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【豚が狼を喰らうのか?】 #7
刃は首の半ばまでしか埋まらなかった。ヒースは舌打ちした。剣をひき抜いて豚修道士を蹴倒し、額に刺して終わらせる。
「くそっ、みっともない」
思ったより早く切れ味が鈍っている。魔人たちの分厚い肉のせいだろう。ヒースは慣れ親しんだ曲剣を鞘におさめ、豚騎士の死体から長剣を拝借した。
豚頭の魔物たちはまだまだ迫ってきている。あと何回殺さなくてはならないのか。
自分が慈悲深い人間だとは思っていない。肩入れするほどの付き合いもない連中だ。ただ寝覚めは悪くなるだろう。
「ふん……いつものことか」
「ブゴーッ!」「ブゴーッ!」
二体の豚修道士が正面からつかみかかってくる。ヒースは姿勢を低くしてそれらを躱し、《風の靴》を履いて、弧を描きながら瞬時に背後へ回った。
「ブゴ……!?」
驚きに固まる豚修道士の後頭部へ剣を叩きつけ、脳に刃をすべらせる。その横から豚騎士が斬りかかってきた。
「ブゴーッ!」
ヒースは《風の靴》を豚騎士に履かせ、九十度回転させた。豚騎士の剣は別の豚騎士の頭に振り下ろされた。
「ブギャーッ!?」
「ブゴ……!?」
戸惑う豚騎士の背後から、のどを刺し貫く。豚騎士は濁った断末魔とともに血の泡を噴いた。その耳には、買ったばかりと思しきイヤリングが飾られていた。
(ジェイソン)
ヒースはこの騎士の名に思い至った。彼は顔をゆがめ、乱暴に剣をひき抜いた。
六体の豚騎士たちが分散して襲ってくる。波状攻撃を仕掛けるつもりか。
あの屈辱の時と同じだ。ヒースは自分の剣と霊術の用途が一対一の戦闘に特化しすぎていることに気付いていたが、解決する気がなかった。だからゴブリンどもの処理に手間取って、あの少年を死なせてしまった。同じ轍は踏まない。
ヒースは地面に手をつけ、広範囲に風を走らせる。それはもはや靴ではない。《風の絨毯》だ。彼は絨毯に波をおこし、豚騎士たちを躍らせた。
「ブギッ!?」「ブゴゴーッ!?」
豚騎士たちは回り、転び、たがいに斬り合う。ヒースは「いつものことだ」と呟いて、殺すために向かっていった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「せえい、やぁーッ!」
「「「ブギャーッ!?」」」
ブリュンヒルトから伸びた炎の刃で、三つの首をひと薙ぎに払う。アルティナの周囲にいた魔物はそれで最後だった。
アルティナはレイチェルを振りかえる。彼女は自身の二倍以上はある豚魔人と相対し、悪夢じみた太さの腕を躱しつづけていた。アルティナは彼女を援護するため、疾走した。
「せえいッ!」
「ブオオォォ……ッ!?」
赤熱をまとう剣を豚魔人の腕に振り下ろす。豚魔人の肘から先が斬り落とされた。
レイチェルはこの隙を逃さず、四つん這いになり、力を溜める。
豚魔人は唸った。その唸り声から、力ある言葉が紡がれた。
「光ヨ、我ヲ守リタマエ……!」
土を跳ね散らし、レイチェルが飛びかかる。しかし彼女は魔人ではなく、もっと硬い何かにぶつかった。
それは彼女がよく知り、知らないものだった。知っているのはそれが《守護壁の祈り》と同質の光霊術だということ。知らないのは、不浄な青黒の魔光を放っていることだ。
魔光の守護壁が膨張する。
「う……!?」
「ぐあーッ!」
斬りかかろうとしたアルティナともども弾き飛ばされた。レイチェルは拳を、アルティナは剣をついて着地する。
「おのれ……! 《輝ける守護壁》は魔人化しても健在というわけか!」
「……あれ、《守護壁の祈り》だよね」
「その発展形だ。かつてカンディアーニは一流の光霊術師として名を馳せた。二つの性質をあわせ持つ壁を張れる術師としてな」
「物理と霊術、どっちも防げるってこと?」
