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文学フリマ東京calling?暴食紀行


夏が来る前に終わってしまったみたいな肌寒い日が続くサッポロ。先週行ってきた東京も暑かったり寒かったり、濃かったり薄かったりしたら言ってくださいね???系のラーメン屋みたいだった。今日は(今日も)食べものの事だけを書く。

ーーーーー旅立ちの朝ーーーーーー

スキッピーの握った米を食べながら空港に向かう。具がまさかのいぶりがっこクリームチーズで一瞬脳がバグる。「いや家庭で作るようなおにぎりでいぶクリちゃんはびびるっしょ!」と連絡線バスの車内全員が思った。そう俺らサトラレ世代だから一人食えば脳共有。空港で同行者と合流して乾杯。沁みる。中東系の兄ちゃんが謎の歌を爆シンガロングしてて非常にNICE BGMだった。

東京駅に到着してまず向かったのはグランスタ東京で販売が始まったばかりのロケ弁でお馴染み「オーベルジーヌのカレー」ラジオリスナー的には一度は食べてみたいあのデカいじゃがいもが四隅に鎮座する甘そうなルーカレーはやはり人気で完売していた。並びにある崎陽軒のシューマイ弁当もよく深夜ラジオで聴く名前だ。ハライチの岩井さんが触れていた気がする。

1,000円近くする弁当は正直なところ北海道のスーパーにある半値程度のものと大差はない様に感じた。しかし「これがあのアンズか!弁当に果物て!そしてぷりんぷりんと整列したお米ごはんちゃん!」と東京での御飯を噛み締める。筍を甘辛く煮たものがしょっぱくて米が進んだ。完食後、中野方面に向かい、やるべき事をした。

ーーーーーどこに居ても公園か川ーーーーー

友人と徒党を組み新宿の公園で本格路上飲酒を敢行。もはや慣行、鳩との対話。東京の友人と初対面し連続飲酒を進行した結果、宿泊予定の銭湯に入店拒否され救援部隊を呼ばれる。泥酔お断りの基準として名前を記入出来ないと入店不可らしく、笑っちゃうくらい名前が書けなくて紙の上でミミズが踊っていたのは覚えている。受付のお姉さんは大して軽蔑した感じでもなくてこんな奴がきっと沢山いるんだろうなと気を失う寸前にぼんやり思った。

救援隊に担がれて移動をした。(らしい)移動中の睡眠で泥酔のかけらが解れ、友人にねだって深夜に富士そばを啜るも覚えているのは「なんかかみごたえあって!しょっぱかった!」だけだった。

ーーーーー波乱の文学フリマ当日ーーーーー

なかなか無い久しぶりのアレaka二日酔いのまま東京タワー周辺を朝5時からふらつく。オール明けの若者達は眩しくもなんともない。ゲロとゴミが札幌の5,000倍くらいあって飲み残しだけで暮らしていけそうだなと思った。

草間彌生のぬいが道に落ちていて友達のお土産にすることにした。早速バッグに付けてくれて彌生も微笑んでいた。文学フリマは12時から開始であっという間にその時は来て、大量の人々が大挙大挙。売り子の合間に他のブースを眺めながら歩いていると「これだけ沢山の人が好きなものについて考えて作品を作って、それを楽しみにして来場するお客さんがいる」って事実に情緒ぎゃん泣きしそうになるのを抑える。あの瞬間。あの瞬間を煮詰めて琥珀糖にしよう。今思い出しても泣きそうだ。

ーーーーー実は一番平和な打ち上げーーーーー

終わった。やるべきミッション遂行。次にやるべきは圧倒的打ち上げ。大衆居酒屋のオレンジのライトが沁みる。水茄子の刺身をはじめて食べた。

ほんのり青臭くてもきゅっとした食感がとても好きだった。安いお店だったけど全体的に美味しく本当に打ち上がった。安くてデカくて不味いと評判の弁当屋を覗いたりアメ横を眺めたりしつつ、またしても公園へ着地。旅行中はじめての歯磨き。歯がサメくらいザラザラしていたのが解消される。安定の路上睡眠を挟んで向かったのは二郎系ラーメン「豚山」ミニぶた1,000円のシルキーチャーシューっぷりに舌を巻く。

札幌の二郎系はそれぞれ個性爆発していてどれも割と好みだけど、流石東京!って感じの美味しさに胃が喜んでいた。リーズナブルでシンプルにすげぇ。

ーーーーー本当の観光の始まりーーーーー

いつも5時には目が覚めしまう。どれだけ飲んでも朝が早い。すぐに身支度を整えてお昼まで僅かな観光をする事に。奇跡的に宿にした快活クラブの隣が目当てのケバブ屋「モーゼスさんのケバブ」だったので朝食にヘビーなビーフをぶちこみ。

