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【Y.S.C.C.】プログラムに基づいたガーターレーンの構築~J3 第14節 vs FC今治(2020.09.06)~

 どうもどうも。いつもありがとうございます。毎回こんな低クオリティの長文読んでて頭痛くなりませんか?大丈夫ですか?

 この試合もまあ九州の台風の影響を受けるんじゃないかって心配もありましたし、南関東でも雷雨が確認された地域がありましたしねぇ。無事に開催できて何よりですほんとに。これ以上延期試合増えたらマジで消化できない。

 今治との対戦もJでは初ですね。それにしても今治さん去年までJFLだったのにいいクラブハウス持ちすぎでしょ。ユニフォームのフォントめっちゃ好き。

 ちなみにオニエが高校時代に練習参加したこともあるこの今治、最終ラインには昨年在籍したチョン・ハンチョルがいます。

 さて、振り返っていきましょうか。

【明治安田生命J3リーグ 第14節 Y.S.C.C. vs FC今治】
Y.S.C.C. 0 - 0 FC今治
得点経過
なし


スターティングメンバ―(Y.S.C.C.のみ)
GK 1 大内 一生
DF 2 花房 稔
DF 4 土館 賢人
DF 5 池ヶ谷 颯斗
MF 7 宮尾 孝一
MF 25 西山 峻太
MF 6 佐藤 祐太
MF 8 吉田 明生
FW 18 音泉 翔眞
FW 11 宮本 拓弥
FW 9 大泉 和也

SUB
GK 16 佐川 亮介
DF 23 船橋 勇真
MF 10 柳 雄太郎
MF 20 田場 ディエゴ
MF 21 山本 凌太郎
FW 14 金子 大晟
FW 15 ピーダーセン 世穏

選手交代(Y.S.C.C.のみ)
63分
FW 9 大泉 和也MF 20 田場 ディエゴ
70分 
DF 5 池ヶ谷 颯斗→DF 23 船橋 勇真
82分
MF 25 西山 峻太→MF 21 山本 凌太郎
82分 FW 18 音泉 翔眞FW 14 金子 大晟
82分
FW 11 宮本 拓弥FW 15 ピーダーセン 世穏

 今度はディエゴと凌太郎が戻ってキターーーーーー!!!まさに戦線復帰ラッシュ!前々節の池ヶ谷、そして前節の花房に続いて攻撃陣にも待望の戦線復帰です。いや、そろそろ戦力揃ってきたんじゃ?これこそ補強。スタメンは水曜に温存したメンバーが戻ってきて、ほとんどフルメンバー揃った感じですかね。で、ディエゴと凌太郎が戻ってきたからですかね、サブのポジションのバランスが「非常に珍しく」きちんとしてるじゃないですか。いつもはFW4枚とかなのに()

 スタートのフォーメーションはこれまで通りに3-4-2-1ですね。継続です。あくまでスタートなんで、試合展開で大きく変わるとはいえ、今シーズンの基本のスタートはこれで確定でしょう。
 並びは右から花房-土館-池ヶ谷の3バックに、中盤が音泉-宮尾-西山-大泉。シャドーに吉田と佐藤が入り、1トップは宮本。拓弥はここまで7得点、得点王争いにも絡んでます。対する今治はオーソドックスな4-4-2です。先日、セレッソから澤上竜二をレンタル、岡山からレオ・ミネイロを完全移籍で獲得。しかしどうしてレオ・ミネイロがここにいるんですか?橋本英郎?駒野友一?どこからこんな金が湧いてきた?しかも監督はスペイン人?岡田武史パワー半端なくないこのクラブ?

 さぁキックオフ。J3の大先輩らしく行きましょうぜ。

 まあ序盤から立て続けに今治がチャンスを創ってきます。この辺はまあ想定の範囲。ロングボールは2トップの一角に入る桑島へ渡り、あわやのシーンを創られますがこれはオフサイド。初っ端から怖いところにボールを入れてきますが、これくらいは想定していた通りの形。

 フリーキック与えたりしながらとにかく自陣の深い位置に侵入される回数が多くなっていましたが、サイドも今日は前々節の讃岐戦に逆戻りした感じで、なぜかガラ空き。これ何とかならんのかなぁって思いながら既にこの時点で開始7分が経過。本当にY.S.C.C.はボールが持てないんですが、この時間帯にボールが持てないことは既によく分かってるんで大丈夫。

 そしてY.S.C.C.もやられっぱなしではなく、コーナーキックからチャンスを創り、最後はこぼれ球に峻太が合わせてシュート!も、これは枠の外に外れます。うーん、セットプレーからのチャンスメイクは本当にシーズン序盤よりも多くなってますね。特にコーナー。

