見出し画像

【オンラインショップ更新】特集 ねこの絵本

こんにちは!
古本とがらくた paquet.オンラインショップ更新のお知らせです。

商品はすでにショップに掲載されていますが、購入可能になるのは今夜21時です。

今回はわたしも飼っていて大好きな「ねこ」の絵本を6冊ピックアップしてお届けします。
作家独自の視点でねこのいいところをとらえたユニークな作品が世界中からあつまりました。 

画像1

「こねこのウィジー」
ハリエット・M・ジーファート 文
ドナルド・サーフ 絵
加藤チャコ 訳
1999年5月25日 福音館書店 発行

最初にご紹介するのはこちら。
ピンク色の服を着たこねこ「ウィジー」の物語です。

きょうもあそびにでかけたウィジーは、どろんこみちを転がったり、バケツに入ったり。
たのしくあそぶウィジーですが、ちょうちょを追いかけて入った森で迷子になってしまいます。

さて、ウィジーはどうするでしょう?

おひさまがのぼったばかりの黄色の空、ミルクを飲むウィジーのおいしそうな顔。暗い森、お花畑に咲くチューリップ。
アメリカで活躍する児童文学作家で名作「アンナの赤いオーバー」を書いたハリエット・M・ジーファートの物語を彩るドナルド・サーフの絵に、わたしは強く惹かれました。

ゆたかな色彩のなかを冒険するこねこのウィジーは、その絵に込められためいっぱいの遊び心で読者の目をたのしませてくれます。


画像2

「100まんびきのねこ」
ワンダ・ガアグ 文・絵
いしい ももこ 訳
1961年1月1日 福音館書店 発行

原題は「Millions of Cats」
1928年のアメリカで初版が発行され、ニューベリー賞を受賞した本作は「現在も出版されつづけているアメリカの最も古い絵本」としても有名な、絵本の古典です。

むかしあるところに、からはじまるのは、“とても としとった おじいさん”と“とても としとった おばあさん”それから“100まんびき”ものねこたちの物語。

「うちに、ねこが 一ぴき いたらねえ」

さびしくてそういったおばあさんのために、おじいさんはねこを探しにでかけていきます。

長いこと歩いて辿りついたのは、どにもかしこもねこでいっぱいの丘。

おじいさんはたくさんのねこのなかから、いちばんきれいなねこをつれて帰ろうとしますが、どれもかわいくてえらぶことができず、そこにいるぜんぶのねこ──何百万ものねこ(!)をつれて帰ることになってしまいます。
しろいねこ、しろくろのねこ、はいいろの、しまの……ちいさくてかわいいねこを一ぴきずつひろうのをやめられなくなってしまったおじいさんの気持ちが、ねこ好きにはよくわかることでしょう。

おじいさんはねこの大行列をひきつれて家に帰りますが、当然、おばあさんと暮らすちいさな家ではこんなにたくさんのねこを飼えるはずがなく──この先に用意された結末もまた、ねこ好きたちをほっこりとした気持ちにさせるはず。

ねこを愛するすべての人に読んでほしい、ねこ絵本の古典だと思っています。


画像3

「いたずらねこ」
バーナディン・クック 文
レミイ・シャーリップ 絵
まさき るりこ 訳
1964年11月1日 福音館書店 発行

アメリカの古いねこ絵本をつづけてもう一冊ご紹介。
ちいさなかめとちいさなこねこがはじめて出会うお話です。

ある日かめが庭をさんぽしていると、隣の家のかきねを越えていたずらこねこがやってきました。
こねこはまだかめを見たことがなかったので、興味しんしんでかめに近づきます。こねこが前あしでかめをポン!とたたくと、かめは──。

大人はみんなしっていることも、子どもにとってははじめてしること。

わたし自身はもう、かめが首も手足もこうらのなかにしまってしまえることをいつしったのか覚えてさえいないけれど、この絵本はそんな「はじめてしるとき」を描いたとってもかわいい作品です。

庭で繰りひろげられるかめとこねこの攻防のようすがシンプルな絵でわかるので、ちいさなお子さまへの読み聞かせにもぴったりな一冊だと思います。


画像4

「三びきのこねこ」
ウラジーミル・ステーエフ 文
ジュリオ・マエストロ 絵
さがの やよい 訳
2004年5月20日 童話館出版 発行

「こねこが 三びき おりました。
くろいねこ。はいいろのねこ。しろいねこ。」

ロシアの絵本作家、ウラジーミル・ステーエフは出版から半世紀以上が経つ今なお読み継がれている名作「ニャーンといったのはだーれ」でしられています。ねこ好きだったにちがいありません。

1976年にほるぷ出版から発行された同名作品の改訂版として出版されたこちらには、新たにアメリカのイラストレーター、ジュリオ・マエストロによるやさしいタッチの絵がつけられています。

ねずみを追いかけて粉の缶に入ったり、かえるをつかまえようと煙突に入ってすすだらけになったり。

こねこたちの気ままな行動とユーモラスな描写に癒されるかわいらしい作品です。


画像5

「キャッツ ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命」
T.S.エリオット 文
エロール・ル・カイン 絵
たむら りゅういち 訳
1988年6月20日 ほるぷ出版 発行

ミュージカル「キャッツ」の原作は、20世紀のイギリスを生きた偉大な詩人、T.S.エリオットが書いた何篇ものねこの詩。

秋の夜長に絵本でたのしんでみるのはいかがでしょうか。

この絵本に収録されているのは「ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命」「ピークとポリクルの大げんか」「ジェリクルの歌」の三篇。

絵はおとぎ話の幻想的な挿絵で名高いエロール・ル・カイン、訳は詩人の田村隆一ととても豪華な一冊となっています。

わたしはこの絵本ではじめてキャッツの原詩にふれましたが、なかでも「ジェリクルの歌」が好き。

「ジェリル・キャットは 夜のお出かけ ジェリクル・キャットは 一匹のこらず ジェリクル・ムーンは 輝いて ジェリクル おいでよ 舞踏会」

エリオットといえば「荒地」を書き、ノーベル文学賞を受賞した詩人で、少し敷居の高いイメージでしたが、この絵本に載っているのはコミカルでたのしい詩ばかり。

古典詩の入り口としてもこれ以上ないほどすぐれた絵本です。


画像6

「ねこねこ 10ぴきのねこ」
マーティン・レーマン 文・絵
ほしかわ なつこ 訳
2003年6月10日 童話館出版 発行

最後は個性豊かなねこが10匹も登場するかわいらしい作品をご紹介します。

作者のマーティン・レーマンはイギリス在住の画家で、猫画家としてよくしられている方だそうです。
彼女が描くねこは毛並みがきれいで、幸福そうにずんぐり太って、ガラス玉みたいな瞳をしていて、まるで本物のねこのよう。

物語ではなく、10匹のねこをただ淡々と紹介していく内容の絵本ですが、ちいさな子から大人まで等しくたのしむことができる希少な作品だと思います。

ねこ好きの方にぜひ手にとってもらいたい一冊です。

ただいま期間・数量限定でzine「なにかよむもの」のみのご注文も受け付けています。

こちらのnoteをご一読のうえショップよりご注文いただけると嬉しいです!

オンラインショップはこちらから⇩⇩

新商品は本日21時よりご購入いただけるようになります。

オンラインショップでお買い物をされたお客様には購入特典として、わたしの個人的な読書記録をまとめた小冊子「なにかよむもの」を一回のご注文につき一冊同封してお届けします。(なくなり次第終了となります。)

お読みいただきありがとうございました。

今週末もご注文をお待ちしております!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?