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【Y.S.C.C.】ハイエナは死肉に飛びつく~J3 第2節 vs カターレ富山(2020.07.05)~

 はいこんにちは。

 正直に言う。このゲームを振り返るのは苦痛でしかない。
 それでもまあこの試合の記憶だけはいさいならなんて都合よくはいかないと思うんで、まあ頑張って自分自身に最大限の麻酔をかけたうえで傷を抉っていきます(脳死)

【明治安田生命J3リーグ 第2節 Y.S.C.C. vs カターレ富山】
Y.S.C.C. 3 - 4 カターレ富山

得点経過 
16分 大泉 和也(←吉田明生)
19分 宮本 拓弥(←佐藤祐太)
29分 宮尾 孝一(=FK)
47分 失点
51分 失点
89分 失点
90+3分 失点

スターティングメンバ―(Y.S.C.C.のみ)
GK 1 大内 一生
DF 23 船橋 勇真
DF 3 宗近 慧
DF
 26 植村 友哉
DF 7 宮尾 孝一
MF 6 佐藤 祐太
MF 4 土館 賢人
MF 8 吉田 明生
FW 25 西山 峻太
FW 11 宮本 拓弥
FW 9 大泉 和也

SUB
GK 16 佐川 亮介
DF 13 長澤 卓己
DF 17 吉野 裕太郎
DF 22 尾身 俊哉
MF 10 柳 雄太郎
FW 18 音泉 翔眞
FW 28 オニエ オゴチュクウ

選手交代(Y.S.C.C.のみ)
58分 FW 11 宮本 拓弥→FW 18 音泉 翔眞
73分
DF 23 船橋 勇真DF 13 長澤 卓己
73分
MF 8 吉田 明生MF 10 柳 雄太郎
80分 DF 26 植村 友哉DF 17 吉野 裕太郎

 はっきり言います。最低です。
 少なくとも木下〇樹菜のタピオカ店騒動とかアン〇ャッシュ渡部の不倫騒動が吹っ飛ぶ程度には最低ですよ。

 前週にJ2の四国ダービーで愛媛が徳島相手に0-3から後半の4発でひっくり返し、リバプールサポーターもひっくり返るような大逆転劇を演出しましたよね。まあこんな試合も早々ねぇだろwって言ってた翌週にこれですよ。しかもやられる側。

 実は僕、所用で前半の終盤からリアタイしてたんですけど、あとからフルマッチを観返してみるとまあ良く分かる、この負け方は必然ですね。

 3-0で折り返したハーフタイムにシュタルフ監督が言ったそうですが、「このままだと負けるぞ」ってその言葉をちゃんとまともに受け取った選手が一体どれだけいたんでしょうね。いたら後半開始2分でコーナーから取られたり、そこから5分もしないうちにスルスル行かれてフリーマンを作られて・・・なんてことがあるわけないですよね。

 実は4年前にも同じことがありました。同じ場所で、同じ相手に、ほとんど同じ展開で。笑えますよね(全く笑えない)。

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 とりあえず・・・振り返りましょうか・・・(心停止寸前の音)

 まず、スタートのフォーメーションは前回から変わって4-1-2-3。負傷者続出もあり、前節の3バックではなく今回は4バックで来ました。
 右から船橋-宗近-宮尾-植村の4バック。1ボランチに土館、前に吉田と佐藤。そして3トップは大泉-宮本-西山。それにしても本当にいろんなポジションをこなす選手が複数いるのは大きいですね。対する富山は4-4-2。パスを繋ぐならプレスに苦しむだろうなとは予想していました。

 その通りに、開始から15分は互角ながらも富山のハイプレスにしっかり嵌められ、苦しめられる展開になりました。チャンスこそ作れても、ボールキープがなかなか上手くいかない。ここまで苦しめられると1点取れるかどうかで勝負が分かれるなとか思った矢先の16分でした。

 いい感じでファイナルサード右奥に入った峻太からファーに向けてクロスが上がり、ここにいた明生が中央に折り返します。ここまで完璧な折り返しあるか?という綺麗な折り返しに、なんと大泉が繊細なワンタッチからのファーに巻くビューティフルゴール!!!!まさにゴラッソ!!!!そしてこれがY.S.C.C.の今季初ゴール!!!!

