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自分として生きる意味を探せ【それでもなお、人を愛しなさい】感想

こんにちは、レイです。

『この世界は狂っていることを認める』

このフレーズを聞いて、納得できた人はいますか?
「だよねっ!」と心から思うことができますか?
それとも、「そんなわけない」と、立ち向かいますか?

世界は狂っているし、現実というのは常に自分に非道だ。優しく微笑んでくれるなんて、甘えを許してくれない。運勢という、自分では欠片もコントロールできない、バグが存在し、支配している。

それが、僕の価値観でこの言葉を聞いたときに思ったことです。
つまり、僕はこの意見に大賛成なんだ。

だって、人間が作った世界で僕らは生きている。
間違いと欠点が山のようにある人間が、自分の利のために行動して作った世界だ。そんなの、歪に決まっているだろう?

そして、残念ながら人間社会というのは、非常に歪にできています。
生き難い世界です。生きづらさは残っているし、難しい問題は多い。

今回紹介する一冊は、生きる意味に悩み、それでも人間関係をあきらめていない人に届けたいです。

『それでもなお、人を愛しなさい』
これが今回紹介する一冊になります。


『それでもなお、人を愛しなさい』内容

人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在だ。それでもなお、人を愛しなさい。何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもしれない。それでもなお、築きあげなさい―マザー・テレサの心を揺さぶり、ビジネスリーダーからロックスターまで、世界中の人々を励まし続ける珠玉の人生訓「逆説の10カ条」。その神髄を、提唱者が丁寧に解説する。胸に染み入る至言が最良の人生を指し示す生涯の一冊。

それでもなお、人を愛しなさい

「それでもなお、人を愛しなさい」読み方

人は生きている限り孤独になることはできません。
孤高に慣れることは、結構簡単です。ある程度は我慢できる。
でも、真の孤独に耐えられる人間はいないのです。

つまり、結局孤独になることはできません。

孤独にならず生きていくには、人間関係を維持構築していく必要があります。そして、この世界は非常に歪になっており、その歪みを許容できなければなりません。でなければ、人間関係を維持構築していくのは難しいです。

さらに近年ではインターネット技術が普及・確立した影響もあります。爆発的に情報が増えてしまい、本当に息苦しさを実感するようになってきました。
見える格差、見える理想、自分の低さ、傲慢な比較。
それは、誰もの心の奥に巣食い、その歪は別の人間に悪い形で影響を与えてゆきます。

そんな中でも、その歪であることを受け止めていくしかありません。
それでもなお、自分らしく生きていく事が求められています。
自分らしく生きる事は、他人から求められているのではありません。自分自身の渇望なのです。それは、心の叫びなんだ。

今回はそんな生き方を語った本書を読み、理解するために重要な三つの視点の紹介をします。

自分の軸を持て

当たり前ですが、自分らしく生きるにいは、自分の軸を持っていることが非常に重要です。
よくTVや自己啓発本でも「自分軸」という言葉で紹介されますが、ようは「自分の価値観と考え方を大事にしろ」ということです。

本書を読む際に幾つかの視点や考え方があると思いますが、まずはこの自分軸という視点で読むとよいでしょう。
本書冒頭には、本note冒頭でも紹介した一節があります。

「この世界は狂っていることを認める」

ということですね。
この言葉は、次のようにして、続いていきます。

「そこから始めるのが最善」

つまり、世界は狂っているのです。この本の中では、まずその事実を認めろと、言っています。
別に、僕一人が変で異常なわけではなく、そもそも世界が異常なのだから。個人が少し異常なくらい当たり前。

でも、そんな摩訶不思議な世界だからこそ、僕たちは「自分の大事なもの」を腹に括り、一本の槍として生きていかなければ生き辛いのです。

それは、『自分に対して誠実に生きる』ということに他なりません。
自分に正直になり、自分の譲れないものと、そうではない物を明確に線引きするような視点で、本書を読んでみるといいでしょう。

