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読んだ本の感想

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卍丸的な読書感想文集
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#バタイユ

『非-知』と現代社会の危機

はじめにジョルジョ・バタイユが提唱する「非-知」の概念は、合理性や理性主義に対するラディ…

卍丸の本棚
2か月前
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ふたつのエクリチュールの差異──紙に書かれたものと虚無に書かれたものの暴力性

 僕の読書スタイルは書写になりつつある。詩人、思想家や文豪の美しく洞察力にすぐれた文章、…

卍丸の本棚
7か月前
10

至高の感性──『ヒロシマの人々の物語』

もうすぐ、78回目の終戦記念日がやってくる。 長崎──原爆投下地として最後の土地であること…

卍丸の本棚
10か月前
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僕にとってのエルノー文学の魅力

はじめに7作品を読んでみて、今感じているエルノー文学の魅力 ①欲望の蕩尽性 ②個の全体的な…

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嫉妬/事件 アニー・エルノー

はじめにアニーエルノーさんの作品は5冊目となる。 まず、書いておきたいのは、僕はエルノー…

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歴史を家族で語り継ぐこと、文学のなせる事─野火を読んで思ったこと

はじめに2022年の終戦記念日。 特別な思いが僕に僅かながら生まれた日であったかもしれない。 …

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2022年上半期の読書

今年、上半期に再読したもの以外で印象にのこっているもの バタイユの著書全般とウエルベックのいくつか、ゼーバルトのアウステルリッツ、ウイグル問題、ウクライナとロシアの時事問題などにまつわるものなど、上半期は出会った本が自分なりに印象深いものが多い。 バタイユやドゥルーズバタイユやドゥルーズから読んでいたらサルトルは読むことができなかったかも知れない。 彼らは窓口が開けていて感覚的な思想家たちなのかも知れない。 バタイユはまんまとハマりました。 ドゥルーズは千のプラトー未読。

薪岡シスターズのとるにたらない愛すべき日常

細雪 著者 谷崎潤一郎 初版 1936年 本投稿はネタバレ、グロを含みます。 ネタバレや表現が嫌…

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レクイエム②フィクションのなしうること

レクイエム 著者 アントニオ・タブッキ 訳 鈴木 昭裕 出版 白水社 はじめに再読のきっか…

9

ヒロシマの人々の物語

著者 ジョルジュ・バタイユ 訳 酒井 健 出版 景文館書店 21世紀でも歴史を学ばない闘争の…

12

空の青み

どうしてバタイユ読むと元気になるのか、 ずっと青空が気にかかってしょうがなかったのか 理由…

4

太陽肛門

著者 ジョルジュ・バタイユ 訳 酒井 健 出版 景文館書店 久しぶりにメチャクチャに感性に…

3

マダム・エドワルダ/目玉の話

著者 ジョルジュ・バタイユ 訳 中条 省平 出版 光文社古典新訳文庫 初バタイユ。 バタイ…

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