読書不要論!

ネットをあさっていたら、こんな記事を見つけました。

日頃から何かしら読んでいる私のような人間にとって、これは大変うれしい記事でした。

読んでみると、脳が活性化する、教養が増えて豊かな人生になる、はたまた年収が増える、などと、もう読書をベタボメしてくれていました。

自分のやっていることを全肯定してくれるモノや人なんてそうそういないですし、何かをやろうとすれば、「それは意味はあるのか?」という茶々が飛んでくるのが当たり前の昨今で、「本を読む」みたいなお利口さんで優等生的な行動がいまさら褒められるなんて思ってもみませんでした。

しかし、今一度考えてみましょう。

はたして、「本を読むこと」に意味はあるのか?

私は、「本がなくては生きていけないような人たちにとっては、大いに意味がある。しかし、何も無理して読むことはない」というふうに考えています。

言い換えると、「読書に目的なんていらない」ということです。

僕の言いたいことは、すべて「こち亀」の両さんが言ってくれています。

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いやあ名言。私は両さんのこのセリフが大好きです。

まあ、読書も結構です。大いに結構。

しかし、さっきの記事が言ってくれた通り、「人生を豊かに」したいのであれば、本を開いて活字を追うのではなく、大手を振って人生に参戦すべきです。

僕のことを語らせていただくと、その昔、恋愛が全然うまくいかなかった十代のころ(今も全然うまくいっておりませぬ( ノД`)シクシク…)、名著だと言われているスタンダールの「恋愛論」を読んでみたことがありました。

非常に面白い本でした。しかし、実際の恋愛にはクソの役にもたちゃしませんでした。

さあ、もうこれで俺は百戦錬磨の漢だ!と堂々と合コンに参戦したところ、実際の女性の前では舌が全くうまく回らず・・・というかむしろ変なものをインプットしてしまったためか、自然なアプローチができなくなってしまい・・・。あとは皆様のご想像にお任せします。

決してこの本のせいではありません。この本は結構面白いです。原因は僕の圧倒的な不器用さにあります)

ていうか、まず冒頭部分に「この書物は実恋愛の方法を指南するものでは無い。ただ、恋愛の何たるかを追求していく書物であるだけだ」みたいなことが書かれてました。さすがはスタンダール先生。謙虚なお方です。


要するに、実際の自分の足で経験した事柄と、本で読んで学んだことには、天と地との差があるのです。さっきの記事で見た「年収が高い人は良く本を読む」という記事は、もしかしたら本当かもしれませんが、本をよく読む以上に何かしら行動しているのは間違いありません。ていうか、ビジネス本と文学は全く別のものですし、ただ、「年収を上げるためには読書をすればいい」という結論に持っていくのは危険です。

ビジネス本について僕は何も知らないですが、文学なんぞ読みたい人が読めばいいと思っています。そして、これは一番気をつけなければならないのですが、やれ自分が本を読んでいる人間だからといって、鼻の下を伸ばしてはいけません。「人生」の中で懸命に泳ぎ、闘った結果傷ついてしまった方や、何も読まないけれど一生懸命いろんなことを楽しもうとする方には遠く及ばないんだ、という意識をもって生活するよう心がけています。

しかし、僕たちの生活範囲では決して経験できないような事柄や考え方に少しでも触れるためには文学はとても有用なものですし、読み方によっては文学は人生を大きく豊かにできるほどの力を持っている、ということは当方、確信しております。

当方の自己紹介noteで書いたとおり、現代社会の中で何でもかんでも競争させられてしまってはどうにもやってられないので、身の回りにあるいろんなものから楽しむことのできる感性を思い出すこと、つまり、もう一度子どもの眼で世界に接するように頑張ってみることはとても大切だと考えています。

そのためには、やはり文学も一興です。これからも毎日投稿していきたいと思います。


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