 驚くほど美しすぎるゴールでしたが、ここまで富山のハイプレスに手こずっていた中で先制点を奪ったのは大きいですね。

16分 Y.S.C.C. 1-0 富山

 勢いがついたのか、なんとそのまま攻め続け、僅か3分後に追加点を挙げてしまうという事件を起こします。そんなことある?(Y.S.C.C.限定で信じられない光景)

 Y.S.C.C.であんなに美しいパス回し見たことないんだけど!というパスの連続から、最後は祐太のパスにダイレクトで拓弥ァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!(大歓喜)

 いやー見逃し配信観てるはずなのに、人間ってこんなに興奮するんですね・・・こっわ。

19分 Y.S.C.C. 2-0 富山

 おみずごっきゅんタイムを挟んで試合再開。完全に主導権を握りました。観てる側にとってもやってる側にとってもパス回しがめっちゃ気持ちいいレベル。ハイプレス?ナニソレ?全然こっちに効いてないんだけど。

 そうこうしてるうちにかれこれ10分間、ずーっとボールと主導権を手中に収めていたY.S.C.C.が、フリーキックのチャンスを得ます。いやー位置的にはペタルティーエリア手前で直接狙えるけど、トリックプレーあるかもなぁ・・・という予感がしました(なお結果は知っている状態です)。

 孝一と明生、どっちが蹴るか・・・あ、これ孝一だ・・・

 ズドン!ギュイン!バサッ!なんと綺麗に曲げて完璧な直接弾!(なお擬音)え?フリーキックってこんな綺麗に決まるっけ??

29分 Y.S.C.C. 3-0 富山

 うん、おかしい。前半30分で3-0?なんすかこの試合。最高すぎない?

 しかもこの後は中盤でしっかりボールを奪う、収めるが出来るようになり、ハイプレスなんて全く怖くない。逆にY.S.C.C.が出足の速さとしつこいプレスで富山をイラつかせ、チャンスを創りにかかります。が、が、が・・・・この時から実はちょっとした伏線があったんですね。

 実はこの時間帯、ちょくちょく富山にチャンスを創られる場面で、DF陣が非常にリスキーな対応をする場面があったんですね。特に真ん中にしろサイドにしろ、容易に裏を取られる場面がいくつか生じるようになりました。一本のスルーパス、一本の裏取りに対するDF陣の反応が遅れる、あるいは動き出しが鈍る場面がありました。

 正直、富山が36分に選手交代で椎名に代えて大野を投入したのは、苦し紛れに攻撃を厚くしたのではなく、完全にY.S.C.C.のDFの緩みや鈍りを安達監督が見抜いていたということです。

 完全にバレてました。勿論シュタルフ監督もそれは理解していたでしょう。ゆえに前述のようなハーフタイムの発言が出たんでしょうね。

 蓋を開けたら後半から富山は戸高弘貴と池高の2枚を投入。特に戸高は非常に厄介な選手であることはもう分かっています。前半終了の時点で予想ができた交代でした。

 で、ここでなぜシュタルフ監督は手を打たなかったんでしょうか。戸高が後半から入ってくるであろうことは容易に予測はついたでしょうし、5枚の交代が出来るとなれば、このハーフタイムで長澤を投入して浮足立ったチームを落ち着かせる方法もあったのでは?と思います。

 失点、一瞬でしたね。コーナーキックでゾーンとマンマークの間を縫ってニアで合わせられるというセットプレーで一番避けたかった失点パターン。大内も良く触ってましたが、弾ききれなかったのはまあ仕方ないですね・・・。

47分 Y.S.C.C. 3-1 富山

 この時点で雲行きは怪しくなった。そして中盤での潰し合いでも富山に上回られる場面が増え始めます。まあとにかく後半の15分間くらいはいったん落ち着かせないと厳し

51分 Y.S.C.C. 3-2 富山

 は?

 いや、え、は?

 なんと前半3点もあったはずのリードがたった6分で一気に1点差!すごーい!サッカーってオモシローイ(棒)

 いや何が起きたのかとかそういう話じゃないですよ。ハーフタイムに入ったばかりの池高のシュートミスを起点に、同じくハーフタイムに入った戸高に決められるという地獄絵図。しかもDFが対応できず棒立ちに近いというおまけ付きで。

 1点目の大野といい、ハーフタイムの2枚替えで奪われた2点目と言い、安達監督、敵将ながら完璧な采配あっぱれとしか言えません。3-0になって笑っていたのはむしろ富山の方かもしれませんよね。

 もうここからは去年までの悪い癖のオンパレード。リスクを恐れ、ニートのように引きこもって安全策のパスしか選択しない。これがどれだけ危険か、去年散々思い知らされたはず、と思っていたんですけどね。球際の激しさでいい勝負をしたところで、富山が一気に流れを持って行ったことは間違いなく、ずっと主導権を握られます。まるで前半の先制後のY.S.C.C.みたい。

