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【カメラ】大三元レンズは本当に必要か?

最近、SNSでこのような議論があがっています。

「大三元レンズ、本当に必要なのか?」

大三元レンズとは、F2.8通しのズームレンズの総称です。

結論から言いますと、現在のカメラ事情であれば、よほどの理由がなければ大三元レンズを使う必要性はないような気がします。
しかし、私は大三元レンズを持っており、これからも使うつもりです。

そんな理由を含めて、今回は大三元レンズは本当に必要なのか、私なりの考えをまとめてみます。


大三元レンズを使うメリット

大三元レンズは、先述した通りF値が2.8通しのズームレンズです。
つまり、ある程度の暗い環境でもISO感度を下げずに撮影をすることが可能です。

そのため、大三元レンズは単焦点レンズのような明るさが必要であり、かつレンズ交換をすることが難しい環境において、その強みは生かされることが多いと考えられます。
例えば、プロの撮影用途や取材の仕事など。

そして、私達のような一般人の利用用途であれば、ズームレンズである程度のボケを得られることがメリットになるでしょう。
もちろん、単焦点レンズのほうがボケ感を得られやすいですが、どうしてもレンズ交換が億劫になってしまう場合はあると思います。また、ふとした瞬間にカメラを回す際、すぐにズームができる状況にあるのは、特に瞬間を収めるスナップ用途においては有用です。

他にも、大三元レンズは各社ともに力を入れて開発している製品ですので、解像感は他のレンズと比べて非常によいものになっています。
(SONYのGMレンズやCanonのLライン、NikonのSラインなど)

大三元レンズは必要ない理由

ここまで大三元レンズを使うメリットについて話をしてきましたが、私は大三元レンズは(一般用途であれば)あまり必要がないように思えます。
そう思う理由を、これから話していきます。

ISO感度を上げても画質の劣化が少なくなってきた

今のデジタルカメラは、高感度耐性の強いものが非常に多いです。
例えば、私が使っていたα6400ではISO6400、今使っているα7CIIではISO12800まで違和感なく使えています。

このように、今はある程度の高感度性能を持っているカメラが多いため、F2.8までの明るさをレンズに求める必要性が薄くなってきています。

暗い撮影環境であれば、絞りを開かずとも、ISOを上げればなんとかなる、ということです。

ボケ感を求めるなら単焦点レンズのほうに分がある

そして、ボケ感を求めるのであれば、やはり単焦点レンズの方に分があります。
単焦点レンズであれば、F値が1.4や1.8のレンズがたくさんあります。
こちらのほうがより綺麗なボケを得られるため、大三元レンズにボケを求める必要性は薄いのかもしれません。

引用:https://www.sony.jp/ichigan/products/SEL40F25G/?srsltid=AfmBOopidNnMJniVLgzpxVKeA9znSK2a2zAi1HgPG1LBhBMqChaRgJr6

大三元レンズを使う理由

ところで、私が今使っているα7CII用に所有しているレンズは以下の通りです。

・SIGMA 28-70 F2.8 DG DN
・TAMRON 70-180 F2.8

このように、私は大三元レンズしか所有していません。
それでは、どうして私は大三元レンズをわざわざ所有しているのか、その理由について話していきます。

F2.8の安心感

最大の理由がこれです。

私がかつて使っていたα6400では、はじめはキットレンズのSONY E 16-50 F3.5-5.6を使用していました。
ですが、これがとても暗い。そしてあんまりボケない。
これに私は大きな不満を抱えていました。

その中、α6400で使い始めたのが、SIGMA 18-50 F2.8 DC DN。
ソニーAPS-C機用の大三元レンズです。
これを使い始めてから、私の世界は変わりました。
暗い環境でも明るく撮影ができる。そして、それなりにちゃんとボケる。

大三元レンズを使えば、どのような状況であっても綺麗に撮影をすることができると、この時確信しました。
この体験を通して、私は大三元レンズに脳を焼かれたのです。

絞って使うことで解像感を補える(と思っていました)

レンズは一般的に、絞って使うことで解像感が増す傾向にあります。
そのため、同じF4で運用するとしても、F4通しのズームレンズよりも解像感が上がるのではないかと考えました。

しかし、結局これもレンズによって変わってくるんですよね……

例えば先程挙げたSIGMA 28-70 F2.8 DG DNと、SONY FE 20-70 F4 Gで、それぞれ開放で比較すると、このようになります。

SIGMA 28-70 F2.8 DG DN
https://www.sigma-global.com/jp/lenses/c021_28_70_28/specification.html
FE 20-70mm F4 G
https://www.sony.jp/ichigan/products/SEL2070G/feature_1.html

開放で比較すると、明らかにFE 20-70 F4 Gに分がありますね。
ここまで差が出ると、SIGMA 28-70 F2.8 DG DNを一段絞って運用したとしても、FE 20-70 F4 Gを開放で運用したほうが画質は良好になる可能性があります。

おわりに

今回は、大三元レンズはそもそも必要なのか、そして私が大三元レンズを使う理由についてお話しました。
一般人が使用する用途であれば大三元レンズを使う必要性はあまり感じられないように思えます。しかし、大三元レンズには、その明るさという大きなメリットがあります。
また、大三元レンズを持っているという所有欲も満たされますし……

打算的に考えれば、一般人が使う用途であれば大三元レンズでなくとも十分だと思います。が、結局は、自分が欲しいと思ったレンズが一番なのかもしれません。


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