【夢には賞味期限がある?上海で見た天国と地獄】
2011年11月11日。
東京で開催されたセミナーに札幌から参加しました。参加費が何十万円もする高額セミナーに参加するなんて初めてです。一念発起。東京の優秀な人だけが集まるセミナーに、僕みたいな札幌の田舎者が参加するなんて、身の程をわきまえない暴挙です(と大真面目に思っていました。笑)。
周りを見渡してみると、予想通り東京の優秀そうな人ばかり(にしか見えませんでした)。
「ここは田舎者が来るところじゃないんだよ」
周りの人たちにそう言われてるようで、いたたまれない気持ちになりました。会場に入った瞬間に、来たことを後悔しました。
その後…
丸の内に初めて行ったときは、スーツをバシッとキメたビジネスマンの中に、テキトーな恰好してるのは僕だけ(に見えた)。
「ちゃんとは働いてない奴はお呼びじゃないんだよ」
すれ違う人たちに、白い目で見られてる気がしました。気づかれないよう、小さくなり、なるべく気配を消そうと必死でした。
その後…
とある合宿セミナーに行ったときは、ビジネスを成功させている経営者の中に、稼げてないのは僕だけ(に見えた)。
「稼いでない奴には参加する資格なんかないんだよ」
皆に鼻で笑われてるようでした。場違いなところに来てしまい、恥ずかしさでいっぱいです。帰れるものなら今すぐ帰りたかった。
その後…(しつこい?)
銀座に行ったときは、オシャレな人たちの中に、ダサいのは僕だけ(これは事実だった、笑)。
「そんなセンスのない恰好でよく銀座に来たわね」
目に入るすべての人から「ダサい田舎者」と烙印を押される屈辱に、火あぶりの刑にかけられてる気分でした。
いま思うと、自意識過剰すぎて笑っちゃいます。爆笑ものです。誰も僕のことなんか気にしてないのに、勝手に一人で被害者になっていました。
こんな一人芝居を繰り返すうちに慣れました。どこかに行って緊張したり、誰かに会って卑屈になることは、ずいぶん少なくなりました。
気がついたら、全国を移動するのが自然なライフスタイルになっていました。札幌からほとんど出ることのない「道民」から、日本を自由に行き来できるという意味での「日本人」になったかな。
全国でスゴイ人、面白い人とたくさんお会いするようになると、北海道ののんびりさが際立ちます。全国の流れからポツンと取り残されちゃうんじゃないかと、勝手に心配しちゃってました。みんな、もっと北海道から出てみればいいのに。
そして…
2017年11月11日。
僕は上海にいました。
目的は、本田健さん初の中国セミナーに参加すること。中国人数百人と、日本人20人。
ピンと来て申し込んだものの、申し込んだ後に思い出したんです。海外ひとり旅は、語学がダメダメな僕には絶対ムリだと思っていたことなんです。海外に一人で行って、現地で合流するだけなのですが、僕にはハードル高すぎです。
中国語は「你好」と「谢谢」しかわからないし、英語だって片言。言葉がつうじないの怖い。
久しぶりに、申し込んだことを後悔しました(笑)。
でも、中国は僕のライフワーク「人は愛でつながっていることを証明する」を世界ではじめる場所だと確信(妄想?)していたので、下見のつもりで、久しぶりに一念発起し、参加しました。
新千歳空港からの直行便。チェックイン待ちの列に並んでいると…
全員、中国人!!
日本人は僕一人。みんな何を話してるのかぜんぜんわからない。超アウェイ。ヒエ〜、帰りたい。
上海に着いても、
リニアモーターカーのチケット買うのにドキドキ。地下鉄のチケット買うのにドキドキ…って買えないし!100元札を何回券売機に入れても戻ってくるし。パニック!
インフォメーションのお姉さんが、身ぶりでお札を寄越せと言ってる…ような気がする。100元札を渡すと両替してくれた。おお!大きな金額のお札は使えないのね。
ホテルのチェックインでももたもた。海外では自分のポンコツ具合が際立ちます。ここまで役に立たないと笑うしかありません。
講座は2日間。
印象的だったのは、参加者の年齢が若いこと。日本では40代前後が多い内容の講座に、上海では20代が多かったんじゃないかな。学生もいました。しかも、中国全土から数百人がわざわざ上海まで来ての参加。
彼ら、彼女らは、
とても優しい。
とても優秀。
とても前向きに人生をよくしようとしている。
とても自己主張がはっきりしている(我を無理やり通す感じではないです)。
こんな子たちが中国全土にいるそうです。
ニュースで見る中国とはまったく違う中国があります。
心配しちゃったのが、彼ら、彼女らと同じ時代を生きる日本の同世代の若者たちのことです。
アジアの人口が44億人くらい。アジアには日本の40倍の人たちがいます。中国だけでも13億人。日本の10倍です。しかも、経済的に急成長中。
1億人ちょっとしかいない狭い世界で、いい学校、いい会社、いい仕事を考えることは、もちろん悪くはないけど、もったいないなと思います。
アジアという視点で見たとき、それは「村で一番の職場を目指す」というほどのレベルにすぎなくなっているのかもしれません。
僕が札幌に住んでるけど、東京でいろんなことができ、全国に友達ができたのと同じレベル感で、これからは、
日本に住んでるけど、上海などアジアでいろんなことにチャレンジでき、アジア中に友達ができる!
きっと、これがこれからの時代の楽しい生き方になります!!
特に今の若い世代の人たちには、アジアに目を向けた上で、
日本で生きるのか、
アジアで生きるのか、
自分の生きる世界を選んでほしいと強く思いました。いい悪いではなく、そっちの方が絶対面白い!!
面白く生きてほしいな〜。
でも、自分の人生なんだから好きに生きてくれたらいいと思います。情報がないのはもったいないので、アジアの面白さはこれから僕もお伝えできたらいいと思っていますが…
僕は、すっごく面白いオモチャを見つけた気分です。
中国、面白い!
アジア、面白い!!
僕自身は、これから中国に軸足を乗せ、日中で面白いことができるかチャレンジします。絶対にその方が楽しい!!
まずは、日中筆談読書会コミュニティを立ち上げたい。
そしたら、日本にいながらでも、中国に友だちつくれるでしょ。
日本人から、アジア人へ。
今回は現地の空気も感じれたし、これからアジアに出るためにいい下見ができた…
と思っていたら、日本人チームの一人がセミナー中に話しかけてきました。
「くっきー、勝手にステージに上がって踊っちゃいなよ!」
史上最大のムチャぶり。
ここから、ライフワークがゆえの僕の苦悩がはじまります。『運命の休み時間』のはじまりです。
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