「ああ。普通はどちらか片方だけなのに、だ。君ならこの意味が分かるだろう」
「分かった」レイチェルは立ち上がった。「要するに、殴れば壊せる」
「君らしいな」アルティナは小さく噴きだした。「そうだ。通常の守護壁霊術と同様、耐久力を上回るダメージを与えていけば、いずれ破壊できる。解除霊術がない以上それしかない」
レイチェルは頷いた。
魔光の守護壁に守られながら、豚魔人は苦悶の表情で斬られた腕をおさえる。その視線が、近くに転がっていた豚修道士の死体にとまった。
「ブオオォォ……」
豚魔人が笑んだように見えた。死体に腕をのばし、つかむと、頭から喰らいついた。レイチェルたちは絶句した。
「ブフゥゥー……」
残った半分も口に放りこみ、二口で完食する。豚魔人は満足そうに鼻息をもらした。
すると、斬られた腕の切断面で魔光が輝きだした。治癒が始まっている。魔の霊素をとりこみ、それを己の糧としているのだ。
豚魔人は周囲に目を配った。まだ死体を喰らうつもりか。
レイチェルたちは同時に走り出した。
「《戦乙女よ! この者に猛炎たる抱擁を!》」
アルティナの怒号とともに、猛り狂う炎の荒波がブリュンヒルトから放たれた。魔光の守護壁は戦乙女の抱擁を拒絶した。アルティナは霊力を注ぎつづけ、術を維持する。
反対側へ走ったレイチェルは、目についた物体を片端から投げつけていった。卓、ナイフ、食器、杯、騎士の剣。ひとつひとつは大したことはなくとも、着実に壁の耐久力を削っていく。やがて投擲するものがなくなると、彼女は自分自身の拳をたたきつけた。
魔光の守護壁が苦しむように明滅し、ひびが入った。鋼鉄が溶け、砕けるほどの攻撃を受けてもその程度だ。それでもレイチェルたちは攻勢を強める。
「ブグゥゥ……」
豚魔人は鬱陶しげにひびを見やりながら、修道士の死体をまたひとつ、喰らった。治癒の魔光はさらに輝き、腕をほぼ完治させた。
アルティナはそれを見ていた。見ていることしかできなかった。
そんな自分を知覚した瞬間、彼女は魂の色が変わったような感覚をおぼえた。表情が消え、彼女の輪郭が陽炎のように揺らいだ。
「己が信徒をも喰らう呪わしき背教者め。滅してくれる」
言葉とともに、炎が姿をかえた。橙炎から蒼炎へ。
荒波は痩せ、するどい鞭のごとくしなり、守護壁を打つ。そのひと打ちで五本のひびが走った。
「ブゴ……!?」
豚魔人は驚愕してそれを見た。
女騎士は淡々と剣を振り、蒼炎の鞭を打つ。打たれるたびに守護壁が硬質の悲鳴をあげる。
豚魔人は本能で感じた。あと三打と持つまい。狼もいる。
「ブゴオォォーッ!!」
濁った咆哮が轟いた。
直後、壊れかけていた壁の部分が四角く切り取られ、せり出した。炎の鞭を打つタイミングずらされ、術者のもとへ跳ね返る。レイチェルは叫んだ。
「アルティナ!」
「……ッ!?」
陽炎の揺れがおさまり、女騎士に表情が戻ってきた。鞭は跳ね返る途上で鋭さを失い、激しく盛る橙炎にほどけた。だがその勢いは止まらなかった。
「しまッ……」
アルティナは己を取りもどしたが、遅かった。もはや消すことも、躱すことも叶わない。
炎が主を呑み込まんとする、その直前、横合いからアルティナにぶつかるものがあった。《風の靴》を履いたヒースだった。二人は寸でのところで炎の奔流を脱し、地面を転がった。
「おい、大丈夫か、あんた……!」
「うッ、ぐ……ああぁぁ……!」
アルティナは歯を喰いしばり、悲鳴を抑え込もうとした。炎が首をかすめている。だが彼女の心を灼き苛むのはそんな痛みではなかった。
(八つ目……! 今度こそ八つ目の傷だ! いつになったらお前はお前を制御できるようになるのだ、アルティナ……!)
「おい! 大丈夫なのか!」
「だ……大丈夫だ。助太刀、心から感謝する……!」
そう答えはしたが、立ち上がれない。急激に霊力を消耗したせいだ。呼吸を整えるまで、歯痒い思いでレイチェルを見守るしかできない……!
