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マガジン

  • ときめきのためいき

    エッセイや創作をまとめています

  • それをもって恋とする

    恋を自覚する瞬間は何度もあるのに、そのすべてに同じものは一つとしてないような気がします。時を経て歳を取って、色々なことを知って覚えて、私たちはそのうち、確かにきらめいていたはずの一瞬ですらも忘れてしまう。そう思うと、苦く終わった恋の始まりすらも急に惜しく思ったり。私はあの時、何をもってそれを恋としたのか。そのきっかけを忘れずに残しておくための備忘録マガジンです。

  • 毎週火曜日は日記の日

    日記を書きます

最近の記事

議論、良くもなければ悪くもない女はどこへ行けるのか

 私は子どもの頃から文章を書くことが好きだったのだが、気が付けばいつの間にか全く書かなくなっていた。  文章を書いていたピークは、このアカウントでせこせこと投稿をしていた4、5年前ほど前。私がまだ20歳の頃のことだ。  5年も経てば、悩みも肌質も環境も変わってくる。 20歳の頃に、辛くて苦しくてどうにもならなかったことは、すっきりさっぱりなくなって鼻で笑える過去になったし、無印の化粧水をぐいぐい吸い込んでいた肌はヘソを曲げ、今ではやれ炭酸泡の土台を作る美容液だプラス3時間

    • 髪切られ過ぎた

      (今回のヘッダーは散髪にちなんで、映画ローマの休日を観た後に描いたアン王女のイラストです。) こんにちは。タイトルのままです。 あんまりにもショックなので勢いのままに書いています。 愛されると聞いていたのに 何を隠そう私、世間で声高に語られる「愛されショート」の言葉を信じて、頑なにショートカットを貫いてきたのですが、一向に愛される気配のしないまま、ただただ空虚な二年を過ごしてきました。何だこの一文。 時々文章を読んだ友人たちに、「信じられないくらい文章がブス」と

      • それは差し迫る愛ですか

        【差し迫る】期限・事態などがまぢかになる。切迫する。  緊急事態宣言が東京に発令されて早二週間、巷でははもっぱら「オンライン飲み会」が流行っており、思った以上にこの国は酒飲みがいるんだなとしみじみ思う。  そんな私は、オンライン飲み会に代わって大絶賛お悩み相談室を開催している。自然発生的に開催されたそれは、わざわざメイクをするのが面倒なのでカメラはオフと若干の虚しさが伴うが、何をするにせよ物事のハードルは低い方が良い。  そんなこんなでほぼ毎晩親しい友人たちのお悩みを飽

        • 春に寄せて

          久しぶりに今、ベーグルを食べています。 そのちゃんが好きなやつ!とベーグルの絵を描いてくれたももりんのことを思い出しました。ちょうど一、二年前の今頃のことです。 この時期はとにかく過去を振り返ることが多いです。 辛かったあの時に比べて今の私は頑張れているかな、と時々不安になります。 もっと私は頑張れるはずなのに、とも思います。 もうすぐ春です。 直視できない春を過ごした私にとっては、少しずつ春めいてくるこの季節を素直に喜べる今が愛おしいです。 いくつか前の春には考えも

        議論、良くもなければ悪くもない女はどこへ行けるのか

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        • ときめきのためいき
          9本
        • それをもって恋とする
          0本
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          4本

        記事

          マイファニーバレンタイン

          私の父は面白い人で、まだ10にもならないうちから私を理想の人間にすべく方々へ連れて回った。その中でも鮮明に覚えているのは、ベランダで蚊取り線香が崩れ行くさまをぽっと眺めるなどして退屈を弄ぶ私に「お気に入りのジャズを聴きに行こう」と声をかけ、遥々オオフナへと出向いた時のことだった。 オオフナという場所は思ったよりもずっと遠く、私は後部座席に行儀悪く寝転んで本の一冊も持って来なかったことをひどく後悔した。この行き場のない退屈をどうにかして打破すべく、私は「パパァ、後で本買って〜

