護憲派と改憲派それぞれの最終的な争点

憲法は理想か現実か

双方の論点は最終的には「憲法は理想を書くものか、現実を書くものか」に行きつく。第一次世界大戦後のパリ不戦条約において世界の列強は戦争を放棄すると締結したが、国際的な認識としては侵略戦争のみを放棄し、自衛戦争は放棄しないというのが共通認識。今の日本においてはいつ中国や韓国やロシアや北朝鮮から侵略のターゲットになるかわからないという現実があるため、自衛戦争は放棄しないことを日本は明確にするべきである。また、護憲派は憲法が神聖不可侵なものと認識していることが多い。護憲派政党は社会党や共産党がかつてはそうであり、政治家は改憲を唱えただけですぐに責任問題になるような時代がつい最近まであった。

憲法9条を変えても戦争にはならない

護憲派はたびたび憲法9条を改正したら戦争になると主張しているが、ベトナム戦争や朝鮮戦争や湾岸戦争で自衛隊を派遣して海上封鎖を行うアメリカ軍に給油したりとすでに戦争に加担しているため、憲法9条がそもそも戦争の歯止めとしての役割を果たしていない。そして憲法9条改正が、これまで平和主義の下で暮らしてきた国民を軍国主義国家へ変えるとも思えない。

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