 そしてまたここから今治がボールとエリアを支配し始めます。とにかく自陣のサイドのエリアをずーっと使われる展開が続くものの、中央はドディ、花房、池ケ谷の3人を中心にしっかり固めているんで、今治としてはとりあえずサイドに持って行って様子を観る展開。結局サイドからニアにもファーにも入れては様子を見るものの、中央が堅固になってて全くフィニッシュに持ち込ませません。

 そして19分にはチャンスメイク。和也のダイアゴナルなパスに明生が追いつき、折り返したところに拓弥がドンピシャで合わせる!も、これも枠の外。うーんちょっと難しかったかなぁ。こういうの決められるようになれば拓弥の得点王の可能性も見えてくるんですけどね。

 さぁここからが地獄。一方的に今治が攻めてくるのをY.S.C.C.が体を張って防ぐ展開になります。

 とにかく両サイドがガラ空き・・・なんですけどね、これもしかしてわざとやってるんじゃないかな?って気がしたんです。ここまで綺麗に開いてるけど、意図的に何かの狙いを持ってサイドを開けてるんじゃないかと思ったんですね。

 で、気づきました。自陣の深い位置まで抉られた瞬間、両サイドの選手がサイドを捨てて一気に中に絞ってる。これ相馬直樹政権の時のゼルビアの逆パターンですね。サイドに人数を掛けて奪い取るんじゃなくて、中央を強固にしてクロス対応を完璧にする。多分これが真の狙い。

 とにかく完全に中央の選手にやられないって自身がある試合であればこの戦術は使えると思うんですよ。空中戦で完全に勝てるとか、2列目の選手が入り込んでくるスペースを完全に消せるって自信がある、あるいは確証が持てるなら通用するんです。

 じゃあ実際比較してみましょうか。今治の2トップ、桑島が175 cm、林が178 cm。飛び出しが多い2列目サイドハーフの玉城が167 cm、そして山田が174 cm。そしてそこまで空中戦に対する絶対的強さを持つ選手がいません。Y.S.C.C.の3バックは、花房が177 cm、ドディが180 cm、そして池ヶ谷が184 cmです。林にドディか池ヶ谷が付いて、飛び出しのスペースを花房あるいはドディか池ヶ谷の空いているいずれか、あるいは両サイドから絞って和也、音泉が埋めれば中央からやられることはありません。もっと言えばボランチの位置にいる孝一か峻太のどっちかが下がるだけで相手のアタッカー陣より数的優位に立つことができます。

 なるほど、ボールホルダーに何人もで押しかけてサイドでデュエルに負けてクロスを上げられることで、手薄になった中央を荒らされるよりも効率的ですね。

 じゃあなぜ岐阜戦ではサイドもきっちり付いていったのか?簡単です。前線が身長が180 cm以下の選手でも空中戦に強いしヘディングの打点も高いからです。だからとにかく上げられる前にサイドで潰しておかないとっていう狙いがあったんだと思います。実際に後半途中から入ってきた高崎寛之なんてJ3ではほぼほぼエアバトルの王者ですし、結局クロスから高崎に合わせられて失点しています。

 こう考えればサイドにスペースがあることも、中央が堅固でなかなかこじ開けられないことも説明ができます。これが花房と池ヶ谷がいることによって可能になる新たな守備です。

 実際に中盤でファールを取られながらもハードなプレスを続けたことで、今治は中央をこじ開けに行くのではなくガラ空きのサイドに誘導され、クロスを上げても最終ラインがしっかり対処してはじき返し、セカンドを拾っても結局出足の早いプレスを前にしてサイドに振らされる・・・という展開が続きました。

 見方によっては運動量が少ない、パスが繋がらない、そしてボールは一方的に持たれて殴られ続ける展開に見えたかもしれないですが、今治としてはこれほど圧倒的に執拗なまでに攻め立てて、Y.S.C.C.にはチャンスを一切創らせていないにも関わらず、全く中央を割れる気配がなかったことは大きな打撃になったでしょう。

 まあY.S.C.C.もカウンターのチャンスで雑なパスを出してみすみすフイにしたシーンが1つありましたがね・・・。明生さんの狙いは分からんでもないんですけど、もう少し冷静に中央を見てればって感じでしたかね。正直あのシーンで中央に出してれば、今治の最終ラインはガタついてたんでチャンスになったとは思います。これは悔いるところ。

 34分には原田のクロスから玉城の美しいボレーシュートを浴びたものの、これは大内が落ち着いてセーブ!大内くん、経験積んでいい感じに成長してきたんじゃない?

