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ダイバーシティー&インクルージョンそしてその先

<筆者プロフィール>
名古屋生まれ、地元でお気に入りはコメダ珈琲店
組織開発、ビジネス運営全般のリズムを作り海外本社、リージョンと日本の架け橋として組織とチームを最大限機能させるミッションを持つビジネスオペレーション部に所属
趣味は旅行、温泉、ヨガ
今のマイブームはTop Gun: Maverickの影響で、チーム内でコードサインを作り合うこと。(私のコードサインはMagic)

こんにちは。ビジネスオペレーション部の竹田です。
弊社が企業戦略としてグローバルで取り組んでいるDiversity & Inclusionですが、去年からさらにEquity(平等)とBelonging (取り組みの一部となる)が加わり、DEI&Bとして活動を続けています。

新しい戦略は、社員一人一人を活性化し、すべての行動にDEI&Bを根付かせることです。個人の才能、包括的なリーダーシップ、心理的安全の確保を通じて、多様性を称え、インクルーシブ(包括的)であり、自らがその一部としての自覚を持つことに重点を置きます。そしてイノベーションを推進する公平な職場文化の醸成に努め、個人、チーム及び会社レベルでの行動を展開していきます。私たちは、多様な文化や国籍そしてニーズを社員全体で尊重し、公平で柔軟性を持つ仕事環境とライフスタイルを実現するべく、部署を超えてワンチームとして協力をすることはたいへん重要だと考えています。

DEI&Bの方針のもと、社員みんながそれぞれソートリーダーとなり様々な課題に対して理解を深め、社内で様々な取り組みを行っています。その内容の一部はこちらの記事でもご紹介していますので、ぜひお読みください。

その活動の一環として、弊社が賛同企業として参加している「Business for Marriage Equality」の賛同企業交流会が先日開催され参加してきましたので、今回はそこからの学びを共有したいと思います。

※「Business for Marriage Equality」は、日本で活動する3つの非営利団体による、婚姻の平等(同性婚の法制化)に賛同する企業を可視化するためのキャンペーンで、公益社団法人 Marriage For All Japan(MFAJ)、NPO法人 LGBTとアライのための法律家ネットワーク(LLAN)、認定NPO法人 虹色ダイバーシティが共同で運営し、賛同企業を募っています。

「企業による賛同を見える化し、日本における結婚の平等の実現を後押しすること」、「賛同企業とのさまざまなコラボレーションによって、企業から社会を変えていくこと」をスローガンに、婚姻の平等の法整備に向けて精力的に活動されている取り組みで、弊社も他226の企業・団体様(5月20日時点で)と賛同企業として名を連ねています。
※現在、旧社名のVerizon MediaからBoundlessロゴへ差し替え依頼中です。

世界から見た同性婚、日本は遅れている?

交流会では様々なデータが共有され、とても興味深いものでした。その中で、同性婚の法律化についても世界の状況が紹介されました。 最も古くは2001年のオランダ、最近10年で抜粋をしますと、2013年に英国、フランス、続いて2015年のアメリカ、2017年にドイツとオースラリアなど、そしてアジアで初めて台湾が2019年に同性婚を認めています。
※出典「認定NPO法人 虹色ダイバーシティ」

日本では6月にあった『結婚の平等』訴訟に対する大阪地裁での裁判が記憶に新しいところですが、同性同士の結婚を認めないのは違憲ではないという判決が下されました。
世界から見た法的整備の状況として、同性婚および登録パートナーシップなど同性カップルの権利を保障する制度を持つ国・地域は、世界中の約20%の国・地域に及んでいます。
(2021年9月時点)※出典「NPO法人 EMA日本」

性的指向に関する法律は国によって異なりますが、まだ同性間の関係を犯罪と捉え、迫害をうける国も存在し、一方で法による保護も広がってきています。G7で国レベルの同性パートナーへの法的保障がないのは日本のみとなっており、海外からも指摘を受けているようです。

※出典「認定NPO法人虹色ダイバーシティ」

しかし、自治体による「パートナーシップ制度」導入は急速に広がりを見せており、2022年4月1日の時点で209自治体、2022年3月末の時点で2824組が登録、人口カバー率52.1%となっています。※出典「認定NPO法人虹色ダイバーシティ」
「パートナーシップ制度」は、同性同士の婚姻が法的に認められていない日本で、自治体が独自にLGBTQカップルに対して「結婚に相当する関係」とする証明書を発行し、様々なサービスや社会的配慮を受けやすくする制度です。

企業に問われることとは?

報告によると、大企業のLGBT施策は着実に増えているものの、ハラスメントは相変わらず深刻で、当事者のメンタルヘルス改善には至っていないというのが実情です。弊社でも、本社でのEmployee Resource Groups (ERGs) 従業員グループ活動を通じて活発なディスカッションを展開していますが、無意識なバイアスが存在し、気づかないところで適切ではない言動がまだ起こっているかもしれないことを認識する必要があると思っています。
弊社の「社員がインクルーシブ(包括的)であり、自らがその行動の一部である」という理念を浸透させるには、社内制度の整備をはじめとして、よりリアルな対話の機会を継続的に設けて向き合っていくアクションをとることが重要だと考えます。日本チームでは7月から12月にかけて、社員によるリアルトークセッションを予定しています。

多様性の深さ

グローバルの同僚たちと同じトピックで話していても、考え方や環境の違いなどに時々議論が複雑になったり、また同時に気づかないことに気づけたりすることも多々あります。日本の状況を説明したり、海外の事情を教えてもらいながら業務以外のコミュニケーションを取れることはとても勉強になりますし、今回の交流会での学びを海外の同僚に共有した時は、日本がまだ法の整備が整っていないことに驚かれたりもしました。今回のようなLGBTQ+などのトピックが、Open Houseと呼ばれるCEO主催の世界中の社員が参加する全体会議で取り上げられることもしばしばです。日々の業務を行う中で、このような多様性、インクルーシブの重要性を考えるBoundless。 今後も様々なトピックをご紹介していきます。


*Boundless株式会社(バウンドレス)は、米国に本社を置くYahoo Inc.の日本法人です。


サステナビリティへの取り組み
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