本乃ホタル

とある理系大学院生です。 書評を書こうとして放置していたら一年以上が経過していました、…

本乃ホタル

とある理系大学院生です。 書評を書こうとして放置していたら一年以上が経過していました、、、 最近、小説を書き始めました。 徐々に長編も作ります。

最近の記事

「しゃべるピアノ」(409字)

 「今日でお別れなんだね」 ピーちゃんは大きめの段ボール箱に詰められながら確かにそう言った。  ピーちゃんとは大学1年生からの付き合いだ。地方の大学に入学が決まった僕は何か新しいことを始めたいと胸を膨らませていた。  一人暮らしのアパートから、高速バスで2時間かけて仙台に出る。降車して少し歩くと、路上でピアノライブをしている人を見かけた。    これだと思った。  仙台駅東口のヨドバシカメラに寄り、キーボードコーナーで一番安い電子ピアノを見つけた。台座とセットで3万円。

    • フィクション3 「公園」―大学生の場合

       南公園には雪がちらついている。すっぽり太陽が雲に隠れる季節になった。s男は両手で缶コーヒーを握りしめ、ため息交じりにハッと白い息を吐いた。かじかんだ手が温まる。  ベンチに座りコーヒーを飲みながらホッと一息つく。焦燥感に苛まれていた気持ちから少し逃げられたような気がした。  いつもは近くの東公園に行くことが日課になっていたが、今日は遠出をしている。歩き回って行き着いたのがここだ。気がつけば1時間近くも歩いていた。いつもの倍近く物思いに耽っていた。  今は理系の大学に通いなが

      • 「ブレーキ」  第二回フィクション

        本編  とある土曜日。いつもの休日のように国道を一人でドライブしている。  「お、高級車じゃーん」  前方に見えた黒塗りの高級車を見つけた。日差しが当たり、車体がギラギラと光っている。Fは喜び、アクセルをガンガン吹かした。一般道にも関わらず、車線変更を繰り返してはお目当ての相手に近づいていく。交通ルールを我が物顔で解釈しながら近づいていく。ついに高級車後方に車を付けた。  「高級車の割には安全運転だな」  F男はそうつぶやくと乾いた唇を舌で舐めた。楽しい時間の始まりである。

        • 「白夜さんとはじめ君」第一回ショートフィクション

           本編今日で何日目だ?はじめはいつもの神社でいつものお賽銭代である5円玉を財布から取り出していつものお参りをする。2礼2拍手1礼。  家から神社まで片道10分程だ。歩いて自宅に着いて自室のカレンダーに〇をつけ、何日目かをメモする。今日で115回目。お百度参りってやつだ。考えてみればとっくに過ぎているが。家族に見られるのは恥ずかしいので、そのカレンダーは印をつけた後で机の引き出しにしまった。  神社に行くのは1月の10日から始めた。好きな人ができたことがきっかけだ。3組の白夜小

        「しゃべるピアノ」(409字)

          自己紹介から始めてみます。

          はじめまして。 本乃ホタルといいます。本好きの理系大学生(男)です。 初投稿ということで何を書こうかなと思ったのですが、ひとまず自己紹介かな?と思ったので、noteを始めた理由とか、本好きになった理由とか書きます。 noteを始めた理由noteを始めたのは、 書評を書いてみたい! と思ったからです。自分は本が好きで1日か2日で本を読みます。読み終わった後に整理として内容をまとめたり、友達に内容を共有したりするのですが、せっかくならもっと多くの人と本の面白さを共有でき

          自己紹介から始めてみます。