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花粉症

  朝起きたら花粉症だった。テッシュペーパーを鼻につっこんだら、くしゃみが幾度も出た。テッシュは血だらけだった。頭痛がひどかった。久しぶりであるこんな気分は。
 迷わず風邪薬を飲んだ。ドラッグストアに行って鼻炎薬を買ってきた方がいいのかもしれないが、風邪薬で症状がおさまるのであれば、鼻炎薬を買うのが勿体ない。その辺ケチにできている。幸い昨晩は風邪薬で症状は緩和されていたので、効いていないことはないようだ。
 目が痒い。目薬を何遍も差す。ドラッグストアで売っている一番安い奴だ。決して花粉症用ではない。だが目のかゆみに効くように書いてあるので、これでいいだろう。花粉症用であれば1000円台である。勿体ない。
 妻も花粉症であるようなことをいって、体の不調を訴えるが、鼻ずるずるや、くしゃみ等の症状はないようである。childrenも花粉症ではないようで、平気な顔をしている。
 花粉症は母親の遺伝であるようだ。僕が高校生くらいの頃から、春になると、くしゅんくしゅんいっていた。僕も大学を卒業するくらいから症状に悩まされた。当時はまだ花粉症という言葉さえなかった。原因不明の病気であった。
 それからいろんな薬を試してみたが、くしゃみは止まるが、体がきつくなったり、口の中がカラカラになったりした。
 点鼻薬が丁度よかった。上記のような副作用もなく使い勝手も良かった。何しろ安かった。何年か点鼻薬だけで過ごした。ところが、こいつは使い過ぎると効かなくなることを知って、それから使用を止めた。以来、早い時期から病院で処方された薬を定期的に飲むようになり、花粉症から解放された。何しろ病院で処方された薬の方が安くて済む。
 あるとき思った。花粉症がなくなったのは、薬のおかげではなく、酒を止めたからではないか、と。それで今年から薬を使わなくなった。2月、3月上旬は何事もなく、症状が出ることはなかった。これは仮説が正しかったようで、僕は花粉症を克服したのだ、と思った。
 ところがそうではなかった。スギには僕は反応しないで、ヒノキに反応していたのだ。だから2,3月は症状が出なかったのである。
 ヒノキの花粉はGWまで続く。今さら病院で薬を処方してもらうべきか、ドラッグストアで薬を買うべきか、悩みどころである。
 結局ドラッグストアコスモスに、花粉症の薬を買いに行った。思いのほか高かった。2000円台が当たり前、安いのもあったが子供用だった。
 病院に行って処方してもらえば、数百円で済む。ところが、次に病院に行くのは月末なので、ちょっと待てないし、そのころはもう花粉症も下火だろう。どうしようかと悩んでいると、点鼻薬があった。478円とかなり安く(もっと数年前は398円くらいだったはず)売っていたので、それにした。
 血管収縮点鼻薬というそうで、副作用として、効かなくなるらしい。それどころか悪化しかねないそうだ。それで数年前に買うのをやめたのだが、背に腹は代えられぬ。頻繁に使わなければいいだけである。
 プシュッと鼻の穴の両方に2回づつ噴射する。数分で、効き目が表れてくる。何と気持ちいい。コンフォタブルな気分だ。鼻が通るということが、こんなに幸せなことだとは、花粉症でない者にはわかるまい。とりあえず今期はこれで何とか過ごそうかな、と思っている。
 
 



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