本日のStandout YouTube… ミアシャイマーが語る、アメリカが深刻な問題に直面している理由！

2023年10月31日 00:35

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アメリカにとって、最大の脅威は中国の台頭である。中国は経済力と軍事力を着実に蓄積しており、アジアにおける覇権を目指している。アメリカは中国のアジア支配を容認するわけにはいかない。従って、アメリカは中国封じ込めに全力を注ぐべきである。

ところが、アメリカはウクライナ危機と中東問題により、アジアへの注力が十分にできていない。

まずウクライナ戦争は長期化する見込みである。この戦争は消耗戦の様相を呈しており、人口と火力の両面でロシアが優位に立っている。ウクライナは勝利できないだろう。戦闘は停止するものの、凍結紛争となり、アメリカは対ロシア封じ込めに引きずり込まれる。

次にイスラエルとパレスチナの対立は、容易には解決できない。イスラエルはパレスチナ人に平等な権利を与えることを拒否し、パレスチナ人は反発している。アメリカはイスラエルと深く関わっており、この問題から距離を置くことはできない。対立はエスカレートし、アメリカも巻き込まれる可能性が高い。

この2つの地域紛争により、アメリカはアジアへの注力を制約されている。一方で覇権を目指す中国の脅威は着実に高まっている。

さらに、アメリカは誤ってロシアを敵対視した。ロシアは中国に比べれば力が弱体である。アメリカはロシアを味方につけるべきだった。ところが、NATO東方拡大などでロシアを挑発し、ロシアを中国寄りに追いやってしまった。

要するに、アメリカのグランドストラテジー( 国家目的を達成するためにあらゆる国力を効果的に運用する戦略 )は混迷を深めている。アジアへの注力が不十分で、中国に対処できない状況にある。アメリカの現状は危機的である。

ジョン・ジョゼフ・ミアシャイマーは、アメリカの国際政治学者であり、攻撃的現実主義（オフェンシブ・リアリズム）の代表的な論者です。彼は国家が他の国に対してパワーの拡大を試みるという観点から安全保障を研究しています。

彼の経歴としては、ニューヨーク・ブルックリン生まれで、アメリカ空軍に5年間勤務した後、シカゴ大学で教員として活動しています。彼は1994年にウクライナの核放棄に反対し、ロシアの侵略を予言しました。そして実際に20年後の2014年にはロシアによってクリミアが併合されました。

また、2003年のイラク戦争では反対の立場を取りました。

さらに、2019年の民主党予備選挙では、彼はバーニー・サンダースを望ましい候補者とし、アメリカが直面する最大の問題として経済的不平等を指摘しました。