見出し画像

今日も100円の本ばかりが売れました。それを嘆いても仕方がない。おそらく西武柳沢はそういう土地柄なのかもしれません。逆に、そういった地域文化を楽しめるよう工夫しなければと考えます。

そして、読書は以前から気になっていた「アイヌ童話集」を読みました。この本を手に取った理由というしては、やはり先日の「脱獄王」と同じく、漫画のゴールデンカムイで知ったアイヌ文化について感じたいと思ったからです。

この本はアイヌ民族に伝わる童話を金田一京助先生が集め、荒木田家寿氏が読みやすく加筆したという童話集。それぞれの作品がとても個性的で、しかも短くて読みやすい。

神様が出てくる話があったり、人間同士が戦う話があったり、なんだか日本昔話のような話も出てきます。そしてその文章から直接的にも間接的にもアイヌの文化を感じます。儀式や習慣だけでなく、名前や地名が世界中のどこの国とも違うのです。

また、読んでいて目につくのはやはり神様が出てくる話です。アイヌの神様は困っている人を助けてくれたり、悪人退治にも加担してくれます。そしてなによりもフレンドリー。そういえば熊に変身している神様も出てきました。

それらは当然ながら、キリスト教やイスラム教のような一神教の神様とはちと違う。多神教の神様ならではなのでしょう。

というわけで、漫画ゴールデンカムイを読んだ方やにとっては、とても惹きつけられる童話集です。こういっちゃなんですけど、ダラダラ読みに適した作品です。隙間時間にスマホを閉じてこの本を手に取っていただけたら、有意義な時間を過ごすことができますよ。

この記事が参加している募集

#読書感想文

189,141件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?