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【clubhouse】カラマーゾフ②ほかについて

こんにちは。

11月の「100分de名著を語ろう」は、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』について語り合っています。放送の解説とテキスト執筆は、光文社古典新訳文庫で訳出を担当されていた亀山郁夫さんです。なお、今月の放送は、2019年12月分の再放送にあたります。今回のnoteは、その『カラマーゾフ~』の2回目までの分を中心にお届けしたいと思います。

『カラマーゾフの兄弟』について

11月4日(木)と11日(木)、21時から100分程度、おおぜいの方々にお集まりいただいて歓談のひと時を持つことができました。clubhouseでは、直近のアップデートで、参加人数が把握できるようになりましたので、それによると11日の回は出入りしていただいたのが、延べ35名様ということがわかっています。ご参加くださり、本当にありがとうございました。

既に投稿しているとおり、ぼくは『カラマーゾフ~』については2017年に一度通読をしています。2019年の初回放送時には、テキストは購入していたのみで積読のまま。放送も見られずに終わっていました。ですので、今回の再放送を歓迎しています。

亀山先生によるテキスト(Kindle版)も、大胆かつ緻密で、エキサイティングな考察が繰り広げられており、楽しませてもらっています。読み進め、録画した番組を見てみると、この『カラマーゾフ~』が重層的で綿密に設計された構築物であることが透けて見えるかのようです。

8日(月)の第2回の再放送を受けた11日(木)の会では、次男のイワンが三男アリョーシャに語った「大審問官」における「善」と「悪」の対立、対比について、「熱く」語り合われました。

全き「神」が創造し給うた世界に、なにゆえ「悪」がはびこっているのか。キリスト者にとってのこの難問を、イワンはためらうことなくアリョーシャに投げかけます。ことに引用されていた児童虐待の事例は、目を覆うばかりの有り様でした。

ぼくは仏教を信奉していることを自認しているので、キリスト教とは「二項対立」の宗教なんだなと強く感じました。天台・日蓮系の「一念三千」論では、地獄界の生命にも仏界が、仏界の生命にも地獄界がそれぞれ住していると説かれています。それぞれが相反し、排斥し合うものとしてのみ考えられてはいないのです(もちろん、ここでは仏教とキリスト教のどちらが優れているかを論じているのではありません)。ですので、ここで「悪」の存在をどう捉えるのかという問題提起は、とりわけ鮮烈に感じました。あとの2回の放送も、たいへん楽しみです。

「理想の読書会」について

明日11月13日(土)20時からは、イレギュラー枠で「読書会」をテーマとしたルームを開く予定でいます。読書会に何を期待して参加されているのか、どんな読書会を「理想」としているのか、主催される側からも参加される側からもご意見をいただければと考えています。この回は、現に読書会に参加している/していないを問わず、広くご出席を募りたいと思っています。ぜひご検討ください。

『革命前夜』について

11月15日(月)には、読書会の第5期(=5冊目のテキストを使用)をスタートさせます。旧東ドイツのドレスデンに留学するピアノ学生を主人公とした、須賀しのぶさんの『革命前夜』(文春文庫版)がテキストです。こちらもご参加を検討してくださいますとうれしく思います。

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今回は以上といたします。最後までお読みくださり、ありがとうございました。それではまた!


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