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樋口円香は向こう側で生きていた


アイドルマスターシリーズが15年という長い歴史を紡いでいる中、シャニマスは3年目というまだまだ新参な立ち位置にいるにも関わらずかなりの人気コンテンツになった。
キャラクターが生きているかのような、そんな温度感のあるシナリオがとても良くできている。
よく出来すぎているがために、ユーザーが考察する深度に際限がないと思えるほど解釈の幅は広がりを持たせまくっている。



初期実装のアイドルたちはさほど難しい考察を必要としないが、3年目に入ったこのシャニマスはとんでもない難題を突きつけてきたのです。

お前だ樋口円香。

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新しく実装された幼なじみの4人組で結成されたグループ、ノクチルのメンバーである樋口円香。透明感をコンセプトに高校生4人組の"青さ"を見せてくれる。

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この樋口円香は幼なじみの浅倉透がスカウトされた事を聞き、騙されてないかとプロデューサーにカマをかけたところを逆にスカウトされ、成り行きでアイドルになったというお方。
入り口はともかく、アイドルになってからは高望みせずにそれなりにという考え方のもと、可もなく不可もなくというやり方でアイドルをやっていく。
そのシニカルな態度を取る彼女の心の内はプロデュースを進めていくと聞く事ができる。
それによれば彼女は自分に集まる期待の目が怖い、と言う。

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この辺りのキャラクター性に私は衝撃を受けた。アイドルのゲームなのに、ここまで現実味を帯びた性格のキャラクターを作ってしまうのかと。


外っ面の良さ、なんでもそれなりにやる感じ、他人と自分の価値を考えないようにしてる所、冷笑的な言動…等々、色んな考え方を生み出す環境であるこの"現代"が孕みうる人間性を、まるでモデルがいるかのように鮮明に描いている。
というか本当に樋口円香がいる気さえしてくる。
この前newdaysでジョージアのカフェオレ(ペットボトルのやつ)を買って、paypayでって言ってる円香を見かけたような気がする。

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そんな幻覚を見てしまうほどに、彼女は今まで2次元が描く事もあまりなかった角度から描いたキャラクターとなっているのです。


アイドルマスターシリーズは総勢で300近くのアイドルがいるため、キャラデザや性格が似通っている方々がそれなりにいたりする。

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というかアイドル系コンテンツにおける性格とは765の頃からさほど進化してないと言えるほど、おおまかだが固定化されつつあった。
他のアイドル系アニメのキャラクターにしてもほとんどがアイマスにもこういう奴いるわ、って言えてしまうほどに個性の幅は広がりにくくあるものだと思っていた


そこで登場した樋口円香はより現実的で、複雑で、繊細な感情を持っているため、今までにない空気感を出している。しいて言うなら、普段落ち着いてるくせに虫は声を上げるほど苦手というのは2次元キャラっぽい。ただ、「湿布でメロンが死ぬ」、「だから、冷」なんて2次元のキャラのセリフじゃない。この幼馴染だから通じる会話をアイドルをプロデュースするアイマスでやってしまうのかという強い衝撃を受けた。アイドルとしては若干らしくない言動、アイドルというより一般人に近い位置に座していることから、うわぁ、生きてるよ、と感じ取れてしまう。
これは円香に限らず、ノクチルのメンバーのコミュを見てみれば誰もが今までにない感情や感想を抱くだろう。特に他の2次元アイドルを見てきた人には。

湿布でメロンが死ぬ

余談だが、円香は電車で端っこの席が空いてないならなかなか座らないっぽいので、ドア付近のあのゾーンで寄りかかってスマホを見ていたりする。というのをよくみかける。


シャニマスというものは、ただのオタクコンテンツの範疇を超えた素晴らしい物語を描いている。こんなん見せられたら幻覚の一つや二つくらい視えるにきまってる。

是非ともその目で画面の向こうに生きるアイドル達を見届けて未知なる体験をしてみてください。

そういえば先日ドトールに小糸と2人で行った時、アメリカンコーヒーとモンブラン食べたらしい。


樋口円香Pより


  ちょっと待て。もぎたて♡にーちゅってなんだ




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