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映画は映画館で見るもの。〜3月のライオン 前編〜

映画は映画館で見るもの。〜3月のライオン 前編〜
※ネタバレを含みますのでお気をつけてください。

原作漫画以上のキャスティングに最高の演技力

今年最高峰の邦画と言っても過言ではないぐらい完璧な映画。

漫画原作大好きな私ですが、この映画の配役については何も文句はありません。
最初、えぇぇ?宗谷冬司名人が加瀬亮!?と疑問を持ったのですが…映画を見てびっくり。
あ!この雰囲気、どこか掴みようがないオーラ全てが加瀬亮でピッタリでした。
他にも主人公の桐山零は神木隆之介で何も問題ない…いやむしろ、神木隆之介が桐山零だよね?という脳内パニックが起きてしまうぐらい当たり前かつ普通で最高のキャスティング。
変な言い方になりますけど、原作漫画以上のキャスティングだと私は思います。

この3月のライオンの監督の大友 啓史監督
以前手がけた、るろうに剣心でも私はキャスティングを絶賛しました。
漫画の実写化におけるキャスティングは本当に重要かつ面倒くさい部分だと思いますが、この監督はいとも簡単にこなしていくので素晴らしいと思います。
加えて、3月のライオンは見た目が雰囲気ピッタリで全員の演技力が高い!というところもポイントが高いです。
特に将棋シーンでは、顔と指先の演技が重要となるので、ここが少しでも下手だと緊迫感が損なわれチープな画となるのですが…この映画、本当に見ているこちらが手に汗握るような没頭感が得られます。

漫画から映画に落とし込んだ場合、尺の都合上どうしても色々なシーンをカットせざるを得なく映画がダイジェストになってしまい内容がペラッペラ!ということが発生してしまいますが、3月のライオンも色々な部分を削ぎ落としていますが、その落とし方が絶妙。
映画だけでも充分楽しめますし、映画を見終わったあとに漫画を読み直しても充分楽しめます。
決して展開サクサクのダイジェストにはなっておりません。
そして何よりこの映画「前編・後編」の二部作で長めの尺を確保しているだけではなく。
前編だけでも138分あります。
よくある90分映画ではありません。それよりも1.5倍長い尺が確保されているので本編のあらゆるエピソードを飛ばさずじっくり見ることが出来ます。

「長くて、前編・後編かぁ…」
と、思う方もいるかも知れません。
しかしこの映画、前編は前編でしっかり終わります。
え!?もうこれで良いのでは!?と見終わったあとに思うぐらいしっかり終わります。
ですので、ひとまず前編だけでいいから見て!とオススメしやすい映画になっています。
前編がいいところで終わった…なんだこのもやもや感…
みたいなことはありません。
前編は前編できっちり終わります!

最後になりましたが、3月のライオンという話は
将棋の盤を面した男と男の熱い戦いはもちろん。
その背景に存在する家族の話がメインとなっています。
この世の中には色々家族愛があります。何が正解なのか?血の繋がりとは?などと色々考えさせられるお話になっています。

この映画から得られる教訓は
愛情はどれもこれも歪んでいる。

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映画「3月のライオン」公式サイト
http://www.3lion-movie.com/

後編はこちら


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