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酒煙草

 ここだけの話、高校生の時から煙草を喫っていた。酒も飲んでいた。母親は感づいていたようだったが、黙っていてくれた。
 高校時代のクラブの部室が集まるスペースの裏は煙草の吸殻でいっぱいだった。結構な数の生徒が煙草を吸っていたのだろうと推測される。
 よほど荒くれな学校だと思われるであろうが、一応進学校であり、公立高校で、偏差値も低くはなかった。もっとも東大へ行くような奴は1人もいなかったけれど。
 僕は基本学校では喫わなかった。家の自分の部屋で夜中に喫っていた。
 それから約25年、僕は煙草をやめる決意をした。ニコチンガムを噛み続けながら、ニコチンパッチも胸に張りながら、煙草への誘惑を絶とうと頑張った。煙草を喫う夢を見た。脳が誘惑するのだ。だが僕は負けなかった。
 努力の結果、見事煙草をやめることに成功した。それ以来15年、煙草を喫っていない。どころか煙草の匂いが嫌で、煙草を喫っている人の近くに寄り付きもしたくない。
 今のご時世、喫煙者は虐げられて、煙草を喫ってもいいスペースは限られている。もっとも守らずに路上で歩き煙草をする輩はいまだ存在するけれど。
 そんな連中を見ていると煙草をやめた自分が誇らしくもある。自分で自分を尊敬する。
 4年ほど前に酒もやめた。病気のせいで酒がまずくなったせいもあるが、のちに鬱になり、薬との相性で酒は飲まないようにいわれているからだ。
 酒も煙草もやめて、昔なら信じられないことだが、何が楽しいのかって聞かれそうだが、健康的でいいじゃないか、と答えたい。酒をやめたら下痢症だったのもピタリと治った。
 だからといって健康になったかといえば、不健康である。鬱のせいである。日常の生活は問題なくすごせているのだが、体がきついことが頻繁におこる。こう見えて神経は細かいのである。
 他に体の異常は特別今の所ないので、長生きするか、早死にするかはわからないけれども、今はこのNOTEに寄稿するのが毎日の楽しみである。
 
 

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