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マルタサッカー振り返り

4月末でマルタでの2023-2024年シーズンは終了した。

私のチームはカップ戦2つ、リーグ戦1つ全てのタイトルを獲得した。

私のチームは8人がマルタ代表選手、外国人枠4名に対して6名を備えるチームだ。

とりあえず、個が強いチームである。

シーズンが終わったこのタイミングで

「マルタのサッカーってどんな感じ?」
というざっくりした問いを自分に投げかけてみようと思う。

今回はサッカーを分解した中でもオンザピッチでのサッカーに関して振り返ってみる。


プレーの方向性を気にする、個人の技術は全く気にしない

最初に違いを肌で感じた部分は、技術に対して誰も言及しないことだ。

例えば、ディフェンス陣がクリアボールに対してヘディングが後ろに外れてしまったしまった場合

日本ではヘディングに対して言及して次の日からヘディングの練習をしたりする。(私の経験)

しかし、マルタでは特にそれについては何も言われない。
ヘディングの練習なんてない。

言及する部分はざっくりとした方向性だ。

例えば、ビルドアップ時はサイドの裏を狙うというコーチの意見があれば、

裏へのボールを蹴る意識を求められる。

技術によって裏にボールが蹴れなくてもその選手が裏にボールを出す意志があれば、言及されない。

特段ミスではないが足元にボールを出した場合、強く言及される。


大きな展開は少ない。細かくパスをつなぐ意識が強い

海外といえばボーンとボールを蹴って足の速い選手が独走するみたいなイメージもなくはなかった。

しかし、マルタではそのようなプレーは一度も見たことがない。

基本的に中盤で細かくボールを繋ごうとする。

裏への走り出しも少なかった。

ここで考えてみる。
なぜ大きくボールを蹴ることをしないのか、できないのか。

要因の1つは練習場所にあると思う。

私のチームの練習場所はミニコートで練習をしている。
男子チームでさえ正規のコートの大きさで練習をしていない。


練習場所がミニコートであるが故、練習でのパスはショートパスばかりだ。

一発で裏を取る練習はできない。

練習環境によってマルタサッカーで感じた大きな展開は少なく、細かくつなぐサッカーのイメージになっているのかもしれない。

またこれに付随して、マルタ人においてストライカーと呼べるプレイヤーがいないように感じた。

ほとんどのチームの攻撃陣は海外プレイヤーが主軸になっていた。

育成年代から小さいコートでしか練習してこなければダイナミックなプレーをするアイディアが生まれにくく結果ストライカーが生まれにくいことになっているのではないか。

といった問いができた。

日本も昔からストライカー不足が言われているが関連付けて観察していきたい。

ちなみにマルタ代表の攻撃陣はマルタ国外でプレーしている選手が主軸をになっている。

興味深くなってきた。


まとめ

マルタのサッカーってどんな感じ?
という問いに関してオンザピッチに限って振り返ってみた。

全く異なるサッカーで戸惑う!といったことはなかったが

随所で違和感や疑問が生まれることが多かった。

サッカーと国柄を関連付けて自分で仮説を立てて生活してみる楽しさを味わった。

海外でサッカーする醍醐味はここにあると思う。

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