【症例7】 老犬の変形性脊椎症も改善された
老化や、他の骨の病気が原因で脊椎に傷害が起きる病気です。
少しずつ後ろ脚の麻痺が進行し、腰の位置も低くなり、歩くことができなくなっていきます。その後、脊椎の損傷部位が広がると、前脚で立つことも難しくなります。
老犬の飼い主は、歩き方の変化に気づいた際は、なるべく早く獣医に相談するようにしてください。
今まではステロイド薬や鎮痛剤、抗炎症剤などによって、症状を緩和する治療が行われてきましたが、症状を改善するということは難しかった病気です。
しかし、幹細胞の投与を行うと、椎間板ヘルニアの治療と同様に症状を改善できる可能性があります。幹細胞が脊髄の炎症を抑え、必要な細胞や成分を集め、脊髄や血管の修復と再生を行ってくれるのです。
10歳のシャーマン・シェパードの症例では、後ろ脚が麻痺し、10メートル以上の歩行は難しかった状態で幹細胞を投与したところ、腰の高さが正常の位置に戻るまでに回復し、2キロでも3キロでも走れるようになりました。
【動画①(治療前)】老化による変形性脊椎症。後ろ脚の関節を深く曲げながら、ようやく10メートルの歩行が可能な状態。https://youtu.be/TBgXIukW-HU
【動画②(治療後)】幹細胞投与後1か月で歩行がスムーズに。2か月後には数キロ走ることが可能になった。https://youtu.be/x7yo883cm1o
岸上義弘 著書 『獣医の手術は間違いだらけ -犬の「自然治癒力」を生かす治療-』より
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