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あああああああああああー

ああああああああああっ


「彼女いるの?」

「っいないよ」


放課後の教室であの子と二人。

何気ない会話の中で、唐突にあの子は質問してきた。

「えー絶対いるでしょ?」

「だからほんっといないって」

急にそんなこと聞かれると緊張する。

なんでそんなこと聞くんだよ。

「どんな子がタイプなの?」

「えー、、、と」


俺は、じんわり額に汗を感じうまく出てこない言葉で詰まり詰まりしながらその子の姿を、下から見上げて言った。


「まぁ細くて、なんつーか、、、一緒に居て楽しくて、、、後、髪はショートカット」


先月ファッション誌の記事を読んだ。


”特集!女の子の好きのサインを見逃すな!”

頭に蘇る記事の断片。


「あとは?」

「えーと、、、まっ急に突拍子もないこと聞いたりする人かな」


おいにやけるな俺。


いつも割と無口で、冷静キャラの俺だ。ここは耐えろ。


「なんで彼女つくらないの?」

「ま、俺、一途な方だからな」


頭がグルグルしてきた。心臓が高鳴るのを抑えた。

「ふーん、、、、」

「じゃ逆に聞くけど、どんな人がタイプ?」

会話が途切れないように、かつ冷静を装い質問しかえす。

彼女は俺を見つめながら言った。

「背はそんなに高くなくても良くて、黒髪で、あと私も一緒にいて楽しい人かな。」

黒髪で背が高くないって、、、俺もだな。


いや、つか、これは俺だな。


俺だな!!!!!


俺の中の心の審判は主審、副審あわせて満場一致でフラッグを上げた!


これはこの子の好きのサイン!!これはこの子の好きのサイン!!これはこの子の好きのサイン!!


「好きな人はいるの?」

おい!もうゴール前まで来てるぞ!

「い、、、いるよ」

目の前にいるよ!ずっと前から好きだった!


完全に今俺は顔がにやけた。

言いながらにやけた。


「誰?ここだけの話教えて」


こんなに突然に告白のチャンスが来るとは思わなかった。

絶対シュートは決まる。間違いない!


なにせ彼女の方から求めてるのだ。


「それはまぁ、、、、今、、、」

「今?」

高ぶる心臓の音が響く俺の頭の中では乗り込んだロケットが飛び、雲を突き抜けた先で、目の前のその子と遊園地にいた。


手を繋いで乗り物にのり、二人でしょーもないぬいぐるみをUFOキャッチャーで必死に取り、
夕暮れを迎え、門限を無視した夜には大空に花火が上がるんだ。



「、、、、、それは今、、、俺の目の前にいるきみ、、、」


ブィー

その子のスマホに、LINEの通知が入った


「あ、彼氏だ!ごめん!もう行くね!また今度聞かせて!」




っという今日のやるせない恥ずかしい出来事を思い出して枕に顔埋めて叫んでいたのだった、、、、


ああああああああああああああっ




後書き
こちらも昔に思いついた。しょーもない男子の切ない話のリメイクです( ´Д`)y━・~~

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