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YouTube小説というジャンルをつくってしまってはどうだろう?「変な家」を読んで。
今日は「変な家」というベストセラー小説を読みました。しかしこの小説、店頭で買取するまで店主は全く知りませんでした。そこでレビューなどを調べてみると、どうやらYouTubeで話題になった動画の小説版のようです。時代ですね・・・
まず先に感想を述べれば「テレビゲームのような作品だな」と思いました。謎解き形式で進むストーリーに、子供心を呼び起こされ、それなりに楽しく読みました。しかし最後まで読み終わってみると、「これを小説と呼んでしまってもいいのかな?」と少し違った角度からの疑問を抱きました。
小説とはいったい何をもって小説というのでしょうか。
そこでWikipediaで調べてみると、小説を以下のように説明しています。
小説には明確な定義や形式はなく、作者が描きたい人間や社会を自由に散文で表現する文学形態である。ロマンス(空想物語)やノベル(比較的現実性のある物語)など、現代で一般的に小説と呼ばれるものは、フィクション(想像による創作・虚構)と総称され、あくまでも事実を書いていく「ノンフィクション」(伝記・ルポルタージュ)と区別している。
この文章の後半のノンフィクションとフィクションを言及する部分も参考になりますが、やはり前半の「表現する文学形態である」という部分が何よりも大切なのではないかと店主は思います。
つまり、何か伝えたいものがある。表現したいものがある。そういった作者の意図があるものが小説とよばれるものの大前提で、伝えるべきモノを持たない小説は、例えそれが面白かったとしても、小説と呼ぶことに心理的に抵抗があります。この本に関しては、テレビゲームをノベル化した作品と紹介された方がしっくりきます。
ただ、調べてみるとこの作品の元ネタはYouTubeで、既に作者も動画も大人気。ということは、このようなイラストを駆使し、わかりやすく、テレビゲームのように話を盛り上げる小説は、今までにはないタイプのものかもしれません。故に、古典的な小説と区別して「YouTube小説」という新ジャンルを創造してもいいのではないでしょうか。
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