 とにかくハーフタイムから後手に回り始めた感じが否めず、2点取られた後のピッチ上のパフォーマンスと監督の采配からもよく伺えました。そりゃそうだ、3点差が6分で1点差にされた挙句、一気にペースを盛り返されればそうなるでしょうね!典型的な逆転負けを食らうクラブのパターンに陥ったんです。

 さあ止まらないぞ富山。拓弥を下げて音泉を入れたくらいで流れは変えられない、厳しい状況が続きます。苦しいねー、青春の恋の苦しさってこんな感じなのかなー(違)

 停滞感というか完全に負のオーラが漂い、柳と長澤を投入した直後、富山ベンチが5枚目の交代に動きました。

 武颯。去年福島戦でボコられたあの武颯。

 一番厄介だと思ってた存在がこのタイミングで来るという悪夢。燃え盛る建物に純度100%のガソリンをぶちまけられる程度には悪夢です。

 案の定、武と戸高がここからキレッキレのコンボを見せ始め、オフサイドで済んだからよかったけど・・・みたいな場面を立て続けに創り出されました。もはやここまで来ると失点も時間の問題です。

 さらに植村が足を攣って負傷交代・・・なんか最終ライン陣でお祓い行ってきた方がよくない?

 そうこうしているうちに、押しに押された守備が遂に決壊します。しっかし富山の花井、意外性のあるプレーで見事に欺いたのは事実ですけど、そこで足が止まってる水色の面々・・・。

 一番やられたくなかった武颯に同点弾を刺されました。いやーこれは厳しい現実を突きつけられたな・・・。

89分 Y.S.C.C. 3-3 富山

 仕方ない。とにかく勝ち点1でも抑えないといけません。それでも止まらない富山、なんとまだまだ4点目を取りに来ています。そりゃ勢いに乗ったら止められないわな。

 何とか耐えに耐えてアディショナルタイムに突入し、何とかなるかなと思った矢先。

 ぺナ内に侵入されます。一気に来られます。さあ武にボールが収まった。落とされるー

 なんと華麗に反転。そのままシュート。

 え?そこでそのプレーやれちゃう?

 何とか大内が弾いたものの、DF誰もこぼれ球に詰められず。そのままファーにいた花井に押し込まれ、ここで万事休す。

90+3分 Y.S.C.C. 3-4 富山

 観てください、世紀の大逆転。虚しさしかないですよ。

 結局最後のロングボール放り込みもなんの役にも立たず、タイムアップ。最悪ですね。いや心の底から何も湧いてこない。

 結局完全に安達監督の采配が当たったわけなんですけど、まさにハイエナなんですよ。3点取ったY.S.C.C.の守備から怖さが消え、軽さと鈍さが出始めた、まさに死臭が漂い始めたところを見逃さなかったんですよね。悔しいです。

 ただ正直、あれだけ大失態を犯した選手たちは勿論、ベンチワークでも後手に回ってしまったことにも責任があると思います。勿論チームの配線には色々な要因があってのことだとは理解してますけど、それでもハーフタイムに修正する方法は他にもあったのではないかと悔やまれます。せめて漂い始めた死臭に蓋をするくらいはできたんじゃないかと。

 守備にしても前半途中からあれだけ危機的場面を作られていたこと、チーム全体としては逃げの姿勢に走り、安パイのようなパスを続けた結果が逆にミスや富山への追い風を誘発したことは認めざるを得ません。

 ただ、シュタルフ監督含めチームはまだまだ若いですし、これを無駄な勝ち点0とすることなく次節以降に活かすことはできると思います。その活かし方は監督の采配と選手のこの試合に対する意識やアプローチの問題もあると思いますが、次節以降に向けて現場でしっかりと擦り合わせをして、「ただのショッキングな敗戦」としてではなく、「今後のための教訓」として適切にマネジメントされることを切に祈るだけです。

 結局、ここで勝ち点0でも、その0から学ぶことや修正できることを見いだせればその後の勝ち点10や15に繋がります。逆に何となく抑えられて勝ち点1や3を取っても、その後の勝ち点には繋げられないでしょう。仮にそこから3しか取れなかったとすると、前者と後者での勝ち点差は4とか9とかになるわけですよ。この差で順位が1つ変わってくるんです。

 だったらそのための敗戦だったと思うことで、次に繋げる方が生産的かなと思って、切り替えていこうと思います。まだまだ若いんだから。

※このあと滅茶苦茶号泣した。


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