 前半はほとんど、というかほぼ全部今治のペースでしたが、中を割らせない、そして中で合わせられても綺麗な形では合わせさせず、枠に飛ばさせない、これが徹底出来たおかげで無失点で終えられたんじゃないかと思います。それから大内のペナルティエリア内での判断も非常に冷静だったと思います。自分で処理すべきボールとディフェンス陣に任せるボールの区別をはっきりしたうえで対処していた点は完璧でした。

 そしてこのまま前半終了。これだけ攻められ、7本のシュートを食らいながらもスコアレスのまま前半45分間を終えたのは上出来です。シーズン序盤の守備だったら確実に決壊してた。

 攻撃には全く繋がらないものの、それでも死ぬ気で守備が持ちこたえて今治の攻撃陣にフラストレーションを与えていたと思います。間違いなく彼らのゲームプラン通りには行ってなかったはずです、少なくとも攻撃は。

 多分今治サイドは監督が賢明ですし、経験値の豊富な選手もいるんで、ハーフタイムのうちに何かしらの修正をしてくるだろうとは思いますが、中央をこじ開ける方法を残り45分のうちに見つけられるかな?頼むからレオ・ミネイロだけはやめてな。

 そして後半開始。どちらも交代なしのまま後半が始まりましたが、Y.S.C.C.としてはこのまま守備を継続しながら攻撃の糸口を見つけ出し、今治としては中央をこじ開ける方法を見つけ出す、という課題を持って残りの45分に挑むことになりました。

 さあ後半も最初から今治がクロスをだから今日のウチ相手にそれ通用しないから。何度でもやってみろ、マジで無駄になるだけだぞ。

 そうこうしているうちにカウンターで一気に敵陣に入ります。右サイドでボールを持った音泉、そのまま駆け上がって競り合い、チャンスに・・・え、なんで音泉のファール!?どういうジャッジ!?

 しかしめげずに今度は右サイドに流れた拓弥が相手に囲まれながらもいいクロスを上げますが、これはGK修行のキャッチに遭います。それでもようやく相手のペナルティーエリアで攻撃陣の仕事が出来るようになってきた。

 直後には一転してピンチ、右サイドを抉られてクロスが上がると、ここに玉城がダイビングヘッドでドンピシャの合わせを見せますが、残念そこは大内。ファインセーブで阻止します。

 今度はY.S.C.C.のターン、左サイドから敵陣に侵入した和也の速いクロス、ファーで完璧に合わせたのは祐太!ですが、これは今度は修行がファインセーブ。これ決まったと思って思いっきり立ち上がって机に脚をぶつけました。マジで痛かった。

 そしてこのタイミングで今治、橋本英郎が投入されます。なんでこの人ここにいんの?

 展開的には中盤では今治がボール支配を優位に進めるものの、Y.S.C.C.の出足の早い激しいプレスでボールを奪いに行く構図です。しかしなんでこっちのプレスが軒並みファールになるんでしょう。1つ2つじゃないですよね。奪って攻撃に転じるところでの競り合いまでファール取られてるの本当によく分からない。主審ちょっとここ最近の試合で先入観持ちすぎでは?

 さあなかなか中央を割れない今治、今度はサイドからカットインしてペナルティーエリア手前からのミドルシュートを試みてきます。これアリなんだけど、よっぽどミドルのコース精度と威力が高くないと意味ないんですよね。

 そうこうしているうちにタッチライン際にY.S.C.C.の12番目の選手が・・・背番号20、間違いない、俺たちの田場ディエゴが戻ってきた!!!

 ここまでよく走った和也に代えてディエゴ。昨シーズンは負傷明けということもあってかなり厳しい時間制限があったものの、今シーズンはもう少し長い時間ディエゴ・タイムを楽しめそうです。

 サイドからのフリーキックで今治に2度チャンスが訪れたあと、飲水タイムを挟みます。このタイミングで池ヶ谷を下げ、船橋を投入。これは素直にそのまま最終ラインに入る形ですね。まあ負傷明けでまだ本調子でもないだろうし、この交代で中5日の岩手戦に向けて温存させてOKでしょう。船橋としては早いうちにこのテンションに馴染んで守備固めしてもらいたい。

 さあここから反撃。攻められっぱなしでは終われない。攻勢に転じます。

 ボールを持ったディエゴ、とにかくキレッキレの動きを見せます。これが本来のディエゴ、選手権のピッチで躍動したあのディエゴ!

