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ニュースでは知ることができない素のロシア。その空気を感じることができる「ロシア点描」。

今日はお客さんが来ない一日でした。昨日はいつもの3倍の売上でしたが、本日は昨日の5分の1の売上となりました。古本屋なんて所詮そんなもの。

そして今日は「ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔」という本を読みました。そして、この本がとてもよい本でした。ロシアの本といえば、最近は軍事的な色彩が強いものや歴史の本や地政学的な本が主流です。

でも、この「ロシア点描」はロシア国民の空気感やロシアの文化といった、数値化できない部分や教科書的に説明できない部分、そしてニュースでは知ることができない知識を学ぶことができる本でした。

ただ、この本を読書ブログとしてまとめるのはなかなか難しく、どのように紹介していいのかは悩みました。

ロシア人の気質やロシア人が抱える空気感はやはり著者の人柄を通して伝えたい。そしてロシアの建築物の歴史やロシア人の生活文化を店主が再編集して伝えることは難しくてできません。そう考えると、自信を持って「この本はおススメです!」と書くしかないなと思いました。

ただ、最後の章でプーチン大統領が日本をどのように見ているのかという記述があったのですが、そこだけは明快に書かれていました。ポイントは、プーチンは交渉相手(国)に独立性を求めているということです。しかし、日本はアメリカの同盟国でありながらも実質的には支配下にあります。ゆえにプーチンから交渉相手として認められなかった。だから当時の安倍首相がいくら頑張っても北方領土が返還されることはなかったという指摘です。

我々庶民にとって、ロシアは冷静なスパイやハッカー、そして賄賂をイメージさせる危険な国という印象がありながらも、美人が多く芸術に理解がある国という存在でもある。しかし、その隙間を埋める人間臭さや習慣や文化をこの本から学ぶことで、店主はロシア人の輪郭が見えてきたような気がしました。

ロシアという国が、将来の日本にとって敵国になるのか友好国になるのか今はまだ不明ですが。しかし隣国の国民性を私たちが理解することはとても大事であることは間違いありません。というわけで、繰り返しますがこの本はおススメです。ぜひ多くの人に読んでもらいたいと思いました。


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