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【035(後編)】SDGsとSociety5.0の観点から解きほぐす、今後の社会の行く末

今回の記事は、前回の記事の続きになっておりますので、まだの方は、是非そちらもお読みください。

【035(前編)】SDGsとSociety5.0の観点から解きほぐす、今後の社会の行く末の記事では、

・SDGsが世界で叫ばれた背景
・課題先進国日本

について解説をしていきました。

そして、今回は、このような時代背景の中で、内閣府が新しい社会の在り方として提唱している「Society5.0」が目指すものを解説していきます。

内閣府の「Society5.0」が目指すもの

内閣府は日本が目指すべき社会として、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムによって開かれるSociety5.0を提唱しております。

Society5.0は、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、人類社会発展の歴史における5番目の新しい社会の姿とされています。

Socity5.0とSDGsの関係

では、このSociety5.0はどのように世界的な動きであるSDGsと関係しているのでしょうか。

そのことについて経団連は下記の動画でこれからの社会を紹介しています。
5分ほどの動画で、これから起こりうる社会を簡単にイメージすることができるので、ぜひ見てみてください。

また、内閣府はこのような社会について下記のように述べています。

これは一人一人の人間が中心となる社会であり、決してAIやロボットに支配され、監視されるような未来ではありません。また、我が国のみならず世界の様々な課題の解決にも通じるもので、国連の「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals:SDGs)の達成にも通じるものです。

では、これらの人間中心となる社会の実現を通して、
前編で述べた、日本の少子高齢化と地方の過疎化をどのように解決していくでしょうか。

Society5.0流解決:少子高齢化

少子高齢化が進む日本では、「医療・介護の現場での人手不足」や「農業従事者の高齢化による食料時給問題」などが考えられます。

これらの問題について、以下の本を参考にしながら未来の課題解決の方法を紹介していきます。

まず、医療・介護については、オンラインでの遠隔医療や介護現場でのロボットの活用などで、医療従事者不足を解消しようとしています。

例えば、2030年には以下のことなどが起こると書かれています。
● オンライン診療や、モバイルによる自動での体調管理
● 遺伝子情報を読み、書き、編集することによる病気の治療
● ロボット外科手術
● 細胞の移植による治療

また、高齢化が進んでいる農業では、最新技術を使い、少ない人数で、適切な量を生産する「スマート農業」を進めることが、人手不足や食糧供給の問題の解決策になる、と期待されています。

例えば、2030年には以下のことなどが起こると書かれています。
● 腐らない食糧の開発
● 高層ビルの中への農場の移動
● 培養肉による無尽蔵なステーキの作成
● ロボットによるシェフの技術の模倣

Society5.0流解決:地域の過疎化

地域の過疎化によっては、「教育の格差」や「高齢者の交通問題」が発生する。

教育については、首都圏に優秀な先生が集まり、少数の学生だけが一流の教育を受けられるという時代は終わり、どこにいても優秀な先生の授業を個人用にカスタマイズして受けることができるようになります。

例えば、
● 年10億人のアンドロイド教師の誕生
● VR技術などによる5感を伴った授業
● 本の形をした個々のユーザーに合わせた学習管理デバイス

次に、交通の問題については、自動運転車車や空飛び車、ハイパーループによって「立地」という概念が変わると言われている。

例えば、
● 自動運転タクシーで好きな時に、好きな場所への外出
● 東京から大阪までを30分で移動
● 名古屋から福岡まで空飛ぶ車での移動

おまけ:Society5.0は人の仕事を奪うか

結論から言うと、

「自動化」によってはるかに多くの「雇用」が生まれる

と言われています。

実際、オクスフォード大学の研究では、「これから数十年でアメリカの雇用の47%が失われる恐れがあり、世界全体ではその割合は85%にまで高まる可能性がある」と指摘されています。

しかし、未来の雇用市場に目を向けると、失業率は5%に届かず、多くの州では雇用車が人手が「足りない」と文句を言っている。と言われています。

例えば、ATMが登場した時、銀行で社員の大量解雇が起きるのではないかという懸念がありました、そして、実際に1995年から2010年にかけて、ATMの台数は10万台から40万段に増えましたが、それによってむしろ銀行員の数が増えたそうです。

その理由は、ATMによって銀行の運営コストが低くなったために、拠点数が40%増えたことにより、社員の数も増えることになりました。

企業が業務の自動化を望む最大の理由は生産性だ。しかし生産性が最も高まるのは、人間を機械で置き換えた時ではなく、人間が機械の性能を引き出した時であることは、繰り返し証明されてきた。

このように、Socity5.0などによる自動化やIT化は、人の雇用を奪うのではなく、むしろ雇用を増やす可能性も秘めております。

もちろん、現在行っている雇用が代替される可能性もあるので、今後は、機械の性能を引き出す能力が必要になってくるでしょう。


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