 そしてディエゴのプレーを起点に、音泉にボールが繋がり、深い位置で囲まれて船橋に戻すと、船橋は速いクロス。しかしこれは惜しくも拓弥には合わず。ようやく後半になってチャンスらしいチャンスを創れるようになりました。

 そして終盤、シュタルフ監督が動きます。一気に3枚替え。音泉、峻太、拓弥を下げて、大晟、ピーダー、そして戻ってきた凌太郎!!!ディエゴに続いて2人目のカムバック!!!

 池ヶ谷、花房、ディエゴ、そして凌太郎も戻ってきました。ちょっと長澤がどうなってるんでしょうか、分からないですけど、これだけの選手が帰ってきたことがこの夏の最大にして唯一の「補強」だったと言っても過言ではないでしょう。どれだけ戦力的にアップしたでしょうか。

 さあ今治も負けじとレオ・ミネイロと駒野を投入してきます。いやだからなんでこの人たち今治にいるんですか?

 さあ攻勢が続くY.S.C.C.、左サイドでボールを受けたディエゴ、入ったばかりの元日本代表・駒野友一を難なくぶっちぎる!そしてここで2人がかりで倒されてファールを獲得します。いや元日本代表でJ1でも大活躍したレジェンドを一瞬でぶっちぎるディエゴほんとにヤバない?

 そして最後に攻め立てようというところで・・・ゴロゴロ、あ、雷、サンダー、あぁこれは・・・主審、インプレー中にいったん中断の合図。まあ雷鳴ってますしね、仕方ない。しかしそのまま激しい雨も降ってきました。結構強い。

 まあ10分くらいの中断で再開するかななんて思ってたんですが、意外とものの数分で試合再開の判断が下され、選手たちがピッチに戻ってきました。雨はやみません。それどころか強くなります。さあこれまでの87分間とはピッチコンディションが変わるぞ。何か動く予感がしましたが、こっちは後半で作った攻勢の流れと、試合を通して続けてきた守りを集中して続けなければなりません。むしろ守備に追われ始めた今治に隙が出来る可能性があります。

 さあ試合再開。ボールを保持しつつ、攻撃の起点を創ろうとしますが、なかなか難しい。サイドにボールを出し、受けた船橋が駆け上がろうとしますが、競り合いになって船橋のファールにされます。いや本格的に意味わからん。

 そして一転して今治に久々のチャンス。サイドの守備、いや守備そのものが時間帯的にご無沙汰しててちょっと緩んでました。クロスを途中投入の澤上がヘッドで合わせますが、何とかこれは枠の外。寄せれてなかったら綺麗な体勢で合わせられてたかもしれません。

 アディショナルタイムはとにかく互いにセットプレーから長めのボールを放り込む展開。今治がフリーキックから放り込めば、Y.S.C.C.はコーナーキックで連続してクロスを上げます。しかしどちらもチャンスに結び付くことなく、そのままスコアレスドローで試合終了のホイッスル。

 正直、この勝ち点1は決して悪くないです。確かにJFLからの新参クラブに勝てなかったと言えばそれまでなんですけど、それでも今現在上位にいる相手からこの内容で勝ち点1をゲットできたのは上出来と言っていいと思います。

 確かに攻撃では途中まで全く何もできてないと言っても過言じゃなかったですし、シュート2本ってどういうことなんだって話ですけど、それでも守備に関しては新しいスタイルでしっかり守りきれました。何よりも、攻守両方の主力級の故障者の復帰によって大きな上積みがされたことが実証されました。これで十分大きな収穫を得られたのではないでしょうか?

 ここからアウェイが続きます。岩手、鹿児島、熊本です。厳しい連戦にはなります。しかし、その中で勝ち点3を久々に取りたいです。格上との対戦が続いたとしても、その中で勝ち点を取ること、そして勝ちに行くことは不可能ではないということは、鳥取戦や岐阜戦、そしてこの今治戦でもある程度証明できたのではないかと思います。

 そしてこの地獄のアウェイ3連戦で遂に怒涛の前半戦が終了します。ここまで14試合で僅か2勝で最下位に近いところに沈み、最後に勝利したのはなんと7節です。もう7試合も勝利を見ていません。内容が改善され、必要な選手が揃ってきた今、もう勝ち点3を取れない理由はないでしょう。ここからと言い続けて14節、そろそろ3勝目を見せて欲しいです。

※10/3のフットサルイベントの告知をさせていただきます。皆さん是非お待ちしております!是非拡散していただければと思いますので、宜しくお願いします。

 

 

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