まずは自分の中で大事なこと、自分の意見や意志を持ってみましょう。
難しいことかもしれませんが、できるところからやってみましょう。

第二者の視点を持ちなさい

よく文章を書く時には「第三者」で、コミュニケーションの時には「相手の気持ちになって」という言葉を使用しますよね。
この「相手」というのが、二者視点です。

この視点で本書を読むというのは実は大事です。
「それでもなお、人を愛しなさい」という題であり、読んでいるあなたも『愛される側』であります。

もちろん、あなたは人を愛することもしますが、同時に「愛される人間」でもあるのです。

世界にいらない人間なんていないということを、僕はきれいごとだと思っています。ただ、そのきれいごとを信じて、何となく生きていくしかないのです。

本書をしっかりと読み込んだ後も、その感覚はあります。
ですが、『対価を求めずに人に尽くせ』という言葉の通り、誰かが貴方に、尽くしてくれているのです。

今はそれに気が付いていないだけで、もしかしたらそれは身近にいる友人かもしれないし、SNS上で知り合った誰かなのかもしれない。

自分軸で生きているあなたも、「誰かに尽くす」ということは、必要不可欠なんです。だって、「それでもなお、人を愛しなさい」なので、当たり前ですが貴方も、人に尽くすのです。

自分勝手に好きなように生きて、人に迷惑をかける。
それだけではなく、自分は相手に何ができるのか。

相手の人は、自分に何を求めているのか?ということを、少しだけ意識してみるきっかけになるでしょう。

そしてその視線でこの本を読んだとき、「自分の価値」という物の本質がわかります。

歪を楽しむ

歪みを許容するということは、非常に難しいことです。
残念ですが、人はそんなに簡単に歪さを強要できない生き物です。

この本を読むと、当たり前だったことが実は歪だったんだということに気が付きます。もしかしたら、僕のように生き辛さを味わっている人には、「やはりそうだったよな」となるのかもしれない。

自分軸を持つとか、他人の立場でという、煩わしさがあるのであれば、歪を探してみましょう。

自分が思っているよりの世界は歪んでいるのか、それとも自分が歪んでいるのか。それを一度確認しておくということは、非常に重要なことであります。

「誰もが持っている疑問」であるのか
「誰も持ちえない疑問であるのか」ということは
大きく影響してきますからね。

世界は歪だよねって思うだけではなく、どう歪なのか。それは何故なのか。
そこまで考えられると、いいと思いますよ。

感想

「それでもなお、人を愛しなさい」を読んで初めにふと思い出したことがあります。それは、「アガペー」と呼ばれる『無償の愛』のことです。

これは本来、神が人間に与えるものであり、人間からの対価を受けとるものではありません。
人が人であり、そこに生きているならば、神から与えられる祝福(愛)です。

どうでもいいですが、僕は自分が歪んでいるという自覚も、あまり大した才能もないという事を自覚しています。なぜなら、僕には誰よりも優れた能力もなければ、継続力もないからです。

そんな僕ですが、実は何人かの親友がいたりします。
自分でも驚愕ですよ。こんな人間でも、人と関係持てるんだなぁって。

そんな親友と呼べる人がいて、それでも僕は「自分の意義」について
よく考えています。つまり、

「自分が自分であることの意味。その生きた理由は、何なのだろうか?」

ということですね。

これらに関しては、毎日考えているといっても、過言ではありません。

解のない問いですから、暫定的に「これ」というものを作成して、ふとした瞬間に考え込む。微調整と修正を繰り返している毎日でもあります。

考えていることといえば、不安や将来に関して漠然としたものも多いです。
しかし、実際には自分の生き方に関してが多いです。

それは、自分に対して誠実に生きることであり、他人に対して無防備であることであったり。人との関わり方や自分との関係性に、少しずつ表れていくものであると思います。

ただ、本書の中でも触れていましたが、『対価を求めずに人に尽くす』ということが重要です。

この本を読んで少し友人に話をしてみると、「お前はそれ以上人に尽くすな」と言われました。

人間関係が苦手な僕ですが、幾人かの親友がいるのは、これができているからなのか?と思いました。
人に尽くすというのは難しいですが、提供できる情報を提供し、時には嫌われることを覚悟で、引き止めを行い、悩みは共感する。
喜びには、大いに祝福してその余韻を楽しむ。

至極当たり前のことですが、そんなことをしていく。
その中でも、自分の軸や価値観を持ち続ける事が、大事なのだと再確認しました。

僕の行動は、神のような無償の愛ではないです。
嫌な事は嫌だし、無理なものは無理だから。
愛せないものだってあります。
それでも、より多くの人との深く切れない縁を結んでいけたらいいなと、そんなことを考えるようになりました。

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