりに売れていそうな雰囲気ではある。こんな商業施設ビルにはめずらしい西海岸という古着屋や100円ショップのセリヤ、スーパーのルミエールなども入っている。
 僕は滅多に買い物はしないのだが、見ているだけで、結構楽しいので、度々訪れている。着るものなどはもう既に一生分持っていると思っているので、買うつもりは毛頭ないが、西海岸など、古着だけに安くて、欲しくなってしまう。
 喜久屋書店もある。昔は本屋に行くと何時間でも時間を潰せたものだったが、今はすぐ疲れるので、駄目である。本自体も最近は買うことが無い。読書自体が集中できなくて、すぐ疲れてしまうからである。何をするにも疲れてしまう。困ったものである。
 セントシティを後にするとすぐにアーケードの商店街に入ることができる。かつてはシャッター街になりかけたが、商店街の努力で持ち直してきつつある。今は結構活気が出てきた。
 アーケードを抜けると有名な旦過市場がある。2度の火事に見舞われたが、着々と復活しつつある。
 駅の反対側には、アニメ・漫画・ゲーム・アイドルなど、多くの情報と触れ合うことができる商業施設、あるあるシティがあるし、サッカーの競技場ミクニスタジアムもある。
 小倉城の隣にリバーウォークという近未来的なデザインの建物がある。複合型商業施設である。映画館や各種テナントが入っており、美術館もある。NHKと朝日新聞も入っている。
 この2つの建物は構図的に丁度視界に入る。古い建物と新しい建物が並んで建っているさまは、まるで漫画の銀魂の世界のようではある。
 リバーウォークは、博多にあるキャナルシティや六本木ヒルズを手掛けたアメリカの建築家によって設計されたものである。
 板櫃川を挟んで、古い建物だが、老舗の百貨店小倉井筒屋がある。
 立派な都会である。そのわりに車の渋滞もないし、土地も安い。マンションなども買いやすい価格である。
 政令都市のわりに寂れていた街だったが、今や住みよい街ランキングの上位にランクインしてもいいのではないかと思うのだが、いかがだろうか。

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