野菜と肉が盛り盛り溢れていて食べながら歩くのが難しい。空模様はあいにくの雨。雨宿りに駅構内で朝帰りの若者を眺めながらケバブを飲み込む。食後向かったのはオードリー春日がかつて住んでいた「むつみ荘」いつか、いつか見ようと思っていた憧れの建物へ。旅行中はじめての住宅街で早朝+雨なことも相まって静まり返っていた。古い建物も多く歩きながら建物を眺めているだけで眼福だった。むつみ荘をしばし目に焼き付けてすぐに踵を返した。オールナイトニッポンのフリートークでも出てきた小窓がとても可愛らしいサイズ感だった。

ーーーーー帰路・安心・LiLiCoの真相ーーーーー
帰路、東京駅へ再度向かった所なんと在庫があるではないか「オーベルジーヌ」待望のソレを購入し、空港で常温のまま実食。

デカいビーフ!スイーツ並みに!甘いルーをしっとりおこめが受け止めてリーフレットの説明文にあった通り、暖めなくても美味しい。しかし一番の目玉はあのデカじゃがいも。何故ただのカレー弁当が人気なのかの秘訣はあの異質なイモにあると推測していた為に高まる期待。いざ!!!プラスチックのスプーンで切り分けれるほど柔らかく火の通ったイモ。舌に乗せる、歯で砕く、瞬間理解This is...

本当に全てのバランスの真ん中、中庸、ジャスト、just、ただのじゃがいも!!!!!甘いわけでもないしホクホクでもぼそぼそでもないリアルに全てのバランスがちょうどごく普通のじゃがいも!!!!!!!!正直ちょっと期待しすぎていたのかもしれない。東京で飲みまくり食べまくり舌と脳がバグり果てた末に食べたじゃがいもだからフラットには味わえなかったのかもしれない。でもこれがあのオーベルジーヌのじゃがいもなんだ。付属のソフトホイップバターもまるで無味。でもいいんだ。私はこれからラジオでオーベルジーヌという単語が出る度に「ハイハイハイオーベルジーヌね以前東京で頂きました甘口のルーカレーですが後味はスパイスも感じられてはじめて食べた際は感慨深いものがアリマシタ。名物のじゃがいもは特筆すべきことはありませんでしたがあれを求めて観光客が買い求めるのでしょうから良い事じゃないですか私は嫌いじゃないですよ?オーベルジーヌ。え?まだ食べた事がナィ?そりゃー貴方チケットをすぐさま手配して召し上がってご覧なさい。究極の中庸じゃがいもが待っていますよ。ありゃーある種、近代の教育論にも繋がってくる話っつーふうに私は感じましたけどねハイ」と早口で言えるだろうからそれでいいのだ。

加えて東京駅ではオーベルジーヌと同じくらい念願だった「ピエールマルコリーニ」のチョコレートも買うことが出来た。落ち着き払った照明の下、ショーケースで輝くショコラたち。ハンマーでガラスを砕いてチョコレートを強盗するロマン。ある種の人々にとってはジュエリーよりも価値があるんだろうそれらはトゥーマッチエクスペンシブでたった2粒しか買えなかった。でもそれで充分だった。2粒の為の大袈裟な小箱は食べ終わった後にスキッピーのアクセサリー入れに生まれ変わった。ベーシックなカカオのチョコレートとフランボワーズとホワイトチョコレートの組み合わせは口に運ぶ前から香りが強く、なんだかそれだけで嬉しくなった。縁遠いけどハイブランドの持つ品格に惹かれるので口にする事が出来てとても満足した。過剰に財を生み出すものはそれ自体が馬鹿っぽくてなんか好きだ。しかしチョコレートの味わい自体は頭打ちという印象で、一般流通の安価な商品でもそこそこ美味しいから味覚以外のブランディングによるところが大きいのかなと感じた。

ずっとずっとなんか食べてて平和なだと思うけどそれに罪悪感とかはなくて仕方ないじゃんて思いながら生きている。感謝と探求つづけて日々食らうって行きまっす。

ラストタイトルのLiLiCoの真相についてはポッドキャスト番組「怪電波フロムスガラムルディ」の最新回(2024.05.27.公開予定)で触れているので聴いてみて下さい。

それではまたどこかの胃袋の先で!

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