【祝・受賞】無国籍問題解決のビジネスモデル。グッドデザイン賞につながったあるフレームワークとは?
AI(人工知能)のアノテーションサービスをおこなう「アノサポ」。この事業が「世界の無国籍問題を解決するビジネスモデル」として2023年グッドデザイン賞を受賞しました。
この記事では「無国籍問題とは何?」「どうやってビジネスで解決するのか?」に迫ってみたいと思います。
無国籍問題はなぜ起こるのか
そもそも無国籍問題とはどのように起こるのでしょうか。
アジアやアフリカ、中南米。紛争の多い地域や村全体が貧しく、働き口がないことなどを理由に、より安全な生活や仕事を求めて国境を渡らざるをえない人たちがいます。
避難した先で暮らし、家族が増えた時、その子どもたちは無国籍となります。不法移民に生まれた子どもたちは、学校に通うことも医療を受けることもできません。
「当たり前」を選べない。自分の努力では抜け出せない状況で生活を続けるほかありません。
無国籍を解決する。そのビジネスモデルとは?
こんな不条理な状況を解決するために立ち上がった事業が、AI(人工知能)のアノテーションサービスをおこなう「アノサポ」です。
ちなみに「アノテーション」とは、AIが学習をしていくためにデータをラベル付けしていく作業のことです。
では、そのビジネスモデルを見ていきましょう。
「アノサポ」事業の目的
世界中の無国籍問題をなくすこと。学校に通える、病院に行ける、自由に外を歩ける。そして、将来の夢を持てる。そんな当たり前が実現できる社会にする。
ビジネスモデル
0.内戦や貧困のために、仕事を求めてフィリピンからマレーシアへ避難。仕事は日雇いの肉体労働。
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1.アノサポが、雇用(仕事の提供)と国籍取得を約束して家族でフィリピンへ帰国。
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2.言葉の壁がなくスキルを身につけられる領域で、技術者として働く。アノサポは仕事を受注し、技術者として育成する。
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3.給料で生活は安定。スキル向上によりキャリアの可能性も広がる。国籍取得により子どもは学校へ通えるようになる。
その結果、こんなふうに生活が改善した人たちがいます。
受賞の裏側にあった一つのフレームワーク
アノサポ代表の河内 将弘に受賞の声を聞きました。
グッドデザイン賞は、形があるモノの受賞が多いなかで、無形のビジネスモデル、仕組みを評価いただいたことがとても嬉しかったです。
今回の受賞は、社会問題を解決するソーシャルビジネスそのものが社会にとってグッドデザインだと認められたのだと思っています。
今回評価されたデザインのポイントは、ソーシャルビジネスのフレームワークそのもの。
ソーシャルコンセプトから必須条件、そしてビジネスコンセプト。ボーダレスのソーシャルビジネスの考え方が表彰されたと僕は思ってるんですよね。
ビジネスでの問題解決はすぐには思い浮かばない。でも、考え続ければ希望はある。
僕自身、学生時代に「無国籍問題 解決」ってずっと調べていたけど、これ!というものが出てこなかったんです。
社会課題解決に取り組む人にとっての希望になるケースが、もっと増えていくといいなと思うし、この事業自体もそうありたいと思っています。
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