#349 蹴球論34|2002年 日韓ワールドカップ④ 〜日本 vs チュニジア〜
2002年日韓W杯の連続特集 第4弾です。
第1弾の投稿では日本が所属していたHグループを除く、7つの予選グループの総括をさせていただきました。
第2弾の投稿は、日本がW杯の歴史で初めて勝ち点を記録できた、初戦のベルギー戦に関して熱く紹介させていただきました。
そして前回の第3弾では、日本がW杯の歴史で初めて勝利したロシア戦に関して熱く紹介させていただきました。
そして決勝トーナメント出場の大一番、相手はアフリカの雄・チュニジアです。
当時のチュニジア代表は?
アフリカ予選で、コートジボアール(多分まだドログバとかがブレイク前)が最大のライバルとなるグループDを無敗で制して、1998フランスW杯に続いて2大会連続でのW杯出場となったアフリカの強豪チーム。
ワールドクラスの選手はいなかったが、バランスの取れた好チーム(だったに違いない)
有名な選手はアヤックスに所属していた右サイドバックのハーテム・トラベルスィー(ウイイレだとトラベルシだった
あとはエースのジャジリも警戒されていましたね。
しかし、ちょっと調べてて分かったんですけど、
この2人はサッカー界引退後、とんでもないことになっていました。
下記、ジャジリのwikipediaに記載されていたですが・・・
何やってんだお前ら笑
第3戦を迎える日本代表の戦況
前回のロシア戦でも紹介しましたが、こんな感じです。
裏で行われるロシア vs ベルギーで、ベルギーが勝てばその時点で日本の勝ち抜け決定。ロシアが勝っても、日本がチュニジアに大差で破れない限りは勝ち抜け決定と、肌感85%くらいは決勝トーナメントに行けるエアーが出てました。
しかし!
1位通過と2位通過で決勝トーナメントの対戦国が代わります。
日本のHグループは、決勝トーナメントでCグループとの対戦が決まっていたので、もし1位通過だったらCグループ2位のトルコが相手で、2位通過だった場合はCグループ1位のブラジルが対戦相手でした。
予選でもブラジルは鬼強かったので、やはりブラジルは避けたいところ。
2002年6月14日(金) 15:30 キックオフ
この試合は大阪の長居陸上教場で開催され、私は当時滋賀県に住んでいたので、確かチケット発売日が4月とか5月とかで、電話した記憶があります(瞬殺で終わった印象)
なんか「公衆電話の方が繋がりやすい」みたいな情報もあり、公衆電話探したんですけど、普段どこにあるか意識してないからなかなか見つけられず、見つけたと思ったら、既にチケット予約用にスタンバッてるライバルがいたり笑
仕方ないので携帯から電話しましたが無論繋がらず、諦めてブラウン管から試聴しました。友達と家で見たのかな?
ド平日ですが、大学には行ってなかった記憶があります。
おそらく日本中の学生がサボったでしょうし、日本中のサラリーマンもサボっていたでしょう。
日韓W杯の時に比較的自由な大学生で本当に良かったと思ってました。
スターティングイレブン
なんとしてでも1位通過が必要な日本代表は、ロシア戦同様のスタメンで挑みます。
2試合連続弾の絶好調・稲本が、次も決めるか?
その辺に注目が集まっていました。
前半
覚えてないですね!
ただ、チュニジアが引いて守ってきたのはよく分からなかったですね。
カウンター狙いだったのか、後半勝負だったのか、そもそももう諦めていたのかわかりませんが。
可能性こそ低かったですが、勝利+他会場の結果次第では可能性もあったので、ドイツW杯第3戦ブラジル戦の日本のように、ブラジルW杯第3戦コロンビア戦の日本のように、前のめりで戦う方が良かった気がします(共に1-4で大敗したものの・・・)
流石に第3戦となると若干疲労もあったのかも知れませんが、
これまでの予選2試合で試合が動いたのは後半、しかも後半開始早々だったので、前半は様子見といったところで終了。
後半
トルシエはここで2枚のカードを切ります。
このタイミングで2枚同時に切るのは、やはり流石だなと、勝負師だなと思わざるを得ない。結果この交代は大大大成功でした。
日本の交代史に残るくらいのパーフェクト・采配でしたね。
交代するのは2戦フル出場で疲れていた稲本と柳沢。
稲本は市川と交代で、右サイドの明神がボランチにスライドして戸田+明神で守るスタイルとなり、市川が右サイドに張る攻撃的なスタイルに。
そして柳沢は森島と交代です。
柳沢も今大会2アシストと好調でしたので温存したというのもあるでしょうが、何よりモリシ(森島)はこの長居陸上競技場が所属するセレッソのホームグラウンド。
自身のホームグラウンドで、W杯を戦えるラッキーな選手はそういないと思いますが、その大歓声を背に、モリシは早速やってくれました。
後半3分 日本先制
ヒデが右サイドの師匠に出したパスを相手DFがカットしたんですが、そのこぼれ球に飛び込んだモリシがファーストタッチシュートでゴール!!
この時、ゴールをろくに見ずに撃ってましたが、やはりこの辺はホームの利ですよね。
これまで何百回、何千回とシュートを撃ってきたグラウンドなので、感覚的に分かったに違いないでしょう。
加茂時代から長年、代表のユニフォームを背負い続け、前回フランス大会でほぼ出場できず悔しい思いをしり不遇の時代も経てのモリシのゴールは込み上げるものがありました。
後半開始3分という最高の時間帯に先制し、圧倒的に日本ムードになります。
以降も途中出場の森島・市川がキレキレでした。
続けて後半7分、師匠が泥臭くキープして市川に渡し、市川のクロスをモリシが合わせるもポストみたいなシーンもゴールを予感させるGood Vibesで、圧倒的に日本ペースで続きます。
後半29分 追加点
そして後半29分ですね。
戸田が右サイドの市川にサイドチェンジを送り、トラップした市川は中に仕掛けて、シザースホイホイでビューティフル・クロスを送り、センターで待ち構えていたのは中田!
ヒデのW杯初ゴールで2-0として、この時点で勝利を確信しましたね。
市川はこの時22歳、フランスW杯に18歳で出場した小野伸二に比べるとですが、それでも恐ろしい22歳です。
もっというと前回のW杯選手選考で「外れるのは〜」で外れましたが、その時18歳でしたからね笑
恐ろしい子です。
そして最後はデーヒーを満男と変える余裕を見せて、2-0で終了!
決勝トーナメント1位通過確定!
試合を終えて・・・
裏で行われていたベルギー vs ロシアは、3-2でベルギーが逃げ切ったということで・・・最終的にはこうなりました。
初戦で初勝ち点、2戦目で初勝利、3戦目で初の決勝トーナメント進出と、着実に階段を上がり、まさに理想の突破だったと言っても過言ではないでしょう。
本当に素晴らしい成果でした。
そして、次の相手はトルコに決まりました。
この時点で我々オーディエンス、メディア、そして思いたくないですが一部選手に、少し慢心が生まれていたような気もしないでも無かったですが・・・
次回に続きます。
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