レイチェルはアルティナの無事を背中で感じ、攻撃に集中する。彼女の炎は無駄ではない。薄くなった壁に連打を浴びせ、ついに破壊するに至った。
「ブゴォォォーッ!」
豚魔人の巨大な拳が待ち受けていた。レイチェルは素早いステップで躱す。拳は近くの卓に叩き下ろされ、粉微塵に砕いた。直撃すればレイチェルとて同じ運命をたどるだろう。
「ブゴォォォーッ!」
叩きつけた腕を横にふり、薙ぎ払おうとする。レイチェルはぎりぎりの位置まで跳び上がり、通過する腕に爪をたて、虫のように魔人の腕にしがみついた。
彼女は腕を走った。狙いは喉もとだ。
「ブゴォォォーッ!」
豚魔人は一直線にむかってくる殺意に怯え、がむしゃらに腕を振り回した。
レイチェルは肘のあたりで止まり、振り落とされないようしがみつく。視界も、平衡感覚もかき混ぜられるなかで、彼女の眼光はただ一点に固定されていた。わずかな凪の瞬間をとらえ、少しずつ腕を上ろうとする……。
「ぐっ!?」
突然、背中に衝撃が走った。
地面に叩きつけられたわけではない。空中だ。砕いたはずの魔光の守護壁の一部分が残っていて、それにぶつかったのだ。偶然か、それとも魔人はこれを狙っていたのか。
完全な不意打ちだった。肺の空気を吐き出してしまった。光の力が弱まり、腕にしがみつくことができず、宙に投げ出された。
魔人はその機を逃さなかった。自由落下するレイチェルの躰をすかさず掴み、締め上げる。べきべきと音を鳴らし、両腕が折られた。
「んッ……う……ッ!」
レイチェルは声にならぬ悲鳴をあげた。
豚魔人は待ちのぞんだ獲物を手中に収めた実感に、悦びの息を吐いた。
「ブホ……ホ……! ヨウヤクダ……リア……ヨウヤク、オ前ヲ……!」
悪臭のかたまりを吐きかけられる。レイチェルは抵抗できなかった。髪が根元から金糸雀色へ染まっていった。
《白狼の祈り》には光の霊力を全身にめぐらせるための呼吸が必要だ。締め上げられている状態ではそれができない。狼の力が失われていく。
魔人はあんぐりと口を開けた。糸引く唾液の奥に待ち構えるは底なしの闇だ。
レイチェルはただその闇を睨み据えた。
彼女の瞳に諦念の色はなかった。
友を……フリントロックを構えたクリスの気配を、背中に感じていたからだ。
「これでも喰らってろ、豚」
BANG! 爆発音とともに、弾丸が魔人の口に飛び込んでいった。
食事の予感に身を浸していた魔人は、それを防ぐことができなかった。蟻に噛まれる程度の痛みだが、思わず口を閉ざしてしまう。
「ブゴ……グ……ッ!?」
魔人がほんの少しよろめいた。その足元に、ヒースとアルティナが走り込んでいく。
魔人はとっさに守護壁を張ろうとした。だができなかった。クリストファーの放った弾丸が、光の霊力の流れを阻害していた。何かが仕込まれている……!
その一瞬の遅れは、風と炎を間に合わせた。
ヒースは旋風のごとき足さばきから放つ一閃を、アルティナは紅炎を纏った戦乙女の斬撃を、両の足にそれぞれ叩き込んだ。手練れの剣士たちの一撃は、その足をバターのように断ち斬った。
豚魔人は仰向けに倒れた。
掴まれていたレイチェルの躰が、腹の上にこぼれ落ちる。彼女は休む間もなく跳び、太腿ではさみこむように喉頭にのしかかった。
天を仰いで大きく顎をひらき、深く呼吸する。ふたたび髪の色が抜け落ち、牙が生えてきた。
右腕が折れても。左腕が砕けても。狼には牙がある。
豚魔人はその様を見上げ、絶望的に悟った。裁きの時がきたのだと。
彼女は大きく頭を振って、ついに豚魔人の喉笛に噛みついた。
「ブゴオオオオォォォォーッ!?」
魔人は絶叫した。狼はその牙でごっそりと肉をこそぎ取り、吐き捨てた。
「不味い」
それでも彼女は喰らいつくのをやめなかった。
こそぎ取った部分にさらに喰らいつき、吐き捨てる。またさらに喰らいつき、吐き捨てる。喰らいつく。吐き捨てる。口の周りが、鼻頭が、髪が、ドレスが、全身が血にまみれても、それを繰り返した。
やがて狼は喉頭を喰らい尽くし、穴をあけた。魔人はありえない場所から外気が流れ込んでくるのを感じた。
「これでもう、お前は何も喰えない」狼は言った。「私もお前を食べたりしない」
魔人は……カンディアーニはもはや呻くこともせず、その言葉を聞いた。真っ黒な瞳から、血の涙がこぼれた。
「レイチェル!」
ヒースが修道騎士の剣を投げつけた。
レイチェルはそれを噛んで受け止めると、一瞬の躊躇もなく、喉の穴に突きたてた。剣はカンディアーニの首を貫通し、頸椎を断たしめた。
それで終わりだった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
豚魔人が動かなくなったことを確認し、クリストファーは息を吐いた。他の魔物ももういない。彼は再装填を済ませていたフリントロックを仕舞った。
