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「シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱」のご紹介と感想

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早稲田大学生協 組織委員会 Book Portal です。
私たちは " No Books, No Life. " をモットーに、
早大生が本に親しむきっかけを作る活動をしています。

活字が苦手な人でも思わず本を読んでみたくなるような、
楽しい企画づくりを目標にしています☺︎

本日はおすすめのミステリー小説を紹介させていただきます。紹介するのはこちら、「シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱」です。

かの有名なシャーロックホームズシリーズのオマージュ作品で、現代のロンドンを舞台に、女性になった登場人物たちが活躍します!
パイプを燻らせていたホームズはシロップたっぷりのパンケーキを楽しむ麗しのレディに、ワトソンは少々(いや、かなり)男運の悪い医者ジョーになって登場します。二人の共同生活はカフェメニューやスイーツに彩られ、読んでいるだけでお腹が空きます。

原作ではあまり姿を見せないホームズの兄マイクロフトも、超シスコンの姉、マイキーとなりメインキャラの一人として活躍します。ホームズよりも優れた観察眼を持ちながら、不精さゆえに探偵には向かないマイクロフトに興味を引かれつつ、登場シーンの少なさを嘆いた私にとってマイキーの存在は垂涎ものです! シスコンっぷりと政府の情報通としての凄みが共存するマイキーの魅力をどうぞ存分に味わってください。

原作よりも遥かに人間味を増したかと思いきや、頑なで透徹した眼差しを自身の人生に向けるシャーリー。そんな彼女とジョーが友愛を深めていく様子は何度読み返しても至高です。名探偵の相棒への思い。これこそ、多くのミステリー小説ファンが儚い蜃気楼を追うがごとく求め続けて来たものではないでしょうか。

一見、明るく楽天的なジョーにも闇があり、そしてモリアーティーは。

どこまでも魅力的な世界観と謎をどうぞ堪能なさってください!