後宮の烏 /漆黒を纏う特別な妃の物語
こんばんは。Book Conseillerの都築です。
今回ご紹介するのは前回の韓国に続いて、中華テイストのファンタジー作品です。
霄の国の後宮に住み特別な力をもつ妃、烏妃。
謎の妃のもとに、即位した皇帝の高峻が頼み事のため訪れるところから、物語は始まります。
ジャンル: ファンタジー 時代小説 ドラマ ライトノベル 長編小説
著者: 白川 紺子
出版社: 集英社
後宮(こうきゅう)は、王様とお妃様が住む宮殿です。この物語の烏妃は「妃」の名前にもかかわらず、普通の妃と違う地位をもっています。普通の妃とは違うものの、後宮から出られないという縛りは他のお妃と同じ、という設定に興味をひかれました。
収録の物語は烏妃への人々の依頼から始まるのですが、話が進むに従い「烏妃」の起源の謎が徐々に明らかになっていきます。
「烏妃」こと主人公の寿雪は、術を使う不思議な娘ですが、世間知らずさや好物に目がないところが親近感が持てました。
高峻は冷静で静かな皇帝で、口下手ですが情が深く寿雪のことも気にかけています。
寿雪の侍女達も高峻の部下の宦官達も、寿雪を慕い助けていきます。
登場人物への親近感から、物語に引き込まれることに加えて、ファンタジー世界の神様などの設定も物語を面白くしている要素だと思います。
ファンタジーの世界ですが、自然に頭に設定が入ってくるようで、難しかったり読みにくいということはありませんでした。
後宮を題材にした作品や、中華ファンタジーがお好きな方におすすめの作品です。
☆5点満点中
ファンタジー ☆☆☆☆
中華 ☆☆☆
ドラマ ☆☆☆☆
アニメ化もされました。
世界観を感じたい方はこちらからおすすめします。
観た後、細やかな心情など辿りながら読むのもおすすめです。
皆様と本との素敵な出会いがありますように。
都築都でした。
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