          マイファニーバレンタイン

          私のために花を編む

          「君は早く言葉の世界を捨てて、自由になった方がいいよ。」 といつだかに言われた言葉が心に張りついて、取れなくなった。 文章が、書けなくなってしまった。 色々な物事に対して、色々思うところはたくさんあった。 でも何だか違う気がして、何回も書いてみては諦めて、書いてみては諦めてを繰り返していた。 一体全体何がダメなんだろうと、遠いところへ行ってみたり、音楽を聴いたり絵を観たり。 美味しいものをたらふく食べて、本を読み、映画を観ては、たくさんの人と会って話して、泣いて笑って

          私のために花を編む

          東アジアの文学2

          ウッ。泣く。  私は、我らF先生の行う楽しい東アジアの文学の授業中に涙腺がぬるり、緩むのを感じた。いけない、中華統一で泣く学生だと思われてしまう!  私はよく泣く人間である。ちょっと悲しいことがあるとすぐに鼻の頭が熱くなり、めそめそし出す。本当によく泣く。  こんなことがあった。 何の気なしに見ていたテレビ番組がえらく感動的だった。一般的な家庭の主婦が主人公だった。 彼女は、多忙で不規則な仕事に没頭する夫とコミュニケーションが取れず、その上、すくすくと育った高校生

          東アジアの文学2

          BETWEEN 19 AND 20

          (実際にちょうど一年前、まだラストティーンを謳えた頃にTumblrに残していた投稿!) 一年経った、ハタチになった。 キャンメイクカラフルネイルズN02、お母さんはもう何も言わない。 一年経った、片目だけをつぶっていたはずが両目を固く閉じていた。 そうしていつの間にか、私の理想郷のひとは死んでしまった。 赤い爪、こごと、好きだった人。 ひとりはやっぱりちょっぴりさみしいけれど、キラキラした指先でめくる本も六法も、つまむお菓子もおつまみも、掴むチャンスもつり革も、ひと

          BETWEEN 19 AND 20

          ホントごめんね、お前誰?

          確かに私は、このご時世じゃ稀に見るくらい運の悪い人間なんだと思う。 人様に言えないことは数知れず、大学浪人のために貯めた費用を母親にパクられるくらいは序の口で、まだ赤いランドセルを背負っていた頃から他人の非まで背負って今日ここまでやってきた。どうりで肩が凝ること、身長も伸びないわけです。 が、別にそれ自体は超絶どうだっていい。 だってどうでもよくない?私悪くないし。もうなっちゃったことだし。しょうがないじゃんね。私に苦労のにおいが染みついてしまったことも、身長が152cm

          ホントごめんね、お前誰?

          菩薩のラブレター

          せっかくの機会だし、自覚もないようなので言うんですが、あなたはゾッとするくらい感情的でワガママです ああ言えばこう言うし、言い訳は無限に出てくる上に責任転嫁もお上手です 注文数が多い上にそれらが矛盾していることにお気付きですか 人に変化を要求する前に自分から動いてみてはいかがでしょうか どんな時もすべてが自分の思い通りに行くようなことは決してありません やんわりと耳障りよく言葉を濁すことで言語化することを諦めないでください そしてそれを丸々私に委ねないでください

          菩薩のラブレター

          東アジアの文学

          どうしようもない恐怖に苛まれた時、例えば、周りにいる人を信じられなくなった時、果たして私はどんな気持ちになって、どうなるのか想像してみた。 出来なかった。 これは決して私の想像力が貧相であったからではない。 そもそも未体験のものについて想像して考えていくのが無茶なのである。 私は彼氏の一人もいなければ、家族内の力関係は春の野に舞うタンポポの綿毛よりもか弱い。実の兄さえも虜にする色気も美しさもなければ国を治めるようなカリスマ性に溢れた有能な人間でももちろんない。 だい

          東アジアの文学