見出し画像

【読んだ】10倍早く書ける超スピード文章術

どんな本

この本の著者、上阪さんはブックライターとして3000人に取材をし、文章を書いてきたプロ中のプロです。最初は1日300文字しか書けなかったのが、今では1時間で3000文字書いているとか。
のびしろすごい。
そんな上阪さんの考える、書くスピードを上げる方法を具体的に紹介しているのがこの本です。

自分も含めたライターが「文章を書く上で大切にしていること」を端的に言語化されているなあ、という印象を読んだ後に持ちました。
かなり骨太でちゃんと使える内容が整理されています。

ということで、ライターを目指しているひとや、文章を書く業務を抱えているひとにおすすめできるこの本。
ちょろっと紹介したいと思います。

ざっくりとした内容

ポイントはいくつかあるのですが、特に大切だなと個人的に感じたものを挙げてみます。

1つ目は、速く書くことに必要なのは文才ではなく準備、ということ。
文章を書くことに慣れていないひとの中には、「とりあえず書き出さなきゃ」とキーボードを叩き始めるひともいるようです。
でも、多分ですが、その文章を書くのにきっと目的があったはずです。誰かを説得するとか、主張をたくさんのひとに聞いて欲しいとか。
その目的をわすれちゃだめよ、ということです。
つまり、考え方の順序は「〇〇をいいたい」→「何を言ったら伝わるかな」→「いいたいことが伝わる素材(事実)を集めよう」→「どんな順番で言おうかな」→「書くぞ〜」ということ。テキストエディタと向き合うのは、一番最後の仕上げで、その手前の準備が一番大切なんです。しかも丁寧に準備をするのが結局いちばん速い。

2つ目は、形容詞を使わない、ということ。
〇〇して、楽しかった。
これはさすがに幼稚な印象がありますよね。でも同じことをしてしまいがち。
〇〇が◇◇なことに驚いた。
これもちょっと幼稚な印象があるけれど、ついつい書いちゃう。
何より、表現をしようとしてもいい形容詞が思い浮かばず、手が止まってしまう。
著者の上阪さんは、形容詞を使わず、素材(事実)に置き換えることでこの問題を回避しています。
例えば「とても寒い」を「温度計は●度を指していた」とか。無理に表現をしなくてもいいんです。

で、おすすめできる?

医学部に通い毎週1万字以上のレポートに追われてひいひい言っているうちの人に貸しました。
10倍って大げさだろ…と突っ込むつもりで手にとった本ですが、いい意味で裏切られました。おすすめです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?