「会長」
呼びかけられ、振り向くと、バルドが戻ってきていた。クリストファーはぎょっとした。彼の衣服はズボンを残して破けており、さらけ出された上半身はところどころ腐蝕している。
「バルド、お前……!」
「大丈夫です。回復霊薬を飲みました。それより、使い手の女を取り逃がしました。申し訳ありません」
「そうか……。仕方がないな。村人たちは無事か?」
「はい、間に合いました」
「よかった。魔人化なんて許せるわけがないからな。よくやってくれた」
「ですが奴らがまた来るかもしれません。警戒は続けようと思います」
「もう大丈夫だとは思うけど……」
クリストファーは貴人たちの方を振り返った。彼らの様子はさまざまだったが、それが安堵から来ているのは共通していた。終始冷静な態度をたもち、まとめ役を買って出たハドルストンが称賛に囲まれている。
老人がクリストファーを横目で見た。その口元が歪んだ。それはほんの小さな変化だったが、確かに勝利の形をしていた。
奴は共犯者を切り捨てたのだ。光霊珠の違法採掘も、魔霊を含んだ食料提供も、もはや証拠は残っていまい。そして土地の所有権者として、今回の事件をネタに、神珠教団に強く出ることができる。一体どれだけの利権を搾り取るつもりだろう。
クリストファーは顔をそむけ、目を閉じた。
雪の森、獣の足跡。八つ数えてから、目を開いた。
「そうだな。苦労をかけるけど、警戒は必要だな。頼むよ」彼は改めてバルドを見つめる。「……お前、『怒った』のか?」
「はい。申し訳ありません」
「謝らなくていい。でも、そうか。お前が『怒って』も、逃げられる相手だったんだな」
「あの女、悪魔憑きです。完全な力は発揮できないようでしたが」
「成る程、魔女というわけか」クリストファーは頷く。「なら火あぶりだ。探し出して、かならず殺す」
バルドは一礼し、村の警備のためにその場を離れた。
クリストファーは二人の剣士たちに歩み寄った。
「失礼。僕はクリストファー・メイウッドと申します。勇敢に戦ってくださったこと、感謝いたします」
「貴殿が、メイウッド商会の……?」女騎士は息を整えながら、背筋をのばした。「身に余るお言葉です。私は炎珠派の特任騎士、アルティナ・グレーテ・フラムシルトと申します」
「炎珠派の特任騎士? そんな方が、どうしてここに」
「申し上げられません。任務ですので」
「もし《ベルフェゴルの魔宮》に関することなら、協力できますよ」
アルティナは言葉に迷った。図星のようだ。
「貴方はレイチェルとも知り合いのようですね。僕は彼女の友人です。信用してください」
「……少し、考えさせていただきたい」
クリストファーは頷いた。それから座り込む男のほうに目を向ける。男は先んじて言った。
「俺はこの特任騎士様みたいな大層な身分じゃない。ここの護衛をしてくれと頼まれた冒険者だ。依頼主は化け物になったがな」
「それはお気の毒です」
「あんたが、『お金持ちの友達』ってわけか」男はそう言って立ち上がる。「あんた、ドレス選びのセンスはあるよな」
「着る人がいいからですよ」クリストファーは彼の言葉の意味を察し、そう応えた。「貴方の働きに見合った謝意は示します。もちろん、形にして」
「ありがたいな。特に、そう……」彼は空を見上げた。「寝心地のいいベッドのある宿が欲しい。しばらく必要そうだ」
「善処しましょう」
クリストファーは二人のもとを離れ、さらに進んだ。
レイチェルは、魔人の死体のそばに立ち、俯いていた。クリスはかけるべき言葉を見つけられず、ただ名を呼んだ。
「レイチェル……」
「この人、最後に泣いたんです」彼女は振り返らずに言った。「どうして泣いたのでしょう。苦しかったのでしょうか。悲しかったのでしょうか。私は……」
「人じゃない。魔物だ。自分だけでなく、信徒の魂さえも悪魔に売りわたした薄汚い男だ」クリスは静かだが強い口調で言う。「そんな奴が死ぬ間際に泣いたから何だ? 罪が浄化されるのか? そんなわけがない。そんなことがあってたまるものか」
「……」
「君が気に病むことはないよ。リアさんも、ブラッドさんも、そう言ってくれる」
レイチェルは返事をしなかった。
ざわめきが近付いてくる。異常に気付いた村人たちが、教会に押し寄せてきているのだ。彼らの悲鳴が聞こえてきた。
「おい、何があったんだ!?」「教会のみんなは……」
「あなた! どこにいるの、あなた!」「司教様はご無事か!?」
「司教様!」「司教さまーッ!」
クリスは眉根を寄せた。レイチェルが肩を抱いて震えている。
彼は自分の上着を脱いで、彼女の頭から包むようにかけた。血に濡れた姿を見られないように。
【豚が狼を喰らうのか?】 おわり
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