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7 新人が会議で何すればいいってんだよ。

【読んだ本】
世界で一番やさしい会議の教科書/榊巻 亮著、日経BPマーケティング


【読んだ理由・目的】
『入社一年目の教科書』より、会議の大切さが説かれていたから。
会議をほとんど経験してこなかったから。

【本の概要】
 この本は、「新入社員の成長とともに読者が会議の取り組み方を学んでいく」、という小説仕立てのビジネス書である。ストーリーの進み方に違和感はなく、要素ごとに丁寧に話が進んでいくためとても読みやすかった。

【参加者側 隠れファシリテーターになれ】
 本書の序盤は、会議の主催者ではなく参加者の視点から描かれている。主人公が新入社員ということもあるだろうが、最大の理由は「参加者も会議を構成する一員である」という意識を持ってもらうためである。

では参加者はどういった姿勢で会議に臨むべきなのか。
結論から言うと、参加者は隠れファシリテーターになる必要がある。

つまり、円滑に会議を進めるためにサポートしてあげよう、ということだ。
では隠れファシリテーターに求められる3つのアクションを紹介する。

1.「決まったこと」「やるべきこと」の確認
 会議の終了間際に、この会議で何が決まったのか、誰が何をいつまでにやるべきなのか、をちゃんと確認する。これを行うことで会議の内容を抜け漏れなく確認でき、参加者の認識を合わせられる。
2.「会議の終了条件」と時間配分の設定
 会議の冒頭で「どういう状態になったら会議が終了といえるのか」を確認し、全員の方向を一致させる。ちなみに、終了条件は「誰にどう動いてもらうのか」をゴールにしよう。また同時に時間配分を設定することで会議が長引くのを回避できる。
3.スクライブ(殴り書き)をする
 スクライブは今何について話しているかを視覚化させるため、会議の内容をすべて書き出す「書くファシリテーション」である。①議題を書く②意見を全部書く③意見から派生した問や結論を書く、といった流れ。書き手が書きやすい議論をすると、筋道がはっきりする。

【主催者側 隠れないファシリテーター】
 会議を設計する主催者の立場になったらどうだろうか。会議の設計するうえで必要なこと、隠れないファシリテーターの役割とは。
1.会議前の準備(最重要)
 最重要の準備段階。prepシートを使って4Pを会議前に確認する。
4P目的(会議の終了条件)・プロセス(会議の進め方)・参加者(会議に必要な人だけを呼ぶ)・装備(何の道具をどう使うか)
2.導入(以降本番)
終了条件の確認、共有。時間配分の設定。
3.進行
 スクライブ。意見をひたすら出してから優先順位をつける(発散収束)。課題解決の5階層を意識し、全員の目線を合わせる。話していない人や言いよどんでいる人にも積極的に意見を聞くことで、課題へと昇華させる。など
4.まとめ
 決まったこと、やるべきこと、期日や担当者の確認。

※参加者の場合は隠れファシリテーターに徹する方が効果が高い。prepはあくまで主催者側に必要なこと。

【あとがき】
 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。説仕立てで読みやすいのはもちろんだが、ページが進むごとにこれまでの内容が丁寧にまとめられているのもポイントが高かったです。振り返りも簡単で、会議に困ったときにすぐ読めそうなのでぜひ読